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はじめての補助金申請——全国の中小企業が使える7つの制度

全国の中小企業・小規模事業者がはじめて補助金を申請するときに知っておきたい主要7制度を紹介。返済不要で最大5億円の制度も。

はじめての補助金申請——全国の中小企業が使える7つの制度

設備を入れ替えたい、ITツールを導入したい、新しい販路を開拓したい。やりたいことはあるのに、資金面がネックで踏み出せない中小企業・小規模事業者は少なくありません。補助金は返済不要の資金調達手段ですが、制度の数が多く、どこから手をつければよいか分かりにくいのが実情です。
この記事では、全国の中小企業・小規模事業者が申請できる返済不要の補助金7件を紹介します。設備投資、IT導入、販路開拓、省エネなど用途の異なる制度を幅広く取り上げました。対象者・補助金額を制度ごとに整理しているので、自社に合う制度をすぐに確認できます(補助金検索フラッシュ掲載データ、2026年4月時点)。

業種を問わず申請できる返済不要の補助金7選

以下で紹介する制度はすべて返済不要の補助金です。細かい要件については各支援事業の募集要項でご確認ください。公募は定期的に更新されるため、最新の募集状況は公式ページでご確認ください。

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 1

中小企業・小規模事業者が革新的な新製品・新サービスの開発や海外需要の開拓に取り組む際、設備投資等の経費を補助する制度です。対象となる経費は設備投資だけでなく、専門家経費や海外旅費、テスト販売の広告宣伝費まで幅広くカバーされています。

この制度の特徴は、補助上限が最大3,000万円と高額で、補助率が2/3と手厚い点です。製造業だけでなく商業やサービス業でも申請できるため、業種を問わず活用しやすい補助金です。申請にはGビズIDプライムアカウントの取得が必要となります。

項目内容
対象者生産性向上に資する革新的な製品・サービスの開発または海外展開に取り組む中小企業・小規模事業者
補助率・金額の上限2/3、上限3,000万円
補助金詳細ページものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠> 2

小規模事業者が販路開拓や事業の持続化に取り組むための経費を補助する制度です。商工会議所地区で実施されており、電子申請システムから申請できます。補助金のなかでは知名度が高く、はじめての申請先として選ばれることが多い制度でもあります。

補助上限は250万円で大規模な設備投資向けではありませんが、小規模事業者にとっては使い勝手のよい制度です。意外と知られていないポイントとして、従業員数の少ない事業者ほど対象になりやすく、個人事業主でも申請できます。資本金5億円以上の法人に100%保有されていないことなどの要件はありますが、多くの小規模事業者が該当します。

項目内容
対象者日本国内に所在する小規模事業者(法人・個人事業主)で、課税所得の年平均額が15億円以下であること
補助率・金額の上限66%、上限250万円
補助金詳細ページ小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>

デジタル化・AI導入補助金2026 3

中小企業・小規模事業者が業務効率化やDXにつながるITツール(ソフトウェア、クラウドサービス等)を導入する際の経費を補助する制度です。事務局に登録されたIT導入支援事業者とパートナーシップを組んで申請する仕組みになっており、導入支援や外部専門家の謝金、クラウド利用料なども補助対象に含まれます。

ここが他の制度と大きく違う点で、補助率が最大4/5と非常に高く設定されています。複数社が連携して地域DXやサプライチェーン改善に取り組む場合は、通常枠より高い補助率が適用されます。補助上限は最大3,000万円で、単独申請の場合でも類型に応じた補助を受けられます。

項目内容
対象者日本国内で事業を営む中小企業・小規模事業者等で、登録ITツールを用いて生産性向上に取り組む事業者
補助率・金額の上限最大4/5(類型により1/2〜4/5)、上限3,000万円
補助金詳細ページデジタル化・AI導入補助金2026

省エネ・非化石転換補助金(設備単位型) 4

令和7年度補正予算に基づく、事業場の省エネルギー設備や脱炭素設備の導入を支援する補助金です。電化・脱炭素燃転型、GX設備単位型、エネルギー需要最適化型など複数の区分があり、設備導入費用の一部が補助されます。

この制度の面白いところは、補助上限が最大5億円と今回紹介する中で最も高額な点です。年間エネルギー使用量が原油換算で1,500kL以上の特定事業者は省エネ法に基づく中長期計画書や定期報告書の提出が求められますが、中小企業も対象に含まれています。エネルギーコストの削減と脱炭素化を同時に進められる制度です。

項目内容
対象者国内で事業活動を営む法人・個人事業主(大企業は省エネ法の評価制度で一定要件を満たす場合のみ)
補助率・金額の上限1/2、上限5億円
補助金詳細ページ省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)

新技術開発助成 5

公益財団法人市村清新技術財団が運営する助成制度で、独創的な新技術の実用化を目的とした開発試作を支援します。基礎原理の確認が終わった段階の開発試作が対象で、産業の発展や地球温暖化防止に資する技術開発を特に重視しています。開発予定期間は原則として1年以内です。

補助率は80%と高く、上限は2,400万円です。対象は資本金3億円以下または従業員300名以下の非上場企業に限定されます。開発技術が国産の独創的な技術であり、特許出願または特許権の取得で知的財産権が主張されていることが要件のため、技術開発型の中小企業に適した制度です。

項目内容
対象者資本金3億円以下または従業員300名以下の非上場企業で、独創的な国産技術の開発試作に取り組む事業者
補助率・金額の上限80%、上限2,400万円
補助金詳細ページ新技術開発助成

インボイス枠(インボイス対応類型) 6

インボイス制度に対応するための会計・受発注・決済機能を持つソフトウェアや、導入に必要なPC・タブレット・POSレジ等のハードウェアの導入費を補助する制度です。ソフトウェアの導入に伴うコンサルティング、設定・研修、保守サポートも対象経費に含まれます。

小規模事業者は最大4/5以内の補助率が適用され、ソフトウェアは最大350万円まで補助されます。ハードウェア単体のみの申請はできませんが、ソフト導入と組み合わせればPC・プリンター等も対象になる点が特徴です。インボイス制度への対応がまだ済んでいない事業者にとっては、業務のデジタル化を進める好機になります。

項目内容
対象者インボイス制度対応のための会計・受発注・決済ソフトを導入する中小企業・小規模事業者
補助率・金額の上限中小企業向け最大3/4以内、小規模事業者向け最大4/5以内、上限350万円(ソフトウェア等)
補助金詳細ページインボイス枠(インボイス対応類型)

小規模事業者持続化補助金<創業型> 7

創業後1年以内の小規模事業者を重点的に支援する補助金です。自ら策定した経営計画に基づく販路開拓や業務効率化にかかる経費の一部が補助されます。認定市区町村または認定連携創業支援等事業者による支援を受けたことが要件となっています。

創業間もない事業者にとって、上限200万円補助率2/3という条件は事業の立ち上げ期に大きな後押しになります。特定非営利活動法人(NPO法人)も一定要件を満たせば対象になる点が特徴的です。個人事業主として開業したばかりの方にも活用しやすい制度といえます。

項目内容
対象者創業後おおむね1年以内の小規模事業者・特定非営利活動法人で、認定市区町村等の支援を受けた事業者
補助率・金額の上限2/3、上限200万円
補助金詳細ページ小規模事業者持続化補助金<創業型>

申請前に確認しておきたいポイント

対象要件を確認する

まず、自社が対象者の要件を満たしているかを確認しましょう。たとえばものづくり補助金は中小企業・小規模事業者が幅広く対象ですが、新技術開発助成は非上場の中小企業に限定されます。持続化補助金<創業型>は創業後1年以内が条件です。制度ごとに対象者の範囲が異なるため、補助金検索フラッシュで業種・事業規模を絞り込み、自社に合った制度を確認してみてください。

書類を準備する

多くの制度で事業計画書の提出が求められます。ものづくり補助金では革新的な製品・サービスの開発計画、省エネ補助金では設備導入の省エネ効果試算など、制度ごとに求められる内容が異なります。作成に不安がある場合は、補助金の無料サポートをご利用ください。専門家が補助金の申請をサポートします。

スケジュールを確認する

持続化補助金<一般型>と<創業型>は2026年4月30日、省エネ補助金は4月27日が締切です。電子申請にはGビズIDプライムアカウントが必要で、発行まで数週間かかります。早めに準備しておきましょう。GビズIDの取得方法は補助金申請が忙しい時期に慌てないためのGビズIDの先回り準備をご覧ください。

まとめ

この記事では、全国の中小企業・小規模事業者が申請できる返済不要の補助金7件を紹介しました。設備投資からIT導入、省エネ、創業支援まで、用途の異なる制度を幅広く取り上げています。

この記事で紹介した補助金
  • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金: 革新的な製品・サービス開発向け、上限3,000万円
  • 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>: 小規模事業者の販路開拓向け、上限250万円
  • デジタル化・AI導入補助金2026: ITツール・クラウドサービス導入向け、上限3,000万円
  • 省エネ・非化石転換補助金(設備単位型): 省エネ・脱炭素設備の導入向け、上限5億円
  • 新技術開発助成: 独創的な新技術の開発試作向け、上限2,400万円
  • インボイス枠(インボイス対応類型): インボイス対応のソフト・ハード導入向け、上限350万円
  • 小規模事業者持続化補助金<創業型>: 創業1年以内の事業者の販路開拓向け、上限200万円

制度ごとに対象条件や補助額が大きく異なるため、自社の事業内容や規模に合った制度を選ぶことが重要です。気になる制度があれば、各制度の公式ページから最新の公募情報を確認してみてください。


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出典・参考資料

  1. 1.「ものづくり補助金総合サイト」全国中小企業団体中央会
  2. 2.「小規模事業者持続化補助金」経済産業省
  3. 3.「デジタル化・AI導入補助金について」TOPPAN株式会社
  4. 4.「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」環境共創イニシアチブ
  5. 5.「新技術開発助成」市村清新技術財団
  6. 6.「インボイス枠(インボイス対応類型)」独立行政法人中小企業基盤整備機構
  7. 7.「小規模事業者持続化補助金<創業型>」小規模事業者持続化補助金事務局

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