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人材確保等支援助成金で人材定着を支援する

人材確保等支援助成金は、雇用管理の改善や職場環境の整備に取り組む事業主などを支援する制度で、7つのコースがあります。本記事では、厚生労働省と都道府県労働局の一次資料にもとづき、コース別の要件と手続きの要点をまとめます。

補助金フラッシュ 士業編集部公開日: 2026年2月3日
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目次

  • 制度の全体像
  • コース別の早見表
  • 雇用管理制度・雇用環境整備助成コース
  • 中小企業団体助成コース
  • 建設分野の3コース
  • 外国人労働者就労環境整備助成コース
  • テレワークコース
  • 対象経費と対象外になりやすい支出
  • 共通で確認したい要件と不支給リスク
  • 申請前のセルフチェック
  • 必要書類を主体別に整理
  • タイムラインの目安
  • 提出前の証憑チェック
  • 申請準備に使える社内テンプレ
  • よくある質問
補助金フラッシュ 事業計画

人材確保等支援助成金は、雇用管理の改善や職場環境の整備に取り組む事業主などを支援する制度です。令和7年度は7つのコースがあり、雇用管理制度の導入からテレワーク、外国人労働者の就労環境整備、建設分野の職場づくりまで支援メニューが分かれます。まずは自社の取組内容に合うコースを特定し、計画提出や支給申請の期限を逆算することが重要です。以下では、厚生労働省と都道府県労働局の一次資料にもとづき、コース別の要件と手続きの要点をまとめます。1

項目内容
制度名(正式名称)人材確保等支援助成金
対象年度/公募回令和7年度(令和7年4月1日以降の取扱い)
最終更新日2026年2月3日
所管/実施機関/事務局厚生労働省 / 都道府県労働局 / ハローワーク(公共職業安定所)
補助上限額/補助率コース別(本文のコース別の早見表と各コース解説で確認)
申請期間(開始/締切)公募期間の設定はなく、計画届や支給申請はコース別の期限で行います(例:雇用管理制度等整備計画は導入月初日の6か月前の日から1か月前の日までに提出)
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集人材確保等支援助成金のご案内 公式ページ / 雇用関係助成金 共通要領 令和7年7月1日版 PDF
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集雇用管理制度・雇用環境整備助成コース 公式ページ / 同 支給要領 令和7年4月1日改正 PDF / 同 リーフレット PDF / 同 申請マニュアル PDF
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集中小企業団体助成コース 公式ページ / 同 支給要領 令和7年4月1日改正 PDF / 同 様式ダウンロードページ
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集建設事業主等に対する助成金 公式ページ / 建設キャリアアップシステム等活用促進コース 支給要領 令和7年4月1日改正 PDF / 若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース 支給要領 令和7年4月1日改正 PDF / 作業員宿舎等設置助成コース 支給要領 令和7年4月1日改正 PDF / 建設分野 Q\&A 令和7年4月版 PDF / 建設分野 様式ダウンロードページ
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集外国人労働者就労環境整備助成コース 公式ページ / 同 ガイドブック 令和7年4月1日現在 PDF
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集テレワークコース 公式ページ / 同 支給要領 令和7年4月1日版 PDF
免責申請可否や経費判断は、当該年度の募集要領・交付要綱等と事務局の案内で最終確認してください。

目次

  • ●制度の全体像
  • 人材確保等支援助成金が支援する取組
  • 令和7年度に確認できる7つのコース
  • 似た名称の制度との取り違えに注意
  • 廃止されたコースと経過措置
  • ●コース別の早見表
  • ●雇用管理制度・雇用環境整備助成コース
  • 支援内容の仕組みと上限
  • 申請の前提となる計画提出の期限
  • 支給対象にならない支払いタイミングに注意
  • 申請の流れ
  • ●中小企業団体助成コース
  • このコースの対象と全体像
  • 中小企業者の定義
  • 事業協同組合等の定義
  • 1年間の中小企業労働環境向上事業の構成
  • 助成率と上限
  • 支給申請の期限
  • ●建設分野の3コース
  • 建設キャリアアップシステム等活用促進コース
  • 若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース
  • 作業員宿舎等設置助成コース
  • ●外国人労働者就労環境整備助成コース
  • 対象となる事業主の範囲
  • 助成額の考え方
  • 就労環境整備計画の期間
  • 就労環境整備措置の種類
  • ●テレワークコース
  • 支援メニューと助成額
  • 制度導入助成で求められる取組
  • 目標達成助成の申請期限と賃金要件
  • ●対象経費と対象外になりやすい支出
  • 助成率方式のコースは支給対象経費の範囲を先に確認する
  • 計画提出前の支払いは支給対象外になりやすい
  • 退職予定者だけを対象にした取組は支給対象にならない場合がある
  • 見積書は内訳が分かる形で準備する
  • ●共通で確認したい要件と不支給リスク
  • 共通要領がカバーする範囲
  • 代表的に確認したいポイント
  • ●申請前のセルフチェック
  • ●必要書類を主体別に整理
  • ●タイムラインの目安
  • ●提出前の証憑チェック
  • ●申請準備に使える社内テンプレ
  • ●よくある質問
人材確保等支援助成金で人材定着を支援する

制度の全体像

人材確保等支援助成金が支援する取組

人材確保等支援助成金は、雇用管理の改善や職場環境の整備を通じて、人材の確保と職場定着につなげることを目的にした助成金です。令和7年度は、雇用管理制度の導入、テレワークの制度導入、外国人労働者の就労環境整備、建設分野の職場づくりなど、取組テーマごとにコースが用意されています。1

助成金の窓口は、都道府県労働局やハローワークです。コースによっては、計画の認定や計画届の提出が先に必要になり、その後に取組を実施してから支給申請を行います。1

令和7年度に確認できる7つのコース

令和7年度の公式ページで確認できる主なコースは、次の7つです。1

コース主な対象支援の形
雇用管理制度・雇用環境整備助成コース事業主雇用管理制度の導入は定額、業務負担軽減機器等は助成率方式
中小企業団体助成コース事業協同組合等(事業主団体)事業実施に要した費用の一定割合
建設キャリアアップシステム等活用促進コース建設事業主、事業主団体技能者1人あたり定額、または助成率方式
若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース建設事業主等助成率方式(賃金要件で加算あり)
作業員宿舎等設置助成コース建設事業主等助成率方式、地域特例あり
外国人労働者就労環境整備助成コース外国人労働者を雇用する事業主定額(20万~80万円の範囲)
テレワークコース中小企業事業主制度導入助成は定額、目標達成助成は定額(賃金要件で加算あり)

上の表は、制度全体を俯瞰するための要約です。実際の支給要件や提出期限はコースごとに異なるため、該当コースの支給要領で確認してください。1

似た名称の制度との取り違えに注意

人材確保、支援、コースといった名称が近い制度が複数あります。たとえば産業雇用安定助成金の中にも人材確保に関係するコースがありますが、本記事が扱うのは厚生労働省の人材確保等支援助成金です。公式ページの制度名と、該当コース名が一致しているかを最初に確認してください。1

廃止されたコースと経過措置

制度全体の公式ページには、廃止されたコースと経過措置に関する案内も掲載されています。過去に制度を利用したことがある場合は、同じ名前のコースでも新規の受付がない可能性があります。令和7年度の公式ページと、該当コースの支給要領の改正日を確認してください。1

コース別の早見表

ここでは、令和7年度の公式ページで確認できる助成額や助成率の骨格を、コース別に整理します。数値は一次資料どおりに記載しています。1

コース助成額または助成率上限の考え方
雇用管理制度・雇用環境整備助成コース雇用管理制度導入は20万円~40万円(賃金要件で25万円~50万円)雇用管理制度導入は上限80万円(賃金要件で100万円)
雇用管理制度・雇用環境整備助成コース業務負担軽減機器等導入は対象経費の2分の1(賃金要件で62.5/100)業務負担軽減機器等導入は上限150万円(賃金要件で187.5万円)
中小企業団体助成コース対象経費の3分の2上限600万円~1,000万円(構成中小企業者数で区分)
建設キャリアアップシステム等活用促進コース中小建設事業主は建設技能者1人あたり16万円別枠で事業主団体向けは助成率方式、上限1,000万円
若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース中小建設事業主は対象経費の5分の3(賃金要件で4分の3)中小建設事業主以外は対象経費の20分の9(賃金要件で5分の3)
作業員宿舎等設置助成コース女性専用作業員施設は対象経費の5分の3(賃金要件で4分の3)石川県で作業員宿舎の場合は労働者数×25万円など、複数区分あり
外国人労働者就労環境整備助成コース20万円~80万円導入する就労環境整備措置と要件で決定
テレワークコース制度導入助成は20万円目標達成助成は10万円(賃金要件で15万円)

早見表は便利ですが、上限や助成率の適用条件(賃金要件、対象者区分、対象経費の範囲など)を取り違えると不支給につながります。次章以降で、コース別に要点を押さえます。1

雇用管理制度・雇用環境整備助成コース

支援内容の仕組みと上限

このコースは、雇用管理制度の導入や、労働者の業務負担を軽減する機器・設備等の導入を行い、適切な運用を経て離職率低下の目標などを達成した場合に支給する仕組みです。2

支援メニューは大きく2つです。雇用管理制度の導入は定額、業務負担軽減機器等の導入は対象経費に助成率を掛ける方式です。13

区分内容助成額または助成率上限
A雇用管理制度の導入賃金規定制度は40万円(賃金要件で50万円)上限80万円(賃金要件で100万円)
A雇用管理制度の導入諸手当等制度、人事評価制度、職場活性化制度、健康づくり制度は各20万円(賃金要件で各25万円)上限80万円(賃金要件で100万円)
B業務負担軽減機器等の導入対象経費の2分の1(賃金要件で62.5/100)上限150万円(賃金要件で187.5万円)

上の表のうち、Aの賃金規定制度、諸手当等制度などの名称は、リーフレットに掲載されている雇用管理制度の区分です。自社が導入する制度がどの区分に当たるかは、支給要領の定義で確認してください。23

申請の前提となる計画提出の期限

このコースでは、雇用管理制度等整備計画の提出が前提になります。計画は、雇用管理制度または業務負担軽減機器等を最初に導入する月の初日を基準に、6か月前の日から1か月前の日までに提出します。2

たとえば4月に最初の導入を行う場合、計画提出の締切は4月の1か月前の日になり、余裕を見て準備する必要があります。締切日が行政機関の休日に当たる場合の扱いも支給要領で定めています。2

支給対象にならない支払いタイミングに注意

助成対象は新たに導入する雇用管理制度や業務負担軽減機器等に限られます。計画を労働局やハローワークへ提出する前に、対象となる費用の支払いが一部でも行われている場合は、新たな導入と認められず助成対象になりません。2

これは見積・発注の順序だけでなく、前金、預かり金、リース契約の初期費用などにも影響します。契約や支払いを進める前に、計画提出の要否と期限を先に確認してください。2

申請の流れ

公式ページと支給要領の構成にもとづき、流れを整理すると次のようになります。42

段階何をするかポイント
1自社の課題と導入メニューを決めるA(雇用管理制度)とB(業務負担軽減機器等)で必要書類と助成方式が異なります
2雇用管理制度等整備計画を作成し提出する導入月初日の6か月前から1か月前までに提出します
3計画の認定後に導入と運用を行う就業規則等の整備や周知、運用実績の証拠化が必要になります
4目標達成の確認と支給申請を行う離職率の扱いなど、支給要領の定義で確認します
5審査後に支給決定となる書類不備があると追加提出や不支給の可能性があります

離職率低下の目標など、達成条件に関する細部は支給要領の定義と算定方法を確認してください。2

中小企業団体助成コース

このコースの対象と全体像

中小企業団体助成コースは、都道府県知事の認定を受けた事業協同組合等が、構成員である中小企業者の人材確保や職場定着に資する事業を行った場合に、当該事業に要した費用の一部を助成する仕組みです。56

申請主体は個別企業ではなく、一定の要件を満たす事業協同組合等です。支給要領では、対象となる中小企業者と事業協同組合等の定義を列挙しています。6

中小企業者の定義

支給要領では、中小企業者を次のイからレまでのいずれかに該当する者と定義しています。6

区分中小企業者の定義(支給要領の列挙)
イ資本金の額又は出資の総額が3億円以下、または常時使用する従業員の数が300人以下(製造業、建設業、運輸業その他で、ロからトの業種を除く)
ロ資本金の額又は出資の総額が1億円以下、または常時使用する従業員の数が100人以下(卸売業で、ホからトの業種を除く)
ハ資本金の額又は出資の総額が5千万円以下、または常時使用する従業員の数が100人以下(サービス業で、ホからトの業種を除く)
ニ資本金の額又は出資の総額が5千万円以下、または常時使用する従業員の数が50人以下(小売業で、ホからトの業種を除く)
ホ資本金の額又は出資の総額が3億円以下、または常時使用する従業員の数が900人以下(ゴム製品製造業のうち一定除外あり)
ヘ資本金の額又は出資の総額が3億円以下、または常時使用する従業員の数が300人以下(ソフトウェア業、情報処理サービス業)
ト資本金の額又は出資の総額が5千万円以下、または常時使用する従業員の数が200人以下(旅館業)
チ企業組合
リ協業組合
ヌ事業協同組合及び事業協同小組合並びに協同組合連合会
ル水産加工業協同組合及び水産加工業協同組合連合会
ヲ商工組合及び商工組合連合会
ワ商店街振興組合及び商店街振興組合連合会
カ生活衛生同業組合(構成員の3分の2以上が資本や従業員数の基準を満たすもの)
ヨ酒造組合及び酒造組合連合会(構成員の3分の2以上が資本や従業員数の基準を満たすもの)
タ酒販組合及び酒販組合連合会(構成員の3分の2以上が資本や従業員数の基準を満たすもの)
レ技術研究組合(構成員の3分の2以上がイからリまでのいずれかに該当するもの)

この表は、支給要領の列挙を表形式に置き換えたものです。自団体の構成員が要件を満たすかは、資本金や従業員数だけでなく、業種区分も含めて確認してください。6

事業協同組合等の定義

支給要領では、事業協同組合等を次のイからリまでのいずれかに該当する者と定義しています。6

区分事業協同組合等の定義(支給要領の列挙)
イ事業協同組合及び事業協同小組合並びに協同組合連合会
ロ水産加工業協同組合及び水産加工業協同組合連合会
ハ商工組合及び商工組合連合会
ニ商店街振興組合及び商店街振興組合連合会
ホ生活衛生同業組合(構成員の3分の2以上が資本や従業員数の基準を満たすもの)
へ酒造組合及び酒造組合連合会(構成員の3分の2以上が資本や従業員数の基準を満たすもの)
ト酒販組合及び酒販組合連合会(構成員の3分の2以上が資本や従業員数の基準を満たすもの)
チ技術研究組合(構成員の3分の2以上が中小企業者の基準を満たすもの)
リ一般社団法人(構成員の3分の2以上が中小企業者であるもの)

定款や会員構成を前提に、該当性を判断します。団体の種別によって提出資料が変わる場合があるため、様式ダウンロードページもあわせて確認してください。67

1年間の中小企業労働環境向上事業の構成

中小企業団体助成コースで実施する中小企業労働環境向上事業は、次の4つから構成される1年間の事業です。56

区分事業の構成要素
1計画策定・調査事業
2安定的雇用確保事業
3職場定着事業
4モデル事業普及活動事業

事業実施期間は、初日を月の始めの日として1年間です。年度内で完結させるというより、月単位で1年を組み立て、計画と実施を管理します。6

助成率と上限

助成率は、1年間の事業実施に要した費用の3分の2です。上限は、構成中小企業者数で区分されます。56

認定組合等の区分上限額
小規模認定組合等(構成中小企業者数100未満)600万円
中規模認定組合等(構成中小企業者数100以上500未満)800万円
大規模認定組合等(構成中小企業者数500以上)1,000万円

支給申請の期限

支給申請は、事業実施期間の末日の翌日から起算して2か月以内に行います。5

具体的な添付書類や提出方法は、支給要領と様式で確認してください。電子申請の定義も支給要領にあります。67

建設分野の3コース

建設分野は、建設事業主等に対する助成金の枠組みの中で、人材確保等支援助成金の3コースが整理されています。制度ページと各コースの支給要領で、対象者区分や賃金要件の扱いを確認してください。8

建設キャリアアップシステム等活用促進コース

このコースは、建設キャリアアップシステム等の活用を通じて、処遇改善やキャリアパスの明確化を進める取組を支援します。支給要領は、令和7年4月1日改正の版で確認します。89

支援内容は、事業主向けと事業主団体向けで異なります。19

対象助成内容上限など
中小建設事業主建設技能者1人あたり16万円対象となる技能者要件や申請単位は支給要領で確認
建設事業主団体支給対象経費の3分の2(中小建設事業主団体)または2分の1(中小建設事業主団体以外)上限1,000万円

詳細な支給要件や対象経費は、支給要領に沿って整理してください。9

若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース

このコースは、若年者や女性が働きやすい職場づくりに関する取組を支援します。支給要領は令和7年4月1日改正の版で確認します。810

支援の中心は助成率方式で、賃金要件を満たす場合に助成率が上がる区分があります。110

対象助成率補足
中小建設事業主支給対象経費の5分の3(賃金要件で4分の3)賃金要件の定義と算定方法は支給要領で確認
中小建設事業主以外支給対象経費の20分の9(賃金要件で5分の3)対象外経費の扱いに注意
建設事業主団体支給対象経費の3分の2(中小建設事業主団体)または2分の1(中小建設事業主団体以外)上限1,000万円
職業訓練法人支給対象経費の3分の2

また、建設労働者に対する職場体験の実施では、1日あたり8,550円(1人あたり6日分まで)の助成があります。1

作業員宿舎等設置助成コース

このコースは、作業員宿舎や作業員施設の整備などを支援するコースです。支給要領は令和7年4月1日改正の版で確認します。811

支援内容は複数の区分があり、女性専用施設、石川県の特例、認定訓練の実施に必要な整備などで助成率や助成額が分かれます。111

区分助成率または助成額補足
女性専用作業員施設の賃借支給対象経費の5分の3(賃金要件で4分の3)賃金要件の定義は支給要領で確認
認定訓練の実施に必要な整備支給対象経費の2分の1対象となる整備範囲に注意
石川県で作業員宿舎の場合労働者数×25万円地域特例の適用条件を確認
賃貸住宅、作業員宿舎支給対象費用の3分の2他区分と重複しないか確認

建設分野はQ\&Aも整備されているため、申請前の確認に活用してください。12

外国人労働者就労環境整備助成コース

対象となる事業主の範囲

このコースは、外国人特有の事情に配慮した就労環境の整備を行い、外国人労働者の職場定着に取り組む事業主を支援します。支給対象の基本は、雇用保険被保険者となる外国人労働者(特別永住者および在留資格の外交、公用を除く)を雇用している事業主です。13

助成額の考え方

助成額は20万円から80万円の範囲で、導入する就労環境整備措置と要件によって決まります。1

助成額が定額であっても、計画の認定、措置の導入と運用、支給申請の添付書類などの実務は軽くありません。ガイドブックで支給までの流れと提出書類を確認してください。13

就労環境整備計画の期間

計画期間は、3か月以上1年以内です。計画開始日は、最初に就労環境整備措置を導入する月の初日になります。13

また、計画を労働局等に提出するより前に、措置に係る業務を外部機関等に委託した場合、または措置の導入に係る費用の支払いが一部でも行われている場合は支給対象になりません。委託や支払いの前に、計画提出が必要かを確認してください。13

就労環境整備措置の種類

就労環境整備措置は、公式ページで次のとおり整理されています。114

措置の区分内容
a雇用労務責任者の選任
b就業規則等の多言語化
c苦情・相談体制の整備
d一時帰国のための休暇制度の整備
e社内マニュアル・標識類等の多言語化
f外国人労働者との定期面談

各措置には満たすべき条件があります。たとえば一時帰国のための休暇制度の整備は、就業規則または労働協約を変更し、年次有給休暇とは別の有給休暇として、1年間に1回以上の連続した5日以上の有給休暇を取得できる制度を新たに定め、支給申請日において継続して運用していることが条件です。13

テレワークコース

支援メニューと助成額

テレワークコースは、中小企業事業主がテレワーク勤務を制度として導入し、適切に導入・実施した場合に支給する制度導入助成と、導入後も継続して実施し離職率低下について効果を上げた場合に支給する目標達成助成があります。15

制度導入助成の支給額は20万円です。目標達成助成は10万円で、賃金要件を満たす場合は15万円です。15

制度導入助成で求められる取組

評価期間(制度導入助成)の初日から起算して前3か月の間に、所定の取組を実施していることが必要です。新規導入か実施拡大かで選択できる取組が異なるため、支給要領の定義を確認してください。15

支給要領が示すテレワークを可能とする取組は次のとおりです。15

取組の番号内容
①労働者がテレワークを実施しやすい職場風土作りの取組(必須)
②就業規則等の拡充
③外部専門家によるコンサルティング
④労務管理担当者に対する研修
⑤労働者に対する研修

支給申請では、テレワーク実施状況一覧表や、当日の就業と就業場所(在宅またはサテライトオフィス等)を証明できる資料の提出が求められます。GPSのログ情報、始業・終業メールなど、実態に応じた証拠を用意します。15

目標達成助成の申請期限と賃金要件

目標達成助成の支給申請は、制度導入後離職率算定期間の末日の翌日から起算して2か月以内に行います。15

賃金要件を満たす場合の加算では、テレワーク実施対象労働者の賃金について、評価期間(制度導入助成)の開始日から起算して1年以内に5%以上増加させることなど、算定方法が定められています。15

対象経費と対象外になりやすい支出

助成率方式のコースは支給対象経費の範囲を先に確認する

助成率方式のコースは、支給対象経費に助成率を掛けて支給額が決まります。対象経費の範囲はコースごとに支給要領で定義されるため、見積の段階で何を助成対象にするかを確認しないと、想定より支給額が下がる可能性があります。2691011

一方、定額方式のコースでも、取組の実施や運用、賃金要件の判定に必要な資料の提出が求められます。支出の多寡だけで判断せず、提出資料の要件を先に確認してください。1513

計画提出前の支払いは支給対象外になりやすい

雇用管理制度・雇用環境整備助成コースでは、計画を労働局やハローワークへ提出する前に、助成対象となる費用の支払いが一部でも行われている場合は、新たな導入と認められず助成対象になりません。2

外国人労働者就労環境整備助成コースでも、計画を労働局等に提出する前に外部機関等へ委託した場合や、導入費用の支払いが一部でも行われている場合は支給対象になりません。13

支払いタイミングは、請求書の発行日ではなく、実際の支払日が問題になります。これに該当しないよう、計画提出日と契約締結日、支払予定日を一つの表で管理すると確認がしやすくなります。これは制度要件ではありませんが、実務上は有効です。

退職予定者だけを対象にした取組は支給対象にならない場合がある

外国人労働者就労環境整備助成コースのガイドブックでは、就労環境整備計画期間内に退職が予定されている外国人労働者のみを対象とするものは支給対象になりません。13

対象者の選定は、制度の目的に沿っているかが問われます。計画書の段階で、対象者の範囲と選定理由を説明できるようにしておくと安心です。これは制度要件ではありませんが、実務上は有効です。

見積書は内訳が分かる形で準備する

外国人コースで外部機関等に委託する場合、見積書は費用の合計額だけでなく、内訳が明確に記載されているものを提出します。13

助成率方式のコースでも、契約書、請求書、領収書の整合を取る必要があります。証憑は、金額の一致だけでなく、対象業務や対象物が支給要領の定義に当てはまるかまで説明できる形で揃えてください。91011

共通で確認したい要件と不支給リスク

共通要領がカバーする範囲

人材確保等支援助成金は、コース別の支給要領に加えて雇用関係助成金共通要領に沿って運用されます。共通要領は、定義、支給対象事業主の要件、不支給要件、不正受給時の扱いなど、コース横断の論点を扱います。16

共通要領の不支給要件は、イからワまでの範囲で列挙されています。項目数が多いため、申請前に該当箇所を確認し、必要に応じて労働局やハローワークに相談してください。16

代表的に確認したいポイント

制度要件ではありませんが、実務上は次のような点で差し戻しが起きやすい傾向があります。ここに挙げるのは代表例であり、網羅ではありません。最終判断は共通要領とコース別支給要領で確認してください。16

観点見落としやすい点対策の方向性
支払いの時期計画提出前の支払いがある計画提出と認定の要否を先に確認し、契約と支払いの順序を整理する
就業規則等制度を規定しているが周知の証拠が弱い周知日が分かる資料を残す(メール送信、掲示、回覧など)
勤務実績在宅就業の証明が不足ログ、位置情報、始業終業連絡、出勤簿などを組み合わせて整理する
対象者区分中小企業かどうかの定義の取り違え支給要領の定義(資本金、従業員数、業種)で確認する

申請前のセルフチェック

ここでは、申請準備の入口で迷いがちな点をYes/Noで確認できるように整理します。1

チェック項目確認のしかた関連資料
どのコースを使うか決まっている取組内容がコースの趣旨と一致しているか確認制度全体の公式ページ、該当コースの支給要領
計画の提出や認定が先に必要か計画の認定申請期限、提出窓口を確認雇用管理制度等整備計画(雇用管理制度コース)、就労環境整備計画(外国人コース)など
支払い前にやるべき手続きがないか計画提出前の支払いが不支給になるルールの有無を確認雇用管理制度コース支給要領、外国人コースガイドブック
就業規則等の整備が必要か制度導入や休暇制度などで就業規則等の変更が必要か確認テレワークコース支給要領、外国人コースガイドブック
証憑を用意できるか勤務実績、実施報告、周知の証拠などの添付書類を確認各コースの支給要領、ガイドブック

セルフチェックで不明点が残る場合は、早い段階で管轄の労働局やハローワークに確認してください。1

必要書類を主体別に整理

必要書類はコースや申請段階で変わります。ここでは、一次資料で確認できる範囲で出てきやすい書類を整理します。細部は必ず様式と支給要領で確認してください。461513

主体段階書類例
事業主計画提出雇用管理制度等整備計画(コースにより様式が異なる)
事業主支給申請就業規則等、周知資料、実施報告書、勤務実績が分かる資料、支給要件確認申立書(共通要領様式)など
事業主団体改善計画の認定申請都道府県知事への改善計画認定申請書類(自治体の案内も確認)
事業主団体労働局への計画届提出中小企業労働環境向上事業の実施計画、推進体制に関する資料など
事業主団体支給申請支給申請書、会計整理の資料、実施報告、証憑類など
建設分野の事業主等申請各コースの申請様式、工事や賃借に関する契約書、証憑、賃金要件に関する資料など

タイムラインの目安

公募締切がない制度でも、提出期限は相対期限で決まります。代表的な期限の置き方を整理します。251513

コース基準となる出来事期限の考え方
雇用管理制度・雇用環境整備助成コース最初の導入を行う月の初日6か月前の日から1か月前の日までに計画を提出
中小企業団体助成コース事業実施期間の末日末日の翌日から起算して2か月以内に支給申請
テレワークコース(目標達成助成)制度導入後離職率算定期間の末日末日の翌日から起算して2か月以内に支給申請
外国人労働者就労環境整備助成コース計画開始月と計画期間計画期間は3か月以上1年以内、最初の措置導入月の初日から開始

この表は代表的な期限を抜粋したものです。各コースには、期限の例外や休日の扱い、添付書類の細目があります。支給要領やガイドブックの該当箇所を確認してください。21513

提出前の証憑チェック

申請では実施した事実と支払いの事実を証明する資料が重要です。コースで求められる資料が異なるため、提出前に次の観点で点検します。1513

証憑の種類点検ポイント関連しやすいコース
就業規則等施行日、周知日、対象者の範囲が分かる雇用管理制度、テレワーク、外国人
周知資料メール送信、回覧、掲示などで全体に周知した証拠がある雇用管理制度、テレワーク
勤務実績当日の就業が確認でき、在宅等で就業したことを説明できるテレワーク
委託・見積委託の範囲と内訳が明確で、計画提出前の支払いがない外国人、建設、機器導入
会計整理事業経費の会計を区分して管理できる中小企業団体助成

証憑の不足は、追加提出や不支給につながる可能性があります。提出書類一式を印刷またはPDFで束ね、説明できる順序に並べてから提出すると、確認がスムーズです。これは制度要件ではありませんが、実務上は有効です。

申請準備に使える社内テンプレ

ここでは、制度要件ではないものの、準備の抜け漏れを減らすために使える社内用テンプレの例をまとめます。提出書類そのものではないため、最終的には公式様式と支給要領に合わせて調整してください。21513

テンプレ名用途書き出し例
取組概要メモ問い合わせや社内合意の材料課題は〇〇で、導入する制度は〇〇、開始予定は〇月
支払い管理表計画提出前の支払いを避ける見積取得日、発注日、支払予定日、計画提出日
周知チェック表就業規則変更や制度周知の証拠化周知方法、周知日、対象者、添付できる証拠
勤務証拠の整理表在宅就業の裏付け日付、勤務時間、ログ、位置情報、メール
会計区分メモ事業経費を分けて管理助成対象経費の科目、証憑番号、支払日

よくある質問

Q1. 令和8年度の資料はどこで確認できますか。
A. 2026年2月3日時点で本記事は令和7年度の一次資料にもとづいています。年度が変わると要件や様式が改定されることがあるため、制度全体の公式ページと該当コースの支給要領の改正日を確認してください。1

Q2. 申請の締切日が決まっていないのに、なぜ早めの準備が必要ですか。
A. 多くのコースは、公募締切ではなく相対期限で手続きが進みます。たとえば雇用管理制度等整備計画は、最初の導入月初日から逆算して提出期限が決まります。2

Q3. 計画を出す前に機器を発注したいのですが問題ありますか。
A. 雇用管理制度・雇用環境整備助成コースでは、計画提出前に対象となる費用の支払いがあると新たな導入と認められず助成対象になりません。発注や契約と同様に、支払いのタイミングを先に整理してください。2

Q4. テレワークの在宅勤務をどう証明すればよいですか。
A. テレワークコースの支給要領では、当日の就業が分かる資料(出勤簿等)に加えて、在宅またはサテライトオフィス等で就業していたことを証明できる資料(GPSのログ情報、始業終業メール等)を求めています。15

Q5. テレワークコースの目標達成助成はいつ申請しますか。
A. 支給要領では、制度導入後離職率算定期間の末日の翌日から起算して2か月以内に支給申請を行います。15

Q6. 外国人労働者就労環境整備助成コースの計画期間はどれくらいですか。
A. ガイドブックでは、計画期間は3か月以上1年以内で、計画開始日は最初に就労環境整備措置を導入する月の初日です。13

Q7. 外国人コースで、翻訳やマニュアル作成を外注したいのですが、いつ契約すべきですか。
A. ガイドブックでは、計画を労働局等に提出する前に外部機関等へ委託した場合や、費用の支払いが一部でも行われている場合は支給対象になりません。契約や支払いの前に、計画提出の要否を確認してください。13

Q8. 一時帰国の休暇制度は年次有給休暇で足りますか。
A. ガイドブックでは、年次有給休暇とは別の有給休暇として、1年間に1回以上の連続した5日以上の有給休暇を取得できる制度を新たに定めることが条件です。13

Q9. 中小企業団体助成コースの事業実施期間は年度と一致しますか。
A. 支給要領では、事業実施期間は初日を月の始めの日として1年間です。年度で区切るのではなく、月単位で1年を管理します。6

Q10. 中小企業団体助成コースの上限額はどう決まりますか。
A. 公式ページと支給要領により、構成中小企業者数に応じて上限が600万円、800万円、1,000万円に区分されます。56

Q11. 建設分野の3コースは同じ様式で申請できますか。
A. 申請様式はコースごとに用意されており、建設分野の様式ダウンロードページにまとまっています。該当コースの支給要領とあわせて確認してください。8

Q12. 共通要領はどのコースにも関係しますか。
A. コース別支給要領は、共通要領に定める事項を前提として構成されています。申請前に、共通要領の支給対象事業主や不支給要件の章を確認してください。16

Q13. どこに相談すればよいですか。
A. 原則として、事業所所在地を管轄する都道府県労働局やハローワークが窓口です。外国人コースでは、講習や就労環境整備措置の扱いについても案内があります。113

出典・参考資料

  1. 厚生労働省 人材確保等支援助成金のご案内 ↩

  2. 雇用管理制度・雇用環境整備助成コース 支給要領 令和7年4月1日改正 PDF ↩

  3. 雇用管理制度・雇用環境整備助成コース リーフレット PDF ↩

  4. 厚生労働省 雇用管理制度・雇用環境整備助成コース 公式ページ ↩

  5. 厚生労働省 中小企業団体助成コース 公式ページ ↩

  6. 中小企業団体助成コース 支給要領 令和7年4月1日改正 PDF ↩

  7. 厚生労働省 中小企業団体助成コース 様式ダウンロードページ ↩

  8. 厚生労働省 建設事業主等に対する助成金 公式ページ ↩

  9. 建設キャリアアップシステム等活用促進コース 支給要領 令和7年4月1日改正 PDF ↩

  10. 若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース 支給要領 令和7年4月1日改正 PDF ↩

  11. 作業員宿舎等設置助成コース 支給要領 令和7年4月1日改正 PDF ↩

  12. 建設事業主等に対する助成金 Q\&A 令和7年4月版 PDF ↩

  13. 外国人労働者就労環境整備助成コース ガイドブック 令和7年4月1日現在 PDF ↩

  14. 厚生労働省 外国人労働者就労環境整備助成コース 公式ページ ↩

  15. テレワークコース 支給要領 令和7年4月1日版 PDF ↩

  16. 雇用関係助成金 共通要領 令和7年7月1日版 PDF ↩

執筆者:補助金フラッシュ 士業編集部

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執筆者
補助金フラッシュ 士業編集部
公開日: 2026年2月3日

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