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トライアル雇用助成金を申請する手順と要件

トライアル雇用助成金を令和7年度の支給要領で確認。一般トライアルコースと障害者(短時間)コースの対象者、支給額、提出期限、必要様式、申請の流れと注意点をまとめます。

補助金フラッシュ 士業編集部公開日: 2026年2月11日
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目次

  • 制度の全体像
  • 支援内容と支給額
  • 対象者の要件
  • 事業主側の要件
  • 対象経費の考え方
  • 申請の流れ
  • 必要書類と証憑チェック
  • 不支給を避けるための注意点
  • 申請前に揃える社内情報
  • セルフチェック
  • よくある質問
補助金フラッシュ 事業計画

トライアル雇用助成金は、採用後のミスマッチを減らしながら、就職が難しい求職者の雇用機会を広げるための助成制度です。雇い入れ後に書類提出の期限があり、条件を外すと支給対象から外れることがあります。制度は複数コースに分かれ、対象者や支給対象期間が変わります。
この記事では、令和7年度の公式一次資料を根拠に、一般トライアルコースと障害者トライアルコース、障害者短時間トライアルコースの要件と手続きを、申請順に整理します。

項目内容
制度名(正式名称)トライアル雇用助成金
対象年度/公募回令和7年度
最終更新日2026年2月10日
所管/実施機関/事務局厚生労働省(所管)/都道府県労働局・ハローワーク等(申請窓口・審査)1
補助上限額/補助率(類型差)一般トライアルコース:1人1か月4万円(母子家庭の母等・父子家庭の父は1人1か月5万円)/最長3か月1
補助上限額/補助率(類型差)障害者トライアルコース:1人1か月4万円(精神障害者は雇入れから3か月は1人1か月8万円)/最長3か月(精神障害者は最長6か月)2
補助上限額/補助率(類型差)障害者短時間トライアルコース:1人1か月4万円/3か月以上12か月以内2
申請期間(開始/締切)通年(雇入れ日から2週間以内の計画書提出、終了後2か月以内の支給申請など期限あり)31
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集(制度要件)一般トライアルコース 支給要領 令和7年4月1日版 PDF / 一般トライアルコース 実施要領 令和7年4月1日改正 PDF
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集(制度要件)障害者 支給要領 R7.4.1 PDF / 障害者 実施要領 R7.4.1 PDF
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集(様式)一般 申請様式ダウンロード 公式ページ / 一般 トライアル雇用実施計画書 R7.4.1 PDF / 一般 結果報告書兼支給申請書 R7.4.1 PDF
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集(様式)障害者 申請様式ダウンロード 公式ページ / 障害者 実施計画書 R7.4.1 PDF / 障害者 結果報告書兼支給申請書 R7.4.1 PDF
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集(共通要件)雇用関係助成金共通の要件等 PDF / 支給要件確認申立書 R7.4.1 PDF / 要領一覧 公式ページ
免責申請可否や経費判断は、当該年度の募集要領・交付要綱等と事務局の案内で最終確認してください。

目次

  • ●制度の全体像
  • トライアル雇用と助成金の関係
  • コース別の違いを先に把握する
  • 似た言葉との混同に注意する
  • ●支援内容と支給額
  • 一般トライアルコースの支給額
  • 障害者トライアルコースと障害者短時間トライアルコースの支給額
  • 就労日数の割合による減額
  • ●対象者の要件
  • 一般トライアルコースの対象者
  • 障害者トライアルコースの対象者
  • 障害者短時間トライアルコースの対象者
  • ●事業主側の要件
  • 一般トライアルコースの支給対象事業主
  • 障害者トライアルコースと障害者短時間トライアルコースの支給対象事業主
  • 雇用関係助成金に共通する受給要件と不支給要件
  • ●対象経費の考え方
  • ●申請の流れ
  • 全体のタイムライン
  • 雇入れ後2週間以内に提出する書類
  • 終了後2か月以内の支給申請と提出先
  • ●必要書類と証憑チェック
  • 一般トライアルコースの添付書類
  • 障害者トライアルコースと障害者短時間トライアルコースの添付書類
  • 証憑チェックの実務上の注意点
  • ●不支給を避けるための注意点
  • 支給対象期間の途中終了と終了日の確定
  • 天災等のやむを得ない理由で休業した場合
  • 賃金の支払いが遅れる場合
  • 併給調整
  • ●申請前に揃える社内情報
  • 問い合わせ前の整理テンプレ
  • ●セルフチェック
  • 申請可否の一次判定
  • ●よくある質問
トライアル雇用助成金を申請する手順と要件

制度の全体像

トライアル雇用助成金は、一定期間の試行雇用を行い、適性や業務遂行可能性を見極めながら、常用雇用への移行を目指す制度です。一般トライアルコースは、職業経験や技能の不足などから安定就職が難しい求職者を対象にしています1。障害者トライアルコースと障害者短時間トライアルコースは、障害のある方の雇用を促進する趣旨で枠が設けられています2。

トライアル雇用と助成金の関係

制度の中核はトライアル雇用という雇い方です。一般トライアルコースでは、常用雇用へ移行することを目的に、3か月以内の期間を定めて試行的に雇用します1。障害者短時間トライアルコースは、週の所定労働時間が10時間以上20時間未満で始め、段階的に20時間以上を目指す前提の枠です2。これらの実施に対して、要件を満たすと月額で助成が行われます12。

コース別の違いを先に把握する

コースにより、対象者の条件、支給対象期間、支給申請の起算日が変わります。申請の最初に、どのコースで扱うかを確定させることが重要です12。

整理軸一般トライアルコース障害者トライアルコース障害者短時間トライアルコース
対象の考え方安定就職が難しい求職者障害者で、かつ一定の要件を満たす者精神障害者または発達障害者で、短時間から開始する者
支給対象期間最長3か月1最長3か月(精神障害者は最長6か月)23か月以上12か月以内2
基本の月額4万円(母子家庭の母等・父子家庭の父は5万円)14万円(精神障害者は雇入れから3か月は8万円)24万円2
支給申請の基本期限終了日の翌日から2か月以内1終了日の翌日から2か月以内が基本(例外あり)2起算日から2か月以内(例外あり)2

この助成は一般的な補助金のように経費精算をする形ではなく、雇い入れと就労実績を前提に月額で支給する仕組みです12。その分、出勤簿や賃金台帳などの証憑が審査の中心になります。

似た言葉との混同に注意する

民間の解説記事では、過年度の支給額や、別制度の条件が混ざることがあります。特に、障害者短時間トライアルコースの月額は令和7年度の支給要領で4万円です2。金額や期間は、必ず該当年度の支給要領と実施要領で確認してください123。

支援内容と支給額

支給額はコースにより定額が定められ、さらに就労日数の割合で減額になる場合があります12。支給対象期間の数え方にも例外があるため、終了日の確定がそのまま申請期限に影響します12。

一般トライアルコースの支給額

一般トライアルコースは、トライアル雇用労働者1人につき、支給対象期間1か月当たり4万円です。対象者が母子家庭の母等または父子家庭の父の場合は、1か月当たり5万円です1。

支給対象期間は、原則として開始日から1か月単位で最長3か月です1。開始日と翌月の応当日を起算として1か月を数えるため、月末開始などでは計算が直感とずれることがあります1。

障害者トライアルコースと障害者短時間トライアルコースの支給額

障害者トライアルコースは、1人につき1か月当たり4万円が基本です。精神障害者に対して障害者トライアル雇用を実施する場合は、雇入れの日から起算して3か月の間は8万円です2。障害者短時間トライアルコースは、1人につき1か月当たり4万円です2。

支給対象期間は、障害者トライアルコースが最長3か月で、精神障害者は最長6か月です。障害者短時間トライアルコースは3か月以上12か月以内です2。

就労日数の割合による減額

一般トライアルコースでは、就労予定日数に対する実就労日数の割合Aにより、月額が段階的に減ります1。障害者コースも同様にAで減額し、精神障害者の最初の3か月(8万円の月)は別の減額表が使われます2。

割合Aの目安一般トライアルコースの月額(4万円の場合)障害者コースの月額(4万円の場合)精神障害者の最初の3か月(8万円の場合)
Aが75%以上4万円4万円8万円
75%未満かつ50%以上3万円3万円6万円
50%未満かつ25%以上2万円2万円4万円
25%未満かつ0%超1万円1万円2万円
Aが0%不支給不支給不支給

上の表は、支給要領にある減額ルールを、使う場面が多い形に整理したものです。実際の支給対象期間が1か月未満になる月や、本人都合の休暇などでは計算に入る範囲が変わることがあるため、支給要領の該当箇所で最終確認してください12。

対象者の要件

この制度は、対象者の要件がコース別に細かく決められています。特に一般トライアルコースは、紹介日時点で安定した職業に就いていないことなど、足切り条件が多い構造です1。対象者側の条件を満たさないと、事業主側が整っていても支給につながりません。

一般トライアルコースの対象者

一般トライアルコースの対象者は、次のイからニまでの全てに該当する者です1。ポイントは、紹介日という基準日が明確に定義されていることと、ニでさらに複数の類型に分かれることです1。

区分要件の内容
イ安定所、地方運輸局、職業紹介事業者等に求職申込をしていること1
ロ常用雇用による雇入れを希望し、トライアル雇用制度を理解した上で、トライアル雇用による雇入れも希望していること1
ハ紹介日において、次のいずれにも該当しないこと(1)安定した職業に就いている者(2)自営または役員で週30時間以上の実働がある者(3)学校等に在籍している者(例外あり)(4)紹介日以前の2年間にトライアル雇用され、その後常用雇用に移行した者1
ニ紹介日時点で60歳未満であり、かつ次のいずれかに該当すること(1)就労経験のない職業に就くことを希望(学校在学中のアルバイト等は除外)(2)学校卒業後3年以内で、卒業後安定した職業に就いていない(3)紹介日前2年以内に2回以上の離職または転職(4)紹介日前日時点で離職期間が1年を超える(5)就職支援に当たり特別な配慮を要する者(生活保護受給者、母子家庭の母等、父子家庭の父、日雇労働者、季節労働者、中国残留邦人等永住帰国者、ホームレス、住居喪失不安定就労者、生活困窮者、その他職業安定局長が定める者)1

ニのうち、就職支援に当たり特別な配慮を要する者の類型は、対象者判断で詰まりやすい部分です。該当性は、支給要領の定義(例えば母子家庭の母等、父子家庭の父など)まで遡って確認してください1。

障害者トライアルコースの対象者

障害者トライアルコースの対象者は、障害者雇用促進法の障害者で、かつ障害者トライアル雇用の対象要件を全て満たす者です2。紹介日における除外条件(継続雇用する労働者として雇用されている者など)も明確に定められています2。

区分要件の内容
(イ) a安定所、地方運輸局、職業紹介事業者等に求職申込をしていること2
(イ) b継続雇用する労働者としての雇入れを希望し、制度を理解した上で障害者トライアル雇用による雇入れも希望していること2
(イ) c紹介日において、継続雇用する労働者として雇用されている者などの除外に該当しないこと(自営や在学等の除外も含む)2
(イ) d重度障害者または精神障害者、またはそれ以外で未経験職種希望、過去2年以内に2回以上の離職等、離職期間6か月超のいずれかに該当すること2

障害者トライアルコースは、対象者の障害種別や就労状況により要件が分岐します。紹介日前にどの条件で該当するかを、紹介元(ハローワーク等)とすり合わせることが現実的です24。

障害者短時間トライアルコースの対象者

障害者短時間トライアルコースの対象者は、上記(イ)のaおよびcに該当し、制度を理解した上で短時間トライアルによる雇入れも希望する者であり、精神障害者または発達障害者に該当する者です2。開始時の所定労働時間の枠組み(10時間以上20時間未満)を前提に、継続雇用の形を目指す構造になっています2。

事業主側の要件

対象者の要件に加え、事業主側の要件が細かく定められています。一般トライアルコースと障害者(短時間)トライアルコースは共通点が多い一方で、障害者側は就労継続支援事業A型の扱いなど、追加の注意点もあります2。

一般トライアルコースの支給対象事業主

一般トライアルコースの支給対象事業主は、支給要領でイからヨまでの全てに該当する必要があります1。実務で確認頻度が高いものから順に、要件をそのまま分解して並べます。

区分要件の内容
イトライアル雇用求人への紹介により対象者をトライアル雇用した事業主であること(国等の補助金や委託費等から支出した人件費で行うトライアル雇用は除外)1
ロ対象者の紹介前に、当該対象者に対する選考を開始していないこと1
ハ事業主または取締役の3親等以内親族以外の対象者を雇い入れたこと1
ニ開始日前日から過去3年に、当該事業所で雇用や請負、出向、派遣などの関係が当該対象者にないこと(細かな例外・補足あり)1
ホ開始日前日から過去3年に、当該対象者に職場適応訓練を実施していないこと1
ヘ雇用保険被保険者資格取得届等を、計画書提出時までに行うこと1
ト過去3年のトライアル雇用実施状況に関し、常用雇用へ移行しなかった者等が一定数を超えないこと(3人超かつ移行者数を上回る場合など)1
チ基準期間内に、事業主都合による解雇等(特定受給資格離職者に該当する離職理由等)を一定範囲で生じさせていないこと(例外あり)1
リ基準期間内の離職理由の割合が一定の基準を超えないこと(6%超の場合など、人数の例外あり)1
ヌ関係事業主(資本関係、役員兼任等の関係を持つ事業主等)に該当せず、かつ対象者を過去1年以内に雇用していた関係事業主に該当しないこと(職業紹介事業者等との関係の規定も含む)1
ルトライアル雇用期間に係る賃金を所定の支払日に全額支払うこと1
ヲ出勤簿、労働者名簿、賃金台帳など、証憑を整備し保管していること1
ワ紹介時と著しく異なる労働条件や違法な労働条件で就労させていないこと等(申告があった場合の扱いを含む)1
カ高年齢者の雇用確保措置等に関する勧告を受け、未実施の場合に要件を満たさないことがある(是正済みの例外あり)1
ヨ季節労働者に係るトライアル雇用では、指定地域・指定業種の扱いに関する追加要件がある1

上記のうち、ロ(紹介前選考の禁止)とル(賃金の適正支払い)とヲ(証憑保管)は、申請段階で差がつきやすいポイントです。紹介を受ける前から面接や選考を開始してしまうと、形式面で要件を満たせなくなります1。

障害者トライアルコースと障害者短時間トライアルコースの支給対象事業主

障害者(短時間)トライアルコースも、イからヨまでの要件を満たす必要があります2。一般トライアルコースと共通する枠組みが多い一方で、就労継続支援事業A型を行う事業所は原則として対象事業主に該当しない点が明確に書かれています(例外条件あり)2。

区分要件の例(全文は支給要領で確認)
イ紹介により障害者トライアル雇用等を実施したこと。就労継続支援事業A型は原則対象外(例外あり)2
ロ紹介前に選考開始をしていないこと2
ハ3親等以内親族以外を雇い入れていること2
ニ以降過去の雇用関係、職場適応訓練、雇用保険手続き、過去の移行状況、離職の状況、関係事業主、賃金支払い、証憑保管など、一般トライアルコースと同様の観点で要件が並ぶ2

この表は読みやすさのために観点をまとめています。支給要件としては、支給要領のイからヨの各項目を一つずつ満たす必要があります2。

雇用関係助成金に共通する受給要件と不支給要件

トライアル雇用助成金は、雇用関係助成金に共通する要件も満たす必要があります。受給できる事業主の基本要件と、受給できない事業主の類型がパンフレットに整理されています5。

区分内容
受給できる事業主A1雇用保険適用事業主であること5
受給できる事業主A2支給の審査に協力すること(必要書類の提出や実地調査の受入れ等)5
受給できる事業主A3申請期間内に申請すること5
受給できない事業主B1不正受給をした事業主(全ての雇用関係助成金が一定期間不支給等)5
受給できない事業主B2労働保険料を納付していない事業主(猶予を受けている場合などの例外あり)5
受給できない事業主B3労働関係法令違反がある事業主(是正が確認できるまで不支給等)5
受給できない事業主B4風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の接待を伴う飲食等に該当する事業主など(助成ごとの取扱い差を含む)5
受給できない事業主B5性風俗関連特殊営業等に該当する事業主など(助成ごとの取扱い差を含む)5
受給できない事業主B6暴力団と関わりがある事業主または役員等5
受給できない事業主B7破壊活動防止法の暴力主義的破壊活動を行った、または行うおそれのある団体に属する事業主または役員等5
受給できない事業主B8支給申請日または支給決定日の時点で倒産している事業主5
受給できない事業主B9不正受給が発覚した場合の事業主名等の公表にあらかじめ承諾していない事業主5

共通要件の中には、支給要件確認申立書の提出や、支給決定後5年間の書類保管の取扱いなど、運用に直結する規定もあります56。

対象経費の考え方

トライアル雇用助成金は、設備投資や外注費のような経費区分を申請して精算する制度ではありません。要件を満たしてトライアル雇用を実施し、賃金を支払い、出勤状況などの根拠資料を提出して審査を受け、月額で支給されます12。

したがって、実務で重要になるのは、賃金の支払いと就労実態の立証です。賃金が所定日に全額支払われていない場合の取扱いは支給要領に具体的に書かれており、支給可否に直結します12。

申請の流れ

申請は、大きく分けると事前の紹介と計画書、トライアル期間の運用、終了後の支給申請の3段階です。提出期限が相対期限(何日以内、何か月以内)で設定されているため、起点日を社内で共有することが重要です712。

全体のタイムライン

時点やること提出先の目安主な様式と根拠
求人前トライアル雇用求人として求人を出す準備をするハローワーク等実施要領に基づく運用84
紹介後から雇入れまで紹介を受け、選考と雇用条件を確定するハローワーク等紹介前に選考開始しない要件に注意12
雇入れ後2週間以内トライアル雇用実施計画書を提出する原則ハローワーク等一般:実施計画書は雇入れ日から2週間以内7/障害者:各様式9
トライアル期間中賃金支払い、出勤管理、契約書類の整備社内運用賃金台帳、出勤簿、雇用契約書等の整備が前提12
期間終了後結果報告書兼支給申請書を作成し提出する都道府県労働局(管轄労働局長)一般:終了日の翌日から2か月以内1/障害者:起算日から2か月以内2
支給決定後書類を保管し、照会に対応できる状態にする社内運用支給決定後の保管期間の取扱いあり5

この表は行動順に並べたものです。実際の提出先や運用は、事業所の所在地を管轄する労働局・ハローワークの案内で最終確認してください12。

雇入れ後2週間以内に提出する書類

一般トライアルコースでは、トライアル雇用実施計画書を雇入れ日から2週間以内に提出します7。同じタイミングで、対象者確認に関する様式など、所定の添付書類を求められる場面があります(様式は公式ページから取得します)1011。

障害者(短時間)トライアルコースも、実施計画書を用いて計画を提出します。障害者トライアル雇用と短時間トライアル雇用で様式が分かれているため、取り違えに注意してください129。

終了後2か月以内の支給申請と提出先

一般トライアルコースは、トライアル雇用期間が終了した日の翌日から起算して2か月以内に、報告書兼支給申請書を管轄労働局長に提出します。一定の場合は安定所の長を経由して提出できます1。

障害者(短時間)トライアルコースも、起算日から2か月以内が基本です。精神障害者の障害者トライアル雇用やテレワーク勤務の障害者トライアル雇用では、起算日が途中(3か月経過日、6か月経過日)になる場合があり、表で整理されています2。障害者短時間トライアルコースも、6か月を超える場合は起算日が複数になり得ます2。

コース起算日の代表例注意点
一般トライアルコース終了日の翌日途中離職、途中の常用雇用移行、所定労働時間の変更、天災等特例適用時は終了日の考え方が変わる1
障害者トライアルコース終了日の翌日精神障害者やテレワーク勤務では、途中(3か月または6か月経過日)が起算日になり得る2
障害者短時間トライアルコース終了日の翌日6か月超の場合は、6か月経過日と終了日の翌日が起算日になり得る2

この起算日の扱いは、支給申請の期限そのものです。社内で終了日と起算日を確定できない場合は、先に管轄労働局やハローワークへ確認してください12。

必要書類と証憑チェック

支給申請は、報告書兼支給申請書だけで完結しません。支給要領では、根拠資料の添付が義務として列挙されています12。ここでは、コース別に「何を出すか」を一次資料の列挙に沿って整理します。

一般トライアルコースの添付書類

一般トライアルコースは、紹介元により添付書類の列挙が分かれています。安定所または職業紹介事業者等の紹介の場合と、地方運輸局の紹介の場合で並びはほぼ同じですが、受理印のある計画書の扱いが変わります1。

区分添付書類(支給要領の列挙順)
安定所または職業紹介事業者等の紹介(1)受理印のある計画書の写し(2)出勤簿等の写し(出勤状況が確認できる書類)(3)賃金台帳等の写し(賃金支払いが確認できる書類)(4)トライアル雇用期間の雇用契約書または雇入れ通知書等(5)常用雇用へ移行した後の雇用契約書または雇入れ通知書等(移行した場合のみ)(6)天災等特例の勤務予定表(適用時のみ)(7)その他、支給要件確認に必要な書類1
地方運輸局の紹介(1)地方運輸局の受理印のある計画書の写し(2)出勤簿等(3)賃金台帳等(4)トライアル雇用期間の雇用契約書または雇入れ通知書等(5)常用雇用へ移行した後の雇用契約書または雇入れ通知書等(移行した場合のみ)(6)天災等特例の勤務予定表(適用時のみ)(7)その他、支給要件確認に必要な書類1

提出前に、計画書の受理印がある写しになっているか、賃金台帳と出勤簿が同じ期間を示しているかを確認します。ここがずれると審査で追加提出になりやすい部分です1。

障害者トライアルコースと障害者短時間トライアルコースの添付書類

障害者(短時間)トライアルコースは、報告書兼支給申請書の別添様式と勤務実態等申立書に加えて、イからヘの書類を添付します2。列挙は次のとおりです。

区分添付書類(支給要領の列挙順)
障害者(短時間)共通(1)受理印のある計画書の写し(2)出勤簿等(出勤状況が確認できる書類)(3)賃金台帳等(賃金支払いが確認できる書類)(4)障害者トライアル雇用等期間の雇用契約書または雇入れ通知書等(5)継続雇用する労働者へ移行後の雇用契約書または雇入れ通知書等(移行した場合のみ)(6)天災等特例の勤務予定表(適用時のみ)(7)その他、支給要件確認に必要な書類2

障害者トライアルコースは、障害者トライアル雇用が終了する前に支給申請を行う場合の取扱いも用意されています。該当する場合は、結果欄が空欄でもよいなど、提出方法が変わります2。

証憑チェックの実務上の注意点

これは制度要件ではありませんが、申請実務で詰まりやすい部分を、証憑の観点で先回りして整理します。追加提出は、支給決定までの期間が伸びる原因になり得ます。

証憑詰まりやすいポイント実務上の対策
出勤簿就労予定日数と実就労日数の整合が取れていない勤務予定表と出勤簿の突合表を社内で作り、月単位で確定させる
賃金台帳所定支払日に全額支払いが確認できない振込記録と賃金台帳の月次チェックをルーチン化する
雇用契約書や雇入れ通知書トライアル期間と常用雇用移行後の契約が混在しているトライアル期間と移行後で契約書を分け、開始日と終了日を明記する
計画書の写し受理印の有無や、写しの版のズレ提出時の控えをそのまま保管し、申請時に再印刷しない
勤務実態等申立書記載者や記載根拠の不明確さ出勤簿と賃金台帳の管理責任者を決め、内部確認印を付ける

不支給を避けるための注意点

不支給につながる原因は、対象者要件の取り違え、事業主要件の未充足、期限の徒過、証憑不備が中心です。特に期限は相対期限なので、社内の起点日管理が必須です12。

支給対象期間の途中終了と終了日の確定

一般トライアルコースは、途中離職、途中の常用雇用移行、所定労働時間が30時間未満への変更(一定の対象者は20時間未満)などで、支給対象期間の終期が前倒しになります1。障害者コースも、途中離職、途中の継続雇用移行、所定労働時間の下限割れなどで終期が前倒しになります2。

終了日が前倒しになると、支給申請の起算日も前倒しになります。終了日を社内で確定できない場合は、労働局へ確認し、起算日を誤らないようにしてください12。

天災等のやむを得ない理由で休業した場合

一般トライアルコースも障害者(短時間)トライアルコースも、天災等のやむを得ない理由で休業させた期間を除外し、一定の条件の下でトライアル期間を追加できる枠があります。適用には、見極めが十分にできないことの申告や、雇用契約の変更について労使の合意が必要です12。

賃金の支払いが遅れる場合

賃金を所定の支払日に全額支払うことは、支給対象事業主の要件に含まれています12。月末締め翌月払いなど、支払日が後ろにある企業は、支給申請時点で支払いが完了しているかを必ず確認してください。

併給調整

障害者(短時間)トライアルコースでは、同一の事由により、原子力災害対応雇用支援事業、事業復興型雇用事業、船員計画雇用促進助成金、漁業担い手確保・育成対策事業の新規就業者確保・育成支援事業費、「緑の雇用」現場技能者育成対策事業に係る助成金の支給を受けた場合は支給しないという調整が明記されています2。該当可能性がある場合は、制度名と支給事由を揃えて管轄へ照会してください。

申請前に揃える社内情報

ここからは制度要件ではありませんが、申請をスムーズに進めるために有効な準備をまとめます。問い合わせをする前に、次の情報を揃えておくと回答が早くなります。

問い合わせ前の整理テンプレ

項目社内で整理する内容の例
対象コース一般、障害者、障害者短時間のどれか。精神障害者、テレワーク、短時間の該当有無12
紹介ルートハローワーク、職業紹介事業者等、地方運輸局のいずれか12
起点日雇入れ日、トライアル開始日、終了日、常用雇用移行日(該当時)12
労働時間週所定労働時間が要件を満たすか(一般は30時間以上が原則。短時間は10時間以上20時間未満で開始)12
証憑の所在計画書控え、出勤簿、賃金台帳、雇用契約書、振込記録の保管場所12

この整理表を作っておくと、制度要件の確認と申請期限の確認が同時に進みます。

セルフチェック

最後に、申請可否を一次判定するためのセルフチェックをまとめます。各項目は、支給要領と共通要件で裏取りできます125。

申請可否の一次判定

チェック項目確認ポイント根拠資料
コースの特定対象者の属性と労働時間からコースを確定一般支給要領/障害者支給要領12
対象者要件紹介日基準の除外条件を外していない一般0301/障害者030112
事業主要件紹介前選考の有無、賃金支払い、証憑保管などを満たす一般0401/障害者040112
提出期限計画書は2週間以内、支給申請は2か月以内などの起点日を把握実施計画書様式/支給要領0601712
共通要件雇用保険、労働保険料、法令違反、不正受給歴等共通要件パンフ5

この一次判定で引っかかった項目は、申請前に管轄へ相談し、修正できるものは是正してから進めてください。期限に関わるものは後戻りが難しいため、優先度が上がります12。

よくある質問

Q1. トライアル雇用助成金は、求人サイト経由の採用でも対象になりますか。
A. 一般トライアルコースも障害者(短時間)トライアルコースも、原則として安定所・紹介事業者等や地方運輸局の職業紹介により雇い入れることが要件です。求人サイト経由の直接応募は、紹介要件を満たせない可能性が高いため、紹介ルートの整理から確認してください12。

Q2. 雇い入れてから、いつまでに最初の書類を出す必要がありますか。
A. 一般トライアルコースでは、トライアル雇用実施計画書を雇入れの日から2週間以内に提出します7。障害者コースも実施計画書を用いるため、同様に期限管理が必要です129。

Q3. 支給申請はいつまでですか。
A. 一般トライアルコースは、トライアル雇用期間が終了した日の翌日から起算して2か月以内です1。障害者(短時間)トライアルコースは起算日から2か月以内で、精神障害者や短時間で6か月超のケースなどは起算日の扱いが変わります2。

Q4. トライアル期間中に常用雇用へ移行した場合、申請期限はどうなりますか。
A. 一般トライアルコースは、常用雇用へ移行した日の前日がトライアル雇用期間の終了日扱いになり、その翌日から2か月以内が期限になります1。障害者コースも同様に、継続雇用する労働者へ移行した日を基準に起算日が定まります2。

Q5. 週の所定労働時間を途中で変更した場合、支給対象期間はどうなりますか。
A. 一般トライアルコースでは、週所定労働時間が30時間未満(一定の対象者は20時間未満)に変更された場合、変更日の前日までが支給対象期間になります1。障害者コースでは、障害者トライアルで20時間未満、短時間トライアルで10時間未満に変更された場合に同様の扱いがあります2。

Q6. 支給額は必ず満額ですか。
A. 満額とは限りません。就労予定日数に対する実就労日数の割合で月額が減額され、Aが0%の場合は不支給です12。

Q7. 母子家庭の母等や父子家庭の父を雇い入れた場合の支給額はどうなりますか。
A. 一般トライアルコースでは、対象者が母子家庭の母等または父子家庭の父の場合、支給対象期間1か月当たり5万円です1。

Q8. 障害者トライアルコースで、精神障害者を雇い入れた場合の支給額はどうなりますか。
A. 障害者トライアルコースでは、精神障害者に対して実施する場合、雇入れの日から起算して3か月の間は1か月当たり8万円です2。就労日数の割合による減額表も別に用意されています2。

Q9. 障害者短時間トライアルコースは、どのくらいの期間まで支給対象になりますか。
A. 支給対象期間は、開始日から起算して3か月以上12か月以内です2。6か月を超える場合の支給申請は、途中の起算日が設定されることがあります2。

Q10. 申請に必要な添付書類は何ですか。
A. 一般トライアルコースは、受理印のある計画書の写し、出勤簿等、賃金台帳等、雇用契約書類などが列挙されています1。障害者(短時間)トライアルコースも同様に、計画書、出勤簿、賃金台帳、雇用契約書類等が列挙され、別添様式や勤務実態等申立書が必要です2。

Q11. 電子申請はできますか。
A. 雇用関係助成金は、制度により電子申請の案内が用意されています。対象の手続きが電子申請に対応しているかは、該当コースの公式ページと管轄窓口で確認してください1314。

Q12. 不正受給があった場合はどうなりますか。
A. 共通要件のパンフレットでは、不支給、返還、一定期間の不支給、告発、公表などの厳格な取扱いが示されています5。申請前の事実確認と証憑管理が重要です。

出典・参考資料

  1. トライアル雇用助成金 一般トライアルコース 支給要領 令和7年4月1日版 PDF ↩

  2. トライアル雇用助成金 障害者トライアルコース及び障害者短時間トライアルコース 支給要領 R7.4.1 PDF ↩

  3. 厚生労働省 ポータル用 雇用関係助成金支給要領 公式ページ ↩

  4. トライアル雇用助成金 障害者トライアルコース及び障害者短時間トライアルコース 実施要領 R7.4.1 PDF ↩

  5. 各雇用関係助成金に共通の要件等 厚生労働省 PDF ↩

  6. 支給要件確認申立書 R7.4.1 PDF ↩

  7. トライアル雇用実施計画書 共通様式第1号 R7.4.1 PDF ↩

  8. トライアル雇用助成金 一般トライアルコース 実施要領 令和7年4月1日改正 PDF ↩

  9. 障害者トライアル雇用実施計画書 共通様式第1号 R7.4.1 PDF ↩

  10. 厚生労働省 トライアル雇用助成金 申請様式ダウンロード 一般トライアルコース 公式ページ ↩

  11. トライアル雇用対象者確認票 共通様式第1号別紙 R7.4.1 PDF ↩

  12. 厚生労働省 トライアル雇用助成金 申請様式ダウンロード 障害者(短時間)トライアルコース 公式ページ ↩

  13. 厚生労働省 トライアル雇用助成金 一般トライアルコース 公式ページ ↩

  14. 厚生労働省 トライアル雇用助成金 障害者短時間トライアルコース 公式ページ ↩

執筆者:補助金フラッシュ 士業編集部

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執筆者
補助金フラッシュ 士業編集部
公開日: 2026年2月11日

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