2026年5月22日、事業承継・M&A補助金15次公募の公募要領が公開されました。申請受付は2026年6月19日から2026年7月24日17時までで、電子申請はJグランツで行います。結論からいうと、15次公募では4つの申請枠に加えて、専門家活用枠の中に100億企業特例や小規模売り手支援類型があるため、自社の立場とM&Aの進み具合に合わせた枠選びが重要です。
この記事では、2026年の事業承継・M&A補助金15次公募について、公式資料を基に申請期間、補助率、補助上限額、対象経費、準備書類、申請前の確認ポイントを整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名(正式名称) | 事業承継・M&A補助金 |
| 対象年度/公募回 | 2026年 第15次公募 |
| 所管/実施機関/事務局 | 中小企業庁、独立行政法人中小企業基盤整備機構、事業承継・M&A補助金事務局 |
| 補助上限額/補助率 | 事業承継促進枠は800万円又は1,000万円以内、補助率は1/2又は2/3以内。専門家活用枠は通常600万円以内、DD費用上乗せ200万円以内、100億企業特例は2,000万円以内、小規模売り手支援類型は450万円以内。PMI推進枠はPMI専門家活用類型150万円以内、事業統合投資類型800万円又は1,000万円以内。廃業・再チャレンジ枠は300万円以内。廃業費の併用上乗せは枠により300万円以内又は150万円以内です。 |
| 申請期間(開始/締切) | 2026年6月19日から2026年7月24日17時まで。公募要領公開日は2026年5月22日です。 |
| 公式一次資料(PDF/Word)のリンク集 | 中小企業庁公募ページ 2026年5月版 公式ページ / 事業承継促進枠公募要領 2026年5月版 PDF / 専門家活用枠公募要領 2026年5月版 PDF / 専門家活用枠100億企業特例公募要領 2026年5月版 PDF / 専門家活用枠小規模売り手支援類型公募要領 2026年5月版 PDF / PMI専門家活用類型公募要領 2026年5月版 PDF / 事業統合投資類型公募要領 2026年5月版 PDF / 廃業・再チャレンジ枠公募要領 2026年5月版 PDF / 交付規程 2026年版 PDF |
| 免責 | 申請可否や経費判断は、当該年度の募集要領・交付要綱等と事務局の案内で最終確認してください。 |

制度の全体像
事業承継やM&Aに伴う投資と専門家費用を支援する補助金
事業承継・M&A補助金は、中小企業や小規模事業者などが事業承継やM&Aを契機に経営資源を引き継ぎ、事業再編や再チャレンジを進める際の費用を支援する制度です。15次公募は、中小企業生産性革命推進事業の一つとして実施され、申請はJグランツによる電子申請に限定されています。申請にはGビズIDプライムが必要で、公式資料ではアカウント取得に1週間程度、混雑時は3週間程度かかる場合があると案内しています。12
この補助金は、単に事業承継やM&Aの費用を補う制度ではありません。承継後の設備投資、M&Aの専門家活用、M&A後のPMI、廃業を伴う再チャレンジというように、承継やM&Aの段階ごとに申請枠が分かれています。したがって、まず自社が買い手なのか、売り手なのか、承継予定の後継者なのか、M&A後に統合を進める企業なのかを切り分ける必要があります。
15次公募で見るべき4つの申請枠
15次公募では、事業承継促進枠、専門家活用枠、PMI推進枠、廃業・再チャレンジ枠の4つを軸に検討します。専門家活用枠の中には、買い手支援類型、売り手支援類型、100億企業特例、小規模売り手支援類型があります。PMI推進枠の中には、PMI専門家活用類型と事業統合投資類型があります。1345678
| 申請枠 | 主な場面 | 主な支援対象 | 確認したい点 |
|---|---|---|---|
| 事業承継促進枠 | 親族内承継や従業員承継などを予定している場合 | 設備費、外注費、委託費、専門家謝金など | 5年以内の承継予定、事業承継計画、認定支援機関の確認 |
| 専門家活用枠 | M&Aで経営資源を譲り受ける又は譲り渡す場合 | FA、仲介、DD、マッチングサイト、表明保証保険など | 買い手又は売り手の立場、登録FAや登録仲介業者の利用、DDの扱い |
| PMI推進枠 | M&A成立後に統合を進める場合 | PMI専門家費用、統合に必要な設備費、外注費、委託費など | M&A後の統合課題、専門家活用か投資か、同時申請の可否 |
| 廃業・再チャレンジ枠 | M&A不成立後の再チャレンジや、承継・M&Aに伴う廃業を行う場合 | 廃業支援費、在庫廃棄費、解体費、原状回復費など | 単独申請か併用申請か、認定支援機関の確認、廃業実態の証明 |
同じM&A関連の費用でも、M&A仲介手数料を支援する枠、M&A後の統合投資を支援する枠、廃業費を上乗せする枠では、要件も証拠書類も異なります。特に、M&Aの成約前費用と成約後費用を混同すると、選ぶべき枠がずれる可能性があります。
15次公募のスケジュール
申請受付は2026年6月19日から7月24日17時まで
15次公募の公募要領公開日は2026年5月22日です。申請受付期間は2026年6月19日から2026年7月24日17時までで、締切後の申請は受け付けられません。公式資料では、Jグランツのみで申請を受け付ける形になっています。12
| 項目 | 15次公募の内容 |
|---|---|
| 公募要領公開 | 2026年5月22日 |
| 申請受付開始 | 2026年6月19日 |
| 申請締切 | 2026年7月24日17時 |
| 申請方法 | Jグランツによる電子申請 |
| GビズID | GビズIDプライムが必要 |
| 補助事業期間 | 2026年9月下旬予定から14か月以内又は14か月程度を想定。詳細は採択後の交付申請時の手引書等で確認 |
補助事業期間は、枠ごとの公募要領で2026年9月下旬予定から14か月以内又は14か月程度を想定すると案内されています。契約、発注、納品、検収、請求、支払いは、原則として交付決定日以降かつ補助事業期間内に行う必要があります。採択された段階ですぐ発注してよいわけではないため、交付決定前の契約や発注を進めないように注意してください。278
申請準備は締切日から逆算する
事業承継・M&A補助金では、申請者情報、事業計画、見積、専門家との契約関係、M&Aの進捗資料、認定支援機関の確認書など、枠によって準備物が変わります。特にGビズIDプライムを持っていない場合、アカウント取得の時間が申請準備全体に影響します。公式資料では、GビズIDプライムの取得に一定の時間がかかることを前提に、余裕を持った対応を促しています。28
| 時期の目安 | 準備する内容 | 実務上の注意点 |
|---|---|---|
| 公募要領確認直後 | 申請枠の候補を決める | 買い手、売り手、後継者、PMI、廃業のどれに近いかを先に分ける |
| 申請受付開始前 | GビズIDプライム、決算書、見積、M&A資料を確認する | GビズID未取得の場合は早めに申請する |
| 申請受付開始後 | Jグランツ入力、添付書類準備、認定支援機関確認を進める | 確認書が必要な枠では、締切直前の依頼を避ける |
| 締切前 | 添付漏れ、見積条件、専門家登録状況、申請者名義を点検する | 申請者、契約者、支払者のズレがないか確認する |
| 採択後 | 交付申請を行い、交付決定後に契約や発注を進める | 採択だけでは補助対象経費として認められるとは限らない |
これは制度上の義務ではありませんが、申請枠の判断、GビズID、見積、専門家選定、資金繰りの4点は同時に進めると準備が進めやすくなります。補助金は精算払いのため、補助対象経費をいったん自社で支払う前提になります。資金繰りも申請前に確認しておきましょう。
申請枠ごとの補助上限額と補助率
4枠を一つの表で比較する
15次公募の補助上限額と補助率は、申請枠だけでなく、類型、事業者規模、賃上げ要件、DD費用、廃業費の併用により変わります。大まかな比較は次のとおりです。
| 申請枠と類型 | 補助率 | 補助下限額 | 補助上限額 | 廃業費の併用 |
|---|---|---|---|---|
| 事業承継促進枠 | 1/2以内又は2/3以内 | 100万円 | 800万円又は1,000万円以内 | 300万円以内 |
| 専門家活用枠 買い手支援類型 | 2/3以内 | 50万円 | 600万円以内、DD費用は200万円以内の上乗せ | 300万円以内 |
| 専門家活用枠 売り手支援類型 | 1/2以内又は2/3以内 | 50万円 | 600万円以内、DD費用は200万円以内の上乗せ | 300万円以内 |
| 専門家活用枠 100億企業特例 | 1/2以内又は1/3以内 | 50万円 | 2,000万円以内 | 300万円以内 |
| 専門家活用枠 小規模売り手支援類型 | 2/3以内 | なし | 450万円以内 | 150万円以内 |
| PMI推進枠 PMI専門家活用類型 | 1/2以内 | 50万円 | 150万円以内 | 300万円以内 |
| PMI推進枠 事業統合投資類型 | 1/2以内又は2/3以内 | 100万円 | 800万円又は1,000万円以内 | 300万円以内 |
| 廃業・再チャレンジ枠 単独申請 | 2/3以内 | 50万円 | 300万円以内 | 該当なし |
| 廃業・再チャレンジ枠 併用申請 | 併用先の補助率に従う | 50万円 | 300万円以内 | 併用先で扱う |
事業承継促進枠とPMI推進枠の事業統合投資類型では、小規模事業者等に該当する場合は補助率2/3以内、その他の中小企業者等は1/2以内です。補助上限額は通常800万円以内ですが、一定の賃上げ要件を満たす場合は1,000万円以内になります。800万円を超える部分の補助率は1/2以内です。27
専門家活用枠は同じ枠の中でも差が大きい
専門家活用枠は、M&Aの買い手と売り手で補助率の考え方が変わります。買い手支援類型は2/3以内です。売り手支援類型は原則1/2以内ですが、物価高等の影響による営業利益率の低下、又は直近決算期の営業利益・経常利益が赤字の場合など、所定の要件を満たすと2/3以内になります。3
また、買い手支援類型の100億企業特例では、補助上限額が2,000万円以内になります。ただし、1,000万円以下の部分は補助率1/2以内、1,000万円を超えて2,000万円までの部分は補助率1/3以内です。将来の売上高100億円を目指す企業向けの特例であり、通常の買い手支援類型とは別の公募要領で確認する必要があります。4
小規模売り手支援類型は、15次公募で特に確認しておきたい区分です。補助率は2/3以内、補助上限額は450万円以内、廃業費の併用は150万円以内です。補助事業期間内に経営資源の引継ぎが実現しなかった場合、補助上限額は50万円以内へ変更され、着手金、システム利用料、DD費用が補助対象経費として扱われます。5
事業承継促進枠の考え方
親族内承継や従業員承継を契機にした投資を支援する枠
事業承継促進枠は、親族内承継や従業員承継などを契機として、承継予定者が主導する生産性向上の取組を支援する枠です。対象は、引き継いだ又は引き継ぐ予定の経営資源を活用して、新たな設備導入、店舗改装、外注、委託、販路開拓などを行うケースです。M&Aの仲介費用を中心に申請する枠ではないため、M&A専門家費用が中心なら専門家活用枠を検討します。2
事業承継促進枠では、事業承継対象期間内に経営権だけでなく、所有権や事業資産の引継ぎを確認できることが重要です。法人の場合は代表者交代に加えて株式の取得などが関わります。個人事業主の場合は、被承継者の廃業と承継者の開業、又は事業資産の譲渡などによる事業の引継ぎを確認します。2
対象経費と注意点
事業承継促進枠の主な対象経費は、設備費、産業財産権等関連経費、謝金、旅費、外注費、委託費です。廃業・再チャレンジ申請と併用する場合は、廃業支援費、在庫廃棄費、解体費、原状回復費、リースの解約費、土壌汚染調査費、移転・移設費も廃業費として扱われます。2
| 経費区分 | 内容の例 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 設備費 | 国内店舗や事務所の工事、国内で使用する機械器具等の調達費用 | 事業承継後の取組に必要な設備かを説明する |
| 産業財産権等関連経費 | 特許権等の取得に要する弁理士費用など | 補助対象事業との関連を明確にする |
| 謝金 | 専門家に支払う謝金 | 依頼内容、成果物、支払証憑を残す |
| 旅費 | 販路開拓などを目的とした交通費、宿泊費 | 目的、行程、対象事業との関連を示す |
| 外注費 | 業務の一部を第三者に請け負わせる費用 | 仕様、納品物、検収記録を残す |
| 委託費 | 業務の一部を第三者に委任する費用 | 契約内容と成果物を確認できるようにする |
被承継者に支払う譲受費用、土地、資産購入費用などは原則として補助対象外です。売上原価に相当すると事務局が判断する経費も対象外になります。設備や外注の見積を取る際は、何を購入・発注するのかだけでなく、誰から購入するのか、事業承継とどのように関係するのかを説明できるようにしておきましょう。2
専門家活用枠の考え方
買い手支援類型と売り手支援類型
専門家活用枠は、M&Aによる経営資源の引継ぎにあたり、FA、仲介、DD、マッチングサイト、表明保証保険などの費用を支援する枠です。株式や経営資源を譲り受ける側は買い手支援類型、譲り渡す側は売り手支援類型を検討します。M&Aが成立するかどうか、DDを実施するかどうか、誰が契約主体や支払主体になるかが重要です。3
専門家活用枠の対象経費は、謝金、旅費、外注費、委託費、システム利用料、保険料、廃業費です。M&A仲介業者やFAの費用は対象になり得ますが、委託費のうちFA業務又は仲介業務に関する費用は、M&A支援機関登録制度に登録された登録FA・仲介業者が支援したものに限られます。交付決定時点で登録状況を確認する扱いのため、契約前に登録状況を確認しておくことが大切です。3
DD費用とクロージングの有無
専門家活用枠では、DD費用の扱いが申請額に影響します。通常の買い手支援類型と売り手支援類型では、補助上限600万円以内に加えて、DD費用の上乗せ額が200万円以内です。100億企業特例では、補助上限額が2,000万円以内となり、クロージングしなかった場合は補助上限額が300万円以内へ変更される扱いがあります。34
M&Aが補助事業期間内に実現しなかった場合、対象になる経費が限定されます。小規模売り手支援類型では、クロージングしなかった場合の補助上限額は50万円以内で、着手金、システム利用料、DD費用が対象になります。成約見込みだけで最大額を前提に資金計画を組むのではなく、不成立時の上限や対象経費も確認しておきましょう。5
小規模売り手支援類型を見落とさない
小規模売り手支援類型は、事業を譲り渡す小規模事業者にとって確認したい類型です。補助下限額がなく、補助率2/3以内、補助上限額450万円以内です。廃業費を併用する場合の補助上限額は150万円以内です。5
この類型を検討する場合は、自社が小規模売り手支援類型の対象に該当するか、依頼先の専門家が補助対象として認められる登録FA・仲介業者か、経営資源の引継ぎが補助事業期間内に実現する見込みがあるかを確認します。特に、成功報酬や着手金のタイミングは補助対象経費の判断に関わるため、契約日、請求日、支払日、成約日の関係を早めに整理してください。
PMI推進枠の考え方
M&A後の統合を支援する枠
PMI推進枠は、M&A成立後の統合プロセスを支援する枠です。PMIは、経営統合、業務統合、システム統合、人事制度や取引先対応など、M&A後に企業価値を高めるための取組を指します。15次公募では、PMI専門家活用類型と事業統合投資類型に分かれています。67
PMI専門家活用類型は、PMIに関する専門家の支援を受ける費用を対象とします。対象経費は謝金、旅費、委託費で、委託費は公募要領で定めるPMI専門家が支援したものに限られます。補助率は1/2以内、補助下限額は50万円、補助上限額は150万円以内です。廃業費を併用する場合は300万円以内の上乗せがあります。6
事業統合投資類型は設備やシステム導入に向く
事業統合投資類型は、M&A後の統合効果を高めるための設備投資や外注、委託を支援する類型です。対象経費は、設備費、外注費、委託費です。ただし、委託費のうちM&A仲介手数料、DD費用、M&Aコンサルティング費用、PMI専門家への手数料は対象外です。専門家にPMI計画を作ってもらう費用を中心にしたい場合はPMI専門家活用類型、統合に必要な設備や業務体制を整える投資を中心にしたい場合は事業統合投資類型を検討します。7
事業統合投資類型の補助率は、小規模事業者等が2/3以内、その他の中小企業者等が1/2以内です。補助下限額は100万円、補助上限額は800万円又は1,000万円以内です。1,000万円以内の上限を使うには、従業員1人当たりの給与支給総額を3%以上引き上げる賃上げ要件の達成が関わります。達成できない場合の扱いも公募要領で確認してください。7
廃業・再チャレンジ枠の考え方
単独申請と併用申請で位置づけが変わる
廃業・再チャレンジ枠は、M&A成約に至らなかった場合の廃業や、事業承継・M&Aに伴って既存事業を廃止する場合の費用を支援する枠です。単独申請では再チャレンジ申請として扱い、併用申請では事業承継促進枠、専門家活用枠、PMI推進枠に上乗せする形で扱います。8
単独申請の補助率は2/3以内、補助下限額は50万円、補助上限額は300万円以内です。併用申請の場合は、併用先の補助率に従い、補助下限額50万円、補助上限額300万円以内です。ただし、小規模売り手支援類型における廃業費の上乗せは150万円以内です。58
廃業費の対象と対象外
廃業・再チャレンジ枠の対象経費は、廃業支援費、在庫廃棄費、解体費、原状回復費、リースの解約費、土壌汚染調査費、移転・移設費です。移転・移設費は併用申請のみ計上可能です。廃業支援費については補助上限額50万円です。商品在庫等を売却して対価を得る場合の処分費や、ファイナンスリース取引の解約に伴うリース資産の売買費用は補助対象外です。8
| 廃業費の区分 | 内容の例 | 注意点 |
|---|---|---|
| 廃業支援費 | 廃業登記や解散・清算に関する専門家費用 | 補助上限額50万円 |
| 在庫廃棄費 | 既存事業の商品在庫を専門業者に依頼して処分する費用 | 売却して対価を得る在庫の処分費は対象外 |
| 解体費 | 既存事業の廃止に伴う建物や設備の解体費 | 廃業との関係を説明できるようにする |
| 原状回復費 | 賃借設備や店舗を返却する際の原状回復費 | 契約上の義務を確認する |
| リースの解約費 | リース解約に伴う解約金や違約金 | ファイナンスリースのリース資産売買費用は対象外 |
| 土壌汚染調査費 | 土壌の汚染状況を把握する費用 | 廃業との関係を示す |
| 移転・移設費 | 効率化のため設備等を移転・移設する費用 | 併用申請のみ計上可能 |
単独申請では、2020年以降に3か月以上、M&Aでの譲り渡しに着手していた事実を確認する資料が必要です。公募要領では、事業承継・引継ぎ支援センターへの支援依頼、M&A支援機関との業務委託契約、M&Aマッチングサイトの登録画面や登録完了メールなどが例として扱われています。8
対象者と申請単位で確認したいこと
申請者と契約者と支払者をそろえる
補助金で見落としやすいのは、申請する法人や個人事業主、契約する主体、支払う主体、証憑に記載される名義の一致です。専門家活用枠では、補助対象者、補助対象経費を負担する者、補助対象経費に係る契約主体となる者が申請を行います。売り手支援類型では、M&Aの形態によって支配株主又は株主代表との共同申請が必要になる場合があります。3
廃業・再チャレンジ枠でも、法人による再チャレンジ申請では、廃業を実施する対象会社と、その支配株主又は株主代表との共同申請が必要です。個人事業主の場合は、個人事業主が申請者になります。複数の対象会社が実質同一の株主による共同申請を行い、再チャレンジの内容が実質的に同一と事務局が判断する場合は、補助額合計の上限が300万円になる可能性があります。8
対象外になりやすい取引を避ける
専門家活用枠では、不動産売買だけの取引や、従業員の引継ぎを伴わない不動産及び取引契約のみの引継ぎ、空き家や賃貸物件のみの買収・売却など、M&Aとして補助対象にしにくい取引が公募要領で示されています。経営資源の引継ぎを伴うM&Aかどうかを説明できない場合、専門家費用を支払っていても補助対象として認められないおそれがあります。3
事業承継促進枠でも、単なる資産購入や被承継者への譲受費用が補助対象経費になるわけではありません。補助対象経費は、補助対象事業の遂行に必要なものとして用途が明確で、補助事業期間内に契約・発注・支払いを行い、実績報告で証拠書類によって金額や支払いを確認できる経費です。契約前に、補助対象事業との関係を文章で説明できるか確認してください。2
対象経費の基本ルール
期間内の契約や発注と支払いが前提になる
各枠の公募要領では、補助対象経費の基本条件として、補助対象事業の遂行に必要な経費であること、補助事業期間内に契約・発注を行い支払った経費であること、実績報告で証拠書類により金額や支払いを確認できることを求めています。見積だけは採択後であって補助事業期間開始前でも対象になり得ますが、発注、納品、検収、請求、支払いは補助事業期間内に行う必要があります。267
| 工程 | 補助対象経費としての注意点 | 残す資料の例 |
|---|---|---|
| 見積 | 相見積が必要な場合がある | 見積書、仕様書、相見積の比較資料 |
| 契約と発注 | 交付決定日以降かつ補助事業期間内に行う | 契約書、発注書、注文請書 |
| 納品 | 発注内容と一致しているか確認する | 納品書、成果物、写真、報告書 |
| 検収 | 補助事業期間内に検収を行う | 検収書、検収日が分かる記録 |
| 請求 | 契約内容と請求内容を一致させる | 請求書、請求明細 |
| 支払い | 補助事業期間内に完了させる | 振込明細、通帳写し、クレジット明細など |
これは制度要件そのものではなく実務上の注意点ですが、見積書、契約書、納品書、請求書、支払証憑の宛名や金額、日付、内容がつながる形で残っていると、実績報告時の説明がしやすくなります。逆に、申請者名義と支払者名義が違う、見積と請求の内容が変わっている、成果物を確認できないといった状態は、不備につながりやすくなります。
相見積と経済性の確認
事業承継促進枠では、相見積の取得が原則として求められます。合理的な理由なく相見積を取っていない場合、補助対象経費として認められない可能性があります。対象経費が事業に必要か、補助事業期間内に発生し支払われたか、法令や社内規程に照らして適切か、経済性や効率性があるかが確認されます。2
相見積は、単に別会社の見積書を集めればよいものではありません。仕様、数量、納品条件、契約形態が異なると比較にならないため、設備、外注、委託の条件をそろえて比較する必要があります。これは公式資料に記載された経済性や効率性の確認を実務に落とし込むための考え方です。
申請前の必要書類と準備資料
申請枠別に確認する資料
必要書類は申請枠や類型により変わります。ここでは、申請前に確認したい資料を実務上の整理としてまとめます。実際の提出書類は、Jグランツの入力項目と各枠の公募要領、様式、事務局案内で確認してください。
| 申請枠 | 準備したい資料 | 特に確認したい点 |
|---|---|---|
| 事業承継促進枠 | 事業承継計画、認定支援機関確認書、決算関係資料、見積書、事業計画書 | 5年以内の承継予定、承継予定者の関与、投資内容の必要性 |
| 専門家活用枠 | M&Aの概要資料、専門家の見積、委託契約案、DD計画、登録FAや登録仲介業者の確認資料 | 買い手か売り手か、クロージング予定、DD費用、契約主体 |
| 100億企業特例 | 買い手支援類型の資料に加え、成長計画や100億企業特例に関する資料 | 通常の買い手支援類型との違い、補助率の段階、雇用維持などの条件 |
| 小規模売り手支援類型 | 売り手支援の資料、小規模事業者であることを確認する資料、専門家契約資料 | 補助下限なし、クロージングしなかった場合の上限50万円 |
| PMI専門家活用類型 | M&A成立資料又は同時申請資料、PMI課題、専門家見積、委託内容 | PMI専門家の要件、対象経費が謝金・旅費・委託費であること |
| 事業統合投資類型 | M&A成立資料、統合投資計画、設備や外注の見積、賃上げ計画 | 設備費、外注費、委託費の対象範囲、賃上げ要件 |
| 廃業・再チャレンジ枠 | 再チャレンジ計画、認定支援機関確認書、M&A活動実績、廃業費見積 | 2020年以降3か月以上のM&A活動、単独か併用か |
認定支援機関の確認が必要な枠では、確認書の発行に時間がかかることがあります。事務局の資料でも、認定支援機関へ十分な余裕を持って確認依頼を行うよう案内されています。申請締切の直前に初めて相談すると、計画内容の修正や添付資料の不足に対応しきれない可能性があります。28
事前相談で伝えるとよい内容
専門家や認定支援機関へ相談する際は、制度名だけではなく、自社の状況を簡潔に伝えると判断が進みます。これは制度要件ではありませんが、相談時の情報不足を減らすために有効です。
| 確認項目 | 相談前にまとめる内容 |
|---|---|
| 自社の立場 | 買い手、売り手、後継者、M&A後の統合主体、廃業予定者のどれか |
| M&Aや承継の段階 | 検討中、基本合意前、DD中、最終契約前、成約後、廃業検討中など |
| 使いたい経費 | 設備、仲介手数料、DD、PMI専門家、解体、原状回復など |
| 契約や支払いの予定 | 誰が契約し、誰が支払い、いつ支払う予定か |
| 事業計画の方向性 | 承継後又はM&A後に何を改善し、どの数値を伸ばすか |
| 資金繰り | 補助金入金前に自己資金又は融資で支払えるか |
相談先には、公募要領の該当枠、見積書、M&Aの進捗資料、決算書、事業計画のたたき台を共有すると確認がしやすくなります。補助金の対象になるかどうかは、制度名ではなく、申請者、対象事業、対象経費、時期、証憑の組み合わせで判断します。
審査前に見直したい事業計画
承継やM&Aの必要性を説明する
事業承継・M&A補助金では、承継やM&Aそのものだけでなく、その後にどのような事業改善や成長を目指すのかが問われます。事業承継促進枠であれば、後継者が主導してどの設備投資や販路開拓を行い、どのように生産性を高めるのかを説明します。専門家活用枠であれば、なぜM&Aが必要で、対象会社や経営資源を引き継ぐことにどのような意義があるのかを示します。
PMI推進枠では、M&A成立後の統合課題を具体化します。たとえば、会計システムが分かれている、顧客管理が統一されていない、製造や販売のオペレーションが重複している、組織文化の違いで管理体制が不安定になっているといった課題を明確にします。その上で、専門家支援や設備投資により、どのように統合効果を高めるのかを説明してください。
数値計画と資金計画を分けて考える
事業計画では、売上、利益、付加価値、給与支給総額などの数値を扱います。事業承継促進枠や事業統合投資類型では、賃上げ要件により補助上限額が変わるため、給与支給総額の見込みを慎重に確認する必要があります。上限額を上げる目的だけで無理な賃上げ計画を置くと、後で達成管理が難しくなります。27
資金計画では、補助金が事業完了後の精算払いである点を前提にします。設備費、専門家費用、廃業費などは、原則として先に支払いが発生します。補助金額だけでなく、補助対象外経費、消費税、補助下限額、支払時期、入金時期を確認し、補助事業期間内に支払いまで完了できるかを見ておきましょう。
セルフチェック
申請枠を決める前の確認
申請前の段階では、どの枠を使うかを先に決め打ちするより、自社の状況を事実ベースで確認することが大切です。次の表は、15次公募で枠を選ぶ前に確認したい項目です。
| 確認項目 | はいの場合 | いいえの場合 |
|---|---|---|
| 親族内承継や従業員承継を予定している | 事業承継促進枠を検討する | M&AやPMI関連の枠を確認する |
| M&Aで買い手側になる | 専門家活用枠の買い手支援類型を検討する | 売り手側やPMIの可能性を確認する |
| M&Aで売り手側になる | 専門家活用枠の売り手支援類型又は小規模売り手支援類型を検討する | 承継促進やPMIには該当しないか確認する |
| M&Aが成立済み又は成立と同時にPMIを進める | PMI推進枠を検討する | 専門家活用枠の段階か確認する |
| 廃業を伴う再チャレンジを行う | 廃業・再チャレンジ枠又は併用申請を検討する | 廃業費の計上は不要か確認する |
| 認定支援機関の確認書が必要な枠である | 早めに相談する | 専門家登録やM&A進捗資料を確認する |
| GビズIDプライムを取得済みである | Jグランツ入力準備へ進む | 早めにGビズIDプライムを申請する |
| 契約や発注は交付決定後に行える | 補助対象期間の計画を作る | 交付決定前の契約や発注を避ける |
このチェックは、申請可否を判定するものではありません。公式資料と事務局案内で最終確認する前提で、自社がどの申請枠の資料を読むべきかを絞り込むための実務メモとして活用してください。
よくある不備につながる確認漏れ
申請前に特に注意したいのは、枠の取り違え、専門家の登録状況、申請者名義、契約時期、相見積、補助下限額です。たとえば、M&A仲介手数料を中心に補助を受けたいのにPMI推進枠を見ている、PMI専門家への手数料を事業統合投資類型の委託費に入れている、交付決定前に契約を済ませている、といったケースは制度趣旨や経費ルールから外れる可能性があります。
また、補助下限額を下回る申請は受け付けられません。事業承継促進枠や事業統合投資類型は補助下限額100万円、通常の専門家活用枠やPMI専門家活用類型、廃業・再チャレンジ枠は補助下限額50万円です。小規模売り手支援類型には補助下限額がありませんが、クロージングしなかった場合の上限が50万円以内になる点を確認してください。235678
申請から入金までの流れ
採択後も交付決定までは発注しない
補助金は、採択された時点で支払いが確定するものではありません。採択後に交付申請を行い、交付決定を受けた後に補助事業を実施し、実績報告、確定検査を経て、補助金額が確定します。公募要領でも、補助金の交付は事業完了後の精算後の支払いであることが案内されています。2367
| 段階 | 主な作業 | 注意点 |
|---|---|---|
| 公募申請 | Jグランツで申請し、必要書類を添付する | 締切は2026年7月24日17時 |
| 採択発表 | 採択結果を確認する | 採択だけで発注しない |
| 交付申請 | 見積、契約予定、経費内容を確認する | 交付決定額と対象経費を確認 |
| 交付決定 | 補助事業を開始する | 契約、発注、納品、検収、支払いを期間内に行う |
| 実績報告 | 証拠書類を提出する | 金額、支払い、成果物を説明する |
| 確定検査 | 事務局確認を受ける | 不備があれば修正対応する |
| 補助金入金 | 確定額に基づき支払いを受ける | 精算払いである点を資金繰りに反映する |
これは制度要件の追加ではありませんが、申請時から実績報告の書類を想定しておくと、後の負担を減らせます。申請時の見積内容、契約内容、納品物、請求書、支払証憑が一致するかを常に確認してください。
交付決定後の変更に備える
M&Aや事業承継は、相手方との交渉や法務、財務、従業員対応により計画が変わることがあります。設備内容、専門家費用、廃業範囲、PMIの進め方が変わる場合は、事務局の案内に従って変更手続きの要否を確認します。自己判断で契約内容を変えると、実績報告時に申請内容と証憑が合わなくなる可能性があります。
補助金は、計画どおりに使うことが前提です。変更の可能性がある場合は、契約前に事務局や支援機関へ確認し、変更理由、変更後の見積、補助対象事業への影響を説明できるようにしておきましょう。
申請前に使える相談メモ
自社内で確認するテンプレート
申請前に、社内や支援機関との打ち合わせで次の項目を埋めておくと、申請枠の検討が進みます。これは提出様式ではなく、相談用のメモです。実際の申請では公式様式とJグランツの入力項目に従ってください。
| 項目 | 記入内容 |
|---|---|
| 申請候補枠 | 事業承継促進枠、専門家活用枠、PMI推進枠、廃業・再チャレンジ枠のいずれか |
| 申請者 | 法人名又は個人事業主名、共同申請者の有無 |
| 立場 | 買い手、売り手、後継者、M&A後の統合主体、廃業予定者 |
| 承継又はM&Aの概要 | 相手先、対象事業、引き継ぐ経営資源、予定時期 |
| 補助対象にしたい経費 | 設備費、委託費、DD費用、FA費用、廃業費など |
| 契約予定日と支払予定日 | 交付決定後に契約・発注・支払いができるか |
| 見積取得状況 | 本見積、相見積、専門家登録状況 |
| 資金繰り | 補助金入金前に支払う資金の手当て |
| 相談したい事項 | 対象経費、申請枠、共同申請、変更可能性など |
このメモを使うと、申請枠のズレや名義の不一致に早く気づけます。特に、誰が契約するのか、誰が支払うのか、誰が補助対象者になるのかは、見積取得前に確認してください。
15次公募で注意したいポイント
公募要領は枠ごとに分かれている
15次公募の公式資料は、事業承継促進枠、専門家活用枠、100億企業特例、小規模売り手支援類型、PMI専門家活用類型、事業統合投資類型、廃業・再チャレンジ枠で資料が分かれています。1つの解説記事だけで判断せず、自社が該当しそうな公募要領を確認してください。
特に専門家活用枠は、通常の買い手・売り手、100億企業特例、小規模売り手支援類型で上限額や下限額が異なります。PMI推進枠も、PMI専門家活用類型と事業統合投資類型で対象経費が違います。同じM&A関連補助金でも、どの資料を読んでいるかで判断が変わります。
登録専門家のルールを確認する
M&A仲介費用やFA費用を補助対象にしたい場合、M&A支援機関登録制度に登録された登録FA・仲介業者が支援した費用であることが重要です。登録外の業者に依頼した場合、専門家費用として想定していた経費が補助対象外になる可能性があります。34
登録状況は、申請前だけでなく、契約時点や交付決定時点の扱いも確認してください。見積書の段階で登録番号や登録名を控え、契約書の名義と一致しているかを確認すると、後から説明しやすくなります。
申請代理や入力代行に注意する
Jグランツによる申請では、GビズIDプライムのアカウントとパスワードを適切に管理する必要があります。公募要領では、アカウントやパスワードをみだりに他人へ開示し使用させることはトラブルの原因になり得ると案内しています。申請支援を受ける場合でも、誰がどこまで対応するのか、申請者本人が内容を理解しているかを確認してください。8
補助金の申請では、外部専門家に相談する場面が多くあります。ただし、入力内容を理解しないまま申請を任せると、採択後の交付申請や実績報告で説明できなくなるおそれがあります。事業計画、経費、契約、支払いの内容は、申請者自身が把握しておくことが大切です。
よくある質問
Q1. 15次公募の締切はいつですか。
A. 申請受付期間は2026年6月19日から2026年7月24日17時までです。Jグランツによる電子申請のみで受け付けます。GビズIDプライムが必要なため、未取得の場合は早めに準備してください。1
Q2. 事業承継促進枠と専門家活用枠の違いは何ですか。
A. 事業承継促進枠は、親族内承継や従業員承継などを契機にした設備投資や販路開拓などを支援する枠です。専門家活用枠は、M&Aによる経営資源の引継ぎに伴うFA、仲介、DD、マッチングサイトなどの費用を支援する枠です。23
Q3. M&A仲介会社に払う成功報酬は対象になりますか。
A. 専門家活用枠では、FA業務や仲介業務に関する委託費が対象になり得ます。ただし、M&A支援機関登録制度に登録された登録FA・仲介業者が支援したものに限られます。契約前に登録状況を確認してください。3
Q4. 100億企業特例は誰でも使えますか。
A. 100億企業特例は、通常の買い手支援類型とは別に公募要領が用意されている特例です。補助上限額は2,000万円以内で、1,000万円以下の部分は補助率1/2以内、1,000万円を超えて2,000万円までの部分は1/3以内です。要件は専用の公募要領で確認してください。4
Q5. 小規模売り手支援類型は通常の売り手支援類型と何が違いますか。
A. 小規模売り手支援類型は、補助率2/3以内、補助上限額450万円以内、補助下限額なしの類型です。廃業費を併用する場合の上限は150万円以内です。クロージングしなかった場合は補助上限額が50万円以内になります。5
Q6. PMI推進枠はM&A前でも使えますか。
A. PMI専門家活用類型には、すでにM&Aを実施した単独申請と、専門家活用枠の買い手支援類型との同時申請があります。同時申請の場合、補助事業期間中にM&Aが実現しないと、PMI専門家活用に係る経費は対象外になります。6
Q7. 事業統合投資類型でPMI専門家への手数料は対象になりますか。
A. 事業統合投資類型の対象経費は設備費、外注費、委託費ですが、委託費のうちM&A仲介手数料、DD費用、M&Aコンサルティング費用、PMI専門家への手数料は対象外です。PMI専門家費用を中心にしたい場合はPMI専門家活用類型を確認してください。7
Q8. 廃業・再チャレンジ枠だけで申請できますか。
A. 単独申請が可能です。単独申請の補助率は2/3以内、補助下限額は50万円、補助上限額は300万円以内です。公募申請に際しては、認定経営革新等支援機関から確認書の発行を受ける必要があります。8
Q9. 廃業費はどの枠でも300万円上乗せできますか。
A. 多くの枠では廃業費の併用上限が300万円以内ですが、小規模売り手支援類型では150万円以内です。併用申請では、廃業費の補助率が併用先の補助率に従う場合があります。58
Q10. 採択されたらすぐ契約してよいですか。
A. 採択後すぐに発注するのではなく、交付申請を行い、交付決定を受けてから契約や発注を進めます。補助対象経費は、交付決定日以降かつ補助事業期間内に契約・発注し、支払いまで完了する必要があります。27
Q11. 相見積は必要ですか。
A. 事業承継促進枠では、原則として2者以上の相見積を取得する必要があります。相見積を取得していない経費は、合理的な理由がない限り補助対象として認められない可能性があります。仕様、数量、条件をそろえて比較しましょう。2
Q12. 補助金はいつ入金されますか。
A. 補助金は事業完了後の精算払いです。交付決定後に補助事業を実施し、実績報告と確定検査を経て補助金額が確定します。支払いを先に行う必要があるため、申請前に自己資金や融資を含めた資金繰りを確認してください。23
まとめ
2026年の事業承継・M&A補助金15次公募は、申請受付期間が2026年6月19日から7月24日17時までです。4つの申請枠を軸にしながらも、専門家活用枠の100億企業特例や小規模売り手支援類型、PMI推進枠の2類型など、細かい分岐があります。最初に、自社が後継者なのか、買い手なのか、売り手なのか、M&A後の統合主体なのか、廃業を伴う再チャレンジなのかを切り分けましょう。
申請準備では、GビズIDプライム、Jグランツ、認定支援機関の確認書、登録FA・仲介業者、相見積、契約時期、補助下限額を早めに確認することが重要です。補助金は精算払いであり、採択後も交付決定、補助事業実施、実績報告、確定検査という手続きが続きます。制度を活用する場合は、公式の公募要領と事務局案内を確認しながら、申請枠、経費、資金繰り、証拠書類を一体で準備してください。
出典・参考資料
執筆者:補助金フラッシュ 士業編集部
補助金・助成金の活用法からAI導入、業務の生産性向上まで、中小企業の経営に役立つ情報を士業の専門家チームがわかりやすく解説します。
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