既存事業の成長が頭打ちになってきた、新しい市場に挑戦したいが投資資金をどう確保するか悩んでいるという中小企業の経営者は少なくありません。事業拡大や新分野進出には設備投資や販路開拓の費用が必要ですが、返済不要の補助金を活用できる制度が複数あります。
この記事では、全国の中小企業が申請できる事業拡大・新分野進出向けの補助金7件を紹介します。対象者・金額を制度ごとに整理しているので、自社の規模や目的に合った制度をすぐに確認できます(補助金フラッシュ掲載データ、2026年3月時点)。
事業拡大に使える返済不要の補助金7件
ここで紹介する7件はいずれも返済不要の補助金です。細かい要件等については、各支援事業の募集要項でご確認ください。公募は定期的に更新されるため、最新の募集状況は公式ページでご確認ください。
中小企業新事業進出補助金
中小企業等が既存事業と異なる新たな事業へ挑戦する取組を支援する補助金です。上限は9,000万円、補助率は1/2で、7件の中で新規事業に最も直結する制度です。
新市場や高付加価値分野への進出を後押しし、生産性向上や賃上げの実現を目的としています。既存の事業基盤を活かしながら新しい分野に挑戦する場合に適した制度で、事業転換を検討している中小企業にとって有力な選択肢になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 新たな事業へ挑戦する中小企業等 |
| 補助率・金額の上限 | 1/2、上限9,000万円 |
| 公式ページ | 中小企業新事業進出補助金 |
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中堅・中小・スタートアップの賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金
中堅・中小企業等による人手不足への対応や成長を目的とした大規模投資を支援する制度です。補助率は1/3以下、上限は50億円と規模が大きく、省力化と賃上げをセットで行うことが条件です。
事業拡大との関係では、新工場の建設や大型設備の導入など、事業規模を一段引き上げるための投資に活用できます。中堅企業にも門戸が開かれており、スケールアップを目指す事業者に適しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 公募要領に記載の応募資格を満たす中堅・中小企業等 |
| 補助率・金額の上限 | 1/3以下、上限50億円 |
| 公式ページ | 大規模成長投資補助金 |
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中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)
人手不足の状態にある中小企業等がIoTやロボットなどの汎用製品をカタログから選んで導入する際の経費を補助する制度です。上限は1,500万円(賃上げ要件を満たした場合に引き上げ)、補助率は1/2です。
事業拡大の過程では人手不足が深刻化しがちです。この制度を活用して省力化設備を導入し、既存業務の効率化を図ることで、新分野進出に投入できるリソースを確保できます。カタログから製品を選ぶだけで簡易に申請できる点も魅力です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 人手不足の状態にある中小企業等(カタログに登録された製品を導入) |
| 補助率・金額の上限 | 1/2、上限1,500万円(賃上げ要件を満たした場合に引き上げ) |
| 公式ページ | 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型) |
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小規模事業者持続化補助金【一般型・通常枠】
小規模事業者の販路開拓や生産性向上を支援する補助金です。通常枠の上限は50万円ですが、要件を満たすと最大250万円まで上乗せされます。
事業拡大の第一歩として、新しい販路の開拓にかかる経費を補助してもらえます。チラシ作成やウェブサイト構築、展示会出展など幅広い経費が対象です。小規模事業者やNPO法人が新分野に進出する際の初期費用をカバーできます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 商工会の管轄地域で事業を営む小規模事業者および一定要件を満たす特定非営利活動法人 |
| 補助率・金額の上限 | 2/3(賃金引上げ特例の赤字事業者は3/4)、上限250万円(通常枠50万円に要件により最大200万円上乗せ) |
| 公式ページ | 小規模事業者持続化補助金【一般型・通常枠】 |
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小規模事業者持続化補助金<創業型>
創業後1年以内の小規模事業者を重点的に支援する制度です。上限は200万円、補助率は2/3で、個人事業主やNPO法人も対象です。
新分野進出の一環として新たに事業を立ち上げた場合や、法人を新設して別事業に参入した場合に活用できます。認定市区町村等の支援を受けていることが要件で、インボイス特例対象者には50万円の上乗せがある場合もあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 創業後1年以内の小規模事業者および一定要件を満たす特定非営利活動法人(個人事業主も対象) |
| 補助率・金額の上限 | 2/3、上限200万円(インボイス特例対象者は50万円上乗せの場合あり) |
| 公式ページ | 小規模事業者持続化補助金<創業型> |
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中小企業組合等課題対応支援事業
中小企業組合などの連携組織が、新たな活路の開拓や課題解決に取り組む際の経費を支援する制度です。上限は2,000万円、補助率は6/10です。
事業拡大を個社だけでなく連携組織で進めたい場合に適しています。事業協同組合や商工組合、任意グループなどが新市場の開拓に共同で取り組む際の経費が対象で、同業種の事業者が力を合わせて新分野に挑戦するケースに活用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 中小企業組合、一般社団法人、共同出資組織、任意グループ等の連携組織 |
| 補助率・金額の上限 | 6/10、上限2,000万円 |
| 公式ページ | 中小企業組合等課題対応支援事業 |
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酒類業振興支援事業費補助金≪第2期≫(令和8年度)
日本産酒類の輸出拡大や国内外の新市場開拓を支援する補助金です。上限は1,000万円、補助率は2/3(枠により異なる)です。
酒類事業者が海外市場への販路拡大や国内の新しい市場に挑戦する場合に活用できます。ブランディングや経営改革、構造転換に資する取組も補助対象で、既存の国内市場だけでなく海外という新分野に事業を広げたい酒類メーカーに適しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 酒類事業者 |
| 補助率・金額の上限 | 2/3(枠により異なる)、上限1,000万円 |
| 公式ページ | 酒類業振興支援事業費補助金≪第2期≫(令和8年度) |
酒類業振興支援事業費補助金の詳細を見る
申請前に確認しておきたいポイント
対象要件を確認する
まず、自社が対象者の要件を満たしているかを確認しましょう。新事業進出補助金は中小企業等が対象ですが、大規模成長投資補助金は中堅企業にも門戸が開かれています。持続化補助金は小規模事業者限定で、組合等課題対応支援事業は連携組織のみが対象です。補助金フラッシュなら業種・事業規模で絞り込み、自社に合った制度を確認できます。
書類を準備する
多くの制度で事業計画書の提出が求められます。新事業進出補助金では新分野への進出に関する具体的な事業計画が必要で、持続化補助金では経営計画書と補助事業計画書のセットが求められます。作成に不安がある場合は、国が各都道府県に設置した無料相談窓口のよろず支援拠点を利用できます。具体的な進め方はよろず支援拠点で事業計画を磨く方法で解説しています。
スケジュールを確認する
新事業進出補助金や大規模成長投資補助金など、制度ごとに申請期限が異なります。電子申請にはGビズIDプライムアカウントが必要で、発行まで数週間かかります。早めに準備しておきましょう。GビズIDの取得方法は補助金申請が忙しい時期に慌てないためのGビズIDの先回り準備をご覧ください。
まとめ
この記事では、全国の中小企業が申請できる事業拡大・新分野進出向けの補助金7件を紹介しました。
- 中小企業新事業進出補助金: 新分野への挑戦を支援、上限9,000万円
- 大規模成長投資補助金: 省力化と賃上げをセットにした大規模投資、上限50億円
- 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型): IoT・ロボット等の導入、上限1,500万円
- 小規模事業者持続化補助金【一般型・通常枠】: 販路開拓支援、上限250万円
- 小規模事業者持続化補助金<創業型>: 創業後1年以内の事業者、上限200万円
- 中小企業組合等課題対応支援事業: 連携組織による活路開拓、上限2,000万円
- 酒類業振興支援事業費補助金≪第2期≫: 酒類事業者の新市場開拓、上限1,000万円
事業の規模やフェーズに応じて適切な制度を選ぶことが重要です。小規模な販路開拓から始める場合は持続化補助金、本格的な新分野進出には新事業進出補助金と使い分けられます。気になる制度があれば、各制度の公式ページから最新の公募情報を確認してみてください。
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