事業承継に必要な資金を低利で調達しやすくする融資あっせんと利子補給の制度です。
板橋区で事業承継をこれから進める方、またはすでに承継を受けた方が、必要な事業資金を低利で調達しやすくするための融資あっせんと利子補給の制度です。運転資金や設備資金の調達に使え、事業承継に向けた計画づくりや承継後の経営安定化の取り組みが対象になります。
これから5年以内に事業承継を行う計画を立てて、実行に取り組む中小企業者などや、すでに事業承継を受けて5年未満で経営の安定化に取り組む事業者に向いています。事業承継に伴う資金需要があり、融資と利子補給を活用したい場合に検討しやすい制度です。
事業承継に向けた計画の策定と実行、承継後の事業計画に基づく経営の安定化の取り組みが対象です。融資の使途は運転資金と設備資金です。
中小企業診断士による経営診断が必要です。申込みにあたっては、区の中小企業診断士と面談のうえで「事業承継計画書」または「事業計画書」を作成し、その内容をもとに診断を受け、計画が妥当と認められた場合に融資のあっせんを受ける仕組みです。東京都中小企業制度融資(信用保証料補助)との併用が可能な場合があり、両制度の要件を満たすと区の利子補給と都の信用保証料補助を受けられます。なお、一部対象外の金融機関があります。
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最大5,000万円を借り、利息の9割を区が60か月目まで補う事業承継の資金枠
事業承継のための運転資金と設備資金を、区が紹介する金融機関から借り、実行後の利息を区が補う制度です。借りる前に中小企業診断士の診断を受ける点、都の信用保証料の補助と組み合わせられる点を中心に、申込み前の判断材料を整理します。
あっせん限度額
5,000万円
運転資金と設備資金のどちらにも使えます。
貸付利率
長期プライムレート+0.2%以内(固定)
融資実行時の長期プライムレートが基準です。
利子補給
利率の9割を60か月目まで
利息のうち区が補う割合と期間です。
- 相談者: 診断というのは、どんなふうに進むのでしょうか。会社に来て、何かを調べられるのですか。 - 補助金Flash編集部: 診断には現地への訪問診断も含まれます。流れとしては、区の中小企業診断士と面談して計画書を作り、その計画書に基づいて診断を受けます。計画書の作成や内容の助言から、経営に関する相談全般まで区の診断士が受けてくれますが、原則として予約制です。 - 相談者: 予約は、どこにどう連絡すればよいですか。 - 補助金Flash編集部: 産業振興課に電話して、「事業承継相談」と伝えてください。相談時間は午前9時から午後5時の1時間ごとで、正午から午後2時と土日祝日は除かれます。 - 相談者: 計画書は、承継の前か後かで様式が違うのですね。 - 補助金Flash編集部: これから承継する方は事業承継計画書、すでに承継を受けた方は事業計画書です。どちらも承継の区分として、代表者の交代か事業の譲渡かを選びます。承継者が親族か従業員か第三者か、承継が全部か一部かも記入します。 - 相談者: 父の会社の代表を私に替える形なので、代表者の交代に当たりそうです。第三者に一部の事業だけ譲る話も別にあって、そちらも書くべきでしょうか。 - 補助金Flash編集部: 区分によって記入する項目が変わります。代表者の交代の場合は承継計画を、事業の譲渡の場合は承継前後の損益実績と計画を書く構成です。2つの動きが重なる場合は、どちらで申し込むのかを診断士との面談で整理するのが先です。 - 相談者: 面談で整理するのが先、ということですね。承継の時期と範囲を書き出して持っていきます。
承継の段階と計画書の対応
- 相談者: 5,000万円借りられるとして、返済はどのくらいの期間になりますか。 - 補助金Flash編集部: 返済期間は10年(120か月)以内で、1年以内の据置期間を含み、元金を毎回均等に返していく元金均等償還です。貸付利率は融資実行時の長期プライムレートに0.2%を上乗せした率以内で、固定金利です。利子補給は貸付利率の9割を60か月目まで補うので、返済期間の前半5年が軽くなります。 - 相談者: 60か月目を過ぎたら、利子補給はなくなるのですね。その後の利息は全額払うことになりますか。 - 補助金Flash編集部: 60か月目までが補給の期間なので、それ以降の利息は貸付利率のまま払う形です。たとえば1,000万円を借りて、仮に年2%の利率とすると、利息は年20万円で、その9割にあたる18万円を区が補う計算になります。利率は融資実行時に決まるので、この数字はあくまで試算用です。 - 相談者: 区の利子補給とは別に、保証料の話も聞きました。併用できる制度があるのでしょうか。 - 補助金Flash編集部: 東京都の中小企業制度融資(信用保証料の補助)との併用ができる場合があります。区の産業融資と都の融資制度の両方の要件を満たすと、区から利子補給、都から信用保証料の補助が受けられ、都は信用保証料の半額を補助します。区の制度は「事業承継資金融資」、都の制度は「事業承継一般」が対応します。 - 相談者: 条件を満たせば、必ず両方もらえるのですか。 - 補助金Flash編集部: 利率で併用の可否が分かれます。区の産業融資の貸付利率が都の制度融資で設定する利率を超えると、都の保証料の補助は受けられません。区の利率は定期的に見直されているので、融資実行のときに区と都の利率を必ず確認して、利率を設定してください。 - 相談者: 利率の確認は、銀行の担当者に頼めばよいですか。 - 補助金Flash編集部: 取扱金融機関と相談して決めることになります。なお、都の制度を使う場合は、信用保証協会への申込み時に追加資料が必要になる場合があります。
| 借入額の例 | 仮に年2%とした場合の年間の利息 | 区が補う利息(9割) |
|---|---|---|
| 1,000万円 | 20万円 | 18万円 |
| 3,000万円 | 60万円 | 54万円 |
| 5,000万円 | 100万円 | 90万円 |
- 相談者: 承継のあとは、機械の更新が必要です。設備資金として借りる場合、見積書はどんなものを用意すればよいですか。 - 補助金Flash編集部: 設備資金で申し込む場合は、見積書または契約書など、資金使途が確認できる書類の写しが3部必要です。ポイントは4つで、納品や工事の場所が板橋区内であること(車両は除く)、有効期限内か発行後1か月以内であること、件名が「見積書」または「契約書」であること、宛名が法人名または個人事業主名であることです。 - 相談者: 取引先から、商談の資料として提案書だけもらっています。それで代わりになりますか。 - 補助金Flash編集部: 商談メモや提案書は不可とされています。宛名も屋号だけでは認められません。改めて見積書の形で出してもらってください。 - 相談者: 先に代金を払ってしまうと、どうなりますか。納期の都合で、手付金を払う話があります。 - 補助金Flash編集部: すでに支払った分と、貸付が実行される前に払う分は、融資の対象にならないとされています。手付金などを先に払うと、その分は借りられません。支払いの時期を、融資が実行される日と照らして取引先と調整してください。 - 相談者: 車両を買う予定もあります。それも設備資金に入りますか。 - 補助金Flash編集部: 車両の購入は、業務上必要と認められる車種・仕様の車両のみが対象で、車両購入計画書が要ります。所有する物件の修繕で、事業主が住んでいるなど按分が要る場合は、按分計算書も添えます。 - 相談者: 工場の一部が自宅と続いているので、修繕の按分計算書は必要になりそうです。
| 資金使途 | 見積書・書類の条件 | つまずきやすい点 |
|---|---|---|
| 設備資金(機械・工事など) | 板橋区内の納品・工事場所、有効期限内または1か月以内、件名が「見積書」または「契約書」、宛名は法人名または個人事業主名 | 支払い済みの金額、貸付実行前に支払う金額は融資の対象外 |
| 車両の購入 | 車両購入計画書 | 業務上必要と認められる車種・仕様のみが対象 |
| 所有物件の修繕(居住との按分あり) | 按分計算書 | 事業主が居住している物件は、按分が必要 |
- 相談者: 私の自宅は板橋区外で、継ぐ予定の工場だけが区内にあります。それでも申し込めるのでしょうか。 - 補助金Flash編集部: 対象は、区内で事業承継を行う方、または事業承継を受けた方です。区の産業融資のうち区外事業者融資は含まれません。軸になるのは承継する事業が区内にあるかどうかですが、自宅が区外の場合の扱いまでは案内に示されていません。産業振興課の予約相談で、事情を伝えてください。 - 相談者: 承継が済んで6年たっている場合は、使えませんか。 - 補助金Flash編集部: 承継した日から5年未満という条件があるので、6年たっている場合は、この制度の対象から外れる可能性が高いです。承継の日付が分かる書類として、譲渡契約書などの事実上の承継が確認できるものも、書類の一覧にあります。 - 相談者: 都の保証料補助と組み合わせたいのですが、すべての区の融資が併用できるのでしょうか。 - 補助金Flash編集部: 併用できるのは、事業承継資金融資など一部の区制度です。区の「小口資金融資借換特例」は併用の対象外で、併用できる金融機関にも制限があり、一部対象外の金融機関があります。 - 相談者: 取引銀行が対象外だったら、保証料の補助だけは諦めることになりますか。 - 補助金Flash編集部: その場合は、都の保証料補助を受けられない可能性があります。借りる銀行を決める前に、都の制度に対応しているかを確認してください。
利用や併用ができなくなる動き
貸付実行前の代金の支払い、見積書の形式の不備、承継から5年以上たってからの申込み、区の利率が都の設定を超える状態での融資実行、都の制度に対応していない金融機関の選択は、融資の対象外または保証料補助の対象外につながります。
- 相談者: 承継は3年後ですが、準備は早いほうがよいのでしょうか。何から手を付ければよいですか。 - 補助金Flash編集部: この制度には、案内上の受付の締切日はありません。そのため、期限から逆算するというより、承継の計画が固まった段階で診断士に相談する進め方になります。計画書づくりと診断に時間がかかるので、融資が必要になる時期の前に、予約を入れておいてください。 - 相談者: 窓口の書類は、診断が終わってから集めればよいですか。 - 補助金Flash編集部: 診断を受ける前に、集められるものは集めておくと進みます。印鑑証明書や履歴事項全部証明書は発行後3か月以内のものが必要なので、取得は診断後に近いほうが無駄になりません。決算書や確定申告書は、直近2期分の写しです。 - 相談者: 融資が実行されたあとは、何か手続きがありますか。 - 補助金Flash編集部: 利子補給は金融機関を通して行われ、受け取り方は利用する金融機関に問い合わせる形です。補給額は、返済が当初の条件どおり進んでいるものとして計算されますが、一部繰上げ返済などで実際の元金の残りがそれを下回るときは、実際の残りの元金で計算されます。
- 相談者: 計画書で書くことが多そうで、どこで手が止まりそうか心配です。 - 補助金Flash編集部: 手が止まりやすいのは、事業承継の経緯です。承継者と被承継者の関係(代表者を含む)と、事業承継を行う理由を具体的に書きます。親族内承継か従業員承継か第三者承継かで、書く内容は変わります。 - 相談者: 数字のほうは、どこまで細かく書きますか。 - 補助金Flash編集部: 代表者の交代の場合は、承継前と承継後10年目までの売上高、経常利益、従業員数、現経営者と後継者の年齢や役職、持株の割合まで書く承継計画です。すでに承継した方の事業計画書は、承継前直近期の実績から承継後5年までの損益を書き、売上高や利益の根拠、財源不足の補い方も記入します。 - 相談者: 売上の根拠は、うちの場合は受注の見込みで説明することになりそうです。 - 補助金Flash編集部: 受注生産と見込生産の割合、主な取引先の回収条件の欄もあるので、その見込みと整合した書き方にします。計画が妥当かどうかは診断で判断されるので、経緯と数字が同じ筋でつながる計画書にしておくと、面談で話が進めやすくなります。 - 相談者: 後継者の教育の欄もあるのですね。父から何を引き継ぐか、先に整理します。
計画書の整合を見られる箇所
承継の経緯、後継者への引き継ぎ内容、売上と利益の見通しが、同じ筋でつながっていることが要になります。金額の根拠と資金の使い道が、計画書と申請書の間で食い違わないようにします。
- 相談者: 父の会社は法人で、私は承継後も同じ法人で続けます。法人だと、個人の場合と書類はどう違いますか。 - 補助金Flash編集部: 法人のみ、履歴事項全部証明書(商業登記簿謄本)の原本が1部必要です。納税証明書は、法人なら法人都民税の直近2期分、個人事業主なら前年度1年分と当年度の納期到来分までの個人住民税です。法人も個人も、確定申告書と決算書一式を直近2期分、写しで出します。 - 相談者: 工場では、配送用の軽自動車を持っています。軽自動車税の証明書も要りますか。 - 補助金Flash編集部: 事業主が対象となる車両を保有している場合のみ、軽自動車税の納税証明書(原本)か領収書が、直近1年度分で必要です。保有していなければ要りません。 - 相談者: 書類の部数は、どれも同じですか。 - 補助金Flash編集部: 部数は書類ごとに違います。産業融資申込書は1部、事業承継資金申請書は2部、計画書と見積書の写しは3部、印鑑証明書は原本1部です。許認可書や資格証明書が必要な事業なら、その写しが2部です。 - 相談者: 都の保証料補助を使う場合の追加資料は、どこで確認しますか。 - 補助金Flash編集部: 東京都産業労働局の中小企業制度融資のページと、板橋区の「東京都制度の併用について」のページで確認できます。区のページには区産業融資の現在の利率が載りますが、見直しがあるため、実行時の利率は取扱金融機関で確かめてください。 - 相談者: 承継後にまとまった設備が必要になって、追加でも借りたくなった場合はどうなりますか。 - 補助金Flash編集部: この融資は、完済する前に同じ制度の追加融資を申し込むことができません。設備の時期が見えているなら、最初の申込みの資金使途に含めて金額を考えておくのが現実的です。 - 相談者: 3年後の設備更新も見越して、最初の計画書に書き込んでおきます。書類は部数が多いので、取得の順番を紙に書き出してから動きます。

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