寒冷地の秋田県では、冬場の暖房費や電気代が事業経費に大きくのしかかります。電力等の価格高騰が続く中、設備の老朽化が重なると、エネルギーコストは年々膨らむ一方です。設備更新に踏み切る資金の確保も容易ではありません。
この記事では、秋田県の事業者が申請できる省エネ関連の返済不要の補助金6件を紹介します(補助金検索フラッシュ掲載データ、2026年4月時点)。
対象者・補助額を制度ごとに整理しているので、自社に合う制度をすぐに確認できます。
秋田県の事業者が使える返済不要の省エネ補助金6選
以下で紹介する補助金はいずれも返済不要の制度です。融資とは異なり原則として返済の必要がないため、省エネ投資の初期費用を大幅に軽減できます。細かい要件等については、各支援事業の募集要項でご確認ください。公募は定期的に更新されるため、最新の募集状況は公式ページでご確認ください。
令和8年ものづくり革新総合支援事業(省エネ生産設備更新型) 1
秋田県の製造業を対象に、生産工程の省エネルギー化と省力化を目的とした設備更新を支援する制度です。電力等の価格高騰により経営環境が厳しくなっている中小企業が、老朽化した生産設備を高効率な設備に更新する費用を補助します。
この制度の特徴は、補助上限が1,000万円と高額で、補助率が2/3と手厚い点です。対象経費には生産設備の購入費に加えて、既存設備の撤去費や処分費も含まれるため、設備の入れ替えに伴う一連のコストを幅広くカバーできます。申請にあたっては5年間の事業計画の策定が求められますが、省エネと生産性向上を中長期的に見据えた投資に適した制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 秋田県内に主たる事業拠点を有する製造業の中小企業者 |
| 補助率・金額の上限 | 2/3、上限1,000万円 |
| 補助金詳細ページ | 令和8年ものづくり革新総合支援事業(省エネ生産設備更新型) |
商業・サービス産業省エネ化等推進事業費補助金 2
製造業以外の中小企業を対象とした省エネ設備更新の補助金です。商業やサービス業など幅広い業種の事業者が、事業用設備の更新により省エネ化や省力化を図る取り組みに対して経費を補助します。秋田県が直接実施している制度です。
他の制度と大きく異なるのは、製造業が対象外である点です。飲食店や小売業、宿泊業、サービス業といった業態の事業者が補助率2/3、上限1,000万円で設備更新に取り組めます。機械器具等の導入費や工事費、撤去・処分費が対象経費となり、汎用品は対象外です。秋田県内に事業拠点を有し、1年以上の事業実績があることが申請の条件です。申請期限は2026年4月30日となっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 秋田県内に事業拠点を有し、1年以上の事業実績がある中小企業者(製造業等を除く) |
| 補助率・金額の上限 | 2/3、上限1,000万円 |
| 補助金詳細ページ | 商業・サービス産業省エネ化等推進事業費補助金 |
令和8年度医療・介護・福祉施設省エネルギー化支援事業費補助金 3
医療・介護・福祉施設を運営する事業者を対象に、施設の省エネルギー化に必要な設備更新や改修の経費を補助する制度です。二重窓や複層ガラスの設置、空調・ボイラーの更新、照明のLED化など、寒冷地で特に効果の高い省エネ改修が対象経費に含まれます。
面白いのは、太陽光発電システムの新設・増設も対象となっている点です。省エネ改修と再生可能エネルギー導入を組み合わせた取り組みが可能で、施設のエネルギーコストを総合的に引き下げられます。秋田県健康福祉部福祉政策課が窓口となっています。補助率は2/3以内、上限200万円で、申請期限は2026年4月30日です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 秋田県内で入院病床を有する医療施設、または入所・居住系の福祉施設を運営する事業者 |
| 補助率・金額の上限 | 2/3以内、上限200万円 |
| 補助金詳細ページ | 令和8年度医療・介護・福祉施設省エネルギー化支援事業費補助金 |
次に紹介するのは、業種を問わず申請できる制度です。
中小企業省エネ対策等支援事業 4
業種を問わず中小企業が利用できる省エネ設備支援の制度です。エネルギー消費の抑制によるコスト削減と賃上げの原資確保を目的としており、国の重点支援地方交付金を活用して実施されています。
意外と知られていませんが、この制度は既存設備より省エネ・高効率となる設備への更新だけでなく、省エネ設備の新規導入も対象です。設備の据付や撤去にかかる費用も補助対象に含まれます。さらに、新商品開発や業態転換を行い、3年以上の計画で給与水準を引き上げる取り組みも支援の範囲に含まれています。申請期間が2027年2月までと長く設定されている点も、じっくり準備を進めたい事業者にとって心強い制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 中小企業 |
| 補助率・金額の上限 | 2/3以内、上限200万円 |
| 補助金詳細ページ | 中小企業省エネ対策等支援事業 |
中小企業デジタル化導入支援事業費補助金 5
秋田県内の中小企業がデジタルツールやITソリューションを導入する際の費用を支援する制度です。会計・人事給与管理、顧客管理、販売管理サービスのほか、グループウェアやビジネスチャット、業務自動化ツールの導入も対象となります。
ここが他の制度と大きく違う点で、設備のハードウェアではなくソフトウェアやシステムの導入に特化しています。エネルギー使用量の見える化や業務効率化を通じて間接的にコスト削減を実現できます。補助率は2/3以内、上限100万円で、ソフト・システム導入費やサービス利用料、システム構築費が対象経費です。秋田県内に事業拠点を有し、1年以上の事業実績がある中小企業が申請できます。省エネ設備の更新と組み合わせてデジタル化を進めることで、より大きなコスト削減効果が期待できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 秋田県内に事業拠点を有し、1年以上の事業実績がある中小企業者 |
| 補助率・金額の上限 | 2/3以内、上限100万円 |
| 補助金詳細ページ | 中小企業デジタル化導入支援事業費補助金 |
賃上げ緊急支援事業 6
最低賃金の大幅な引上げに伴う中小企業の負担を緩和するために秋田県が実施する支援制度です。対象期間内に時給1,000円以下の従業員の賃金を1,031円以上に引き上げた事業所に対し、従業員数に応じた支援金を支給します。引上げ幅や雇用形態に応じて1人あたりの支給額が変わります。
省エネ設備の更新と直接結びつく制度ではありませんが、設備投資で浮いたコストを賃上げに回す場合に、この支援金を合わせて活用できます。正規雇用は1人あたり最大5万円、1事業所あたり上限50万円が支給されます。省エネ投資と賃上げを同時に進めたい事業者にとって、組み合わせて活用する価値のある制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 対象期間内に時給1,000円以下の従業員の賃金を1,031円以上に引き上げた中小企業等の事業所 |
| 補助率・金額の上限 | 従業員1人あたり最大5万円、上限50万円 |
| 補助金詳細ページ | 賃上げ緊急支援事業 |
申請前に確認しておきたいポイント
対象要件を確認する
まず、自社が対象者の要件を満たしているかを確認しましょう。たとえばものづくり革新総合支援事業は製造業限定ですが、商業・サービス産業省エネ化等推進事業は逆に製造業が対象外です。医療・介護・福祉施設省エネルギー化支援事業は施設の種類に条件があります。補助金検索フラッシュなら業種・事業規模で絞り込み、自社に合った制度を確認できます。
書類を準備する
多くの制度で事業計画書の提出が求められます。ものづくり革新総合支援事業では5年間の事業計画が必要で、省エネ効果の見込みを数値で示すことが重要です。作成に不安がある場合は、補助金の無料サポートをご利用ください。専門家が補助金の申請をサポートします。
スケジュールを確認する
ものづくり革新総合支援事業や商業・サービス産業省エネ化等推進事業は2026年4月30日が申請期限です。一方、中小企業省エネ対策等支援事業は2027年2月まで受け付けています。電子申請にはGビズIDプライムアカウントが必要で、発行まで数週間かかります。早めに準備しておきましょう。GビズIDの取得方法は補助金申請が忙しい時期に慌てないためのGビズIDの先回り準備をご覧ください。
まとめ
この記事では、秋田県の事業者が申請できる省エネ関連の返済不要の補助金6件を紹介しました。
- 令和8年ものづくり革新総合支援事業(省エネ生産設備更新型): 製造業の中小企業向け、上限1,000万円
- 商業・サービス産業省エネ化等推進事業費補助金: 商業・サービス業の中小企業向け、上限1,000万円
- 令和8年度医療・介護・福祉施設省エネルギー化支援事業費補助金: 医療・介護・福祉施設向け、上限200万円
- 中小企業省エネ対策等支援事業: 業種不問の中小企業向け、上限200万円
- 中小企業デジタル化導入支援事業費補助金: デジタル化による業務効率化、上限100万円
- 賃上げ緊急支援事業: 賃上げ実施事業所向け、上限50万円
制度ごとに対象業種や補助上限が大きく異なるため、自社の業種と投資計画に合った制度を選ぶことが重要です。複数の制度を組み合わせて活用できる場合もあるため、気になる制度があれば各制度の公式ページから最新の公募情報を確認してみてください。
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