令和8年度チャレンジ支援補助金は、令和6年能登半島地震及び奥能登豪雨で経営環境が変化した能登3市3町の中小企業者や小規模事業者等が、新たな業種、事業、市場へ挑戦するための費用を支援する制度です。補助上限額は300万円で、小規模事業者は3分の2以内、中小企業は2分の1以内の補助率です。ポイントは、単なる復旧や既存事業の通常経費ではなく、能登で事業を続けるための新たなチャレンジに必要なソフト事業が中心になることです。12
本記事では、対象者、対象事業、補助対象経費、申請の流れ、実績報告で詰まりやすい証憑まで、申請前に確認したい実務上の注意点を解説します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 令和6年能登半島地震等 チャレンジ支援補助金 |
| 対象年度と公募回 | 令和8年度 7次から10次受付 |
| 最終更新日 | 2026年5月31日 |
| 所管と実施機関と事務局 | 石川県、チャレンジ支援補助金事務局、石川県商工会連合会内 |
| 補助上限額と補助率 | 上限300万円。小規模事業者は3分の2以内、中小企業は2分の1以内。千円未満切捨て。 |
| 申請期間 | 受付開始は令和8年4月1日。7次締切は令和8年5月29日、8次締切は令和8年7月31日、9次締切は令和8年9月30日、10次締切は令和8年11月30日。いずれも郵送で締切日当日消印有効。 |
| 公式一次資料 | 公募ページ 2026年5月29日更新 公式ページ / 公募要領 2026年4月1日更新 PDF / 実施要領 2026年4月1日更新 PDF / 申請書様式一式 PDF / 実績報告様式一式 PDF |
| 免責 | 申請可否や経費判断は、当該年度の募集要領・交付要綱等と事務局の案内で最終確認してください。 |
制度の全体像
能登で事業を続けるための新たな挑戦を支援する制度
チャレンジ支援補助金は、令和6年能登半島地震と令和6年奥能登豪雨により、人口や観光客の急激な減少などで経営環境が大きく変化した事業者を対象にした補助金です。対象地域は、七尾市、輪島市、珠洲市、志賀町、穴水町、能登町の能登3市3町です。対象となる取組は、能登3市3町での事業継続を目的にした新たな業種、事業、市場への挑戦です。1
この制度は、建物や設備を元に戻す復旧費を広く補助する制度ではありません。公募要領では、システム構築、販売促進、備品購入などのソフト事業を支援するものとして扱われています。新たなチャレンジと関係のないソフト事業費用は対象にならないため、まずは自社の取組が既存事業の延長なのか、新しい市場や事業に踏み出すものなのかを確認する必要があります。1
たとえば、観光客向けの店舗販売のみを行っていた事業者がECサイトで域外へ販売を広げる取組は、新市場への挑戦の例として挙げられています。一方で、すでに首都圏向けにEC販売をしていた事業者が、同じ首都圏向けに展示会へ出展するような、市場変化を伴わない販路開拓は対象外の例に位置づけられています。1
復旧系補助金との違い
能登半島地震関連の支援には、なりわい再建支援補助金、営業再開支援補助金、小規模事業者持続化補助金の災害支援枠など、目的が近く見える制度があります。チャレンジ支援補助金は、その中でも新たなチャレンジのためのソフト事業が中心です。施設や設備の整備、既存施設の修繕、機械設備の購入などは原則として対象外の分類に入るため、建物復旧や大規模な設備復旧を主目的にする場合は、別制度との使い分けを確認してください。12
| 確認したい目的 | チャレンジ支援補助金での考え方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 新しい販路の開拓 | 新市場への挑戦に該当する可能性があります | 既存顧客層と同じ市場に向けた宣伝だけでは対象外になる可能性があります |
| 新しい事業への転換 | 主たる事業を変更する取組に該当する可能性があります | 既存事業の通常更新や単なる効率化だけでは弱くなります |
| 建物や設備の復旧 | 施設や設備の整備費、既存施設の修繕費は原則として対象外です | なりわい再建支援補助金や持続化補助金災害支援枠などの確認が必要です |
| 予約管理システムやECサイト | 補助事業に直接使うシステム構築費として対象になり得ます | 対象期間、支払、証憑、他制度との経費区分が重要です |
| 車両の導入 | 条件付きで車両購入費が対象になり得ます | 車両購入費だけの申請はできず、補助額上限や台数制限があります |
制度の使い分けで迷う場合は、最初に能登事業者支援センターへ相談する流れになっています。事業内容事前確認書の発行を受ける前に、経費の発注や支払を進めると、後で証憑や対象性の確認に時間がかかることがあります。
対象になる事業者
基本条件
補助対象者は、次の5つの要件をいずれも満たす必要があります。対象地域に事業所があることだけでなく、能登事業者支援センターによる事前確認、支援機関の支援を受けた事業計画の策定までが申請の前提になります。1
| 要件 | 確認内容 |
|---|---|
| 対象地域 | 令和6年能登半島地震や令和6年奥能登豪雨により経営環境が大きく変化する能登3市3町に事業所を有する事業者であること |
| 事業者規模 | 中小企業者または小規模事業者に該当すること |
| 取組内容 | 災害により大きく変化した経営環境に対応し、事業継続を目指すため、新たな業種、事業、市場への挑戦に取り組むこと |
| 事前確認 | 申請前に能登事業者支援センターへ相談し、補助対象事業となり得るか確認を受けること |
| 事業計画 | 能登事業者支援センターや商工会、商工会議所等の支援機関の支援を受けて事業計画を策定すること |
注意したいのは、令和6年能登半島地震の発災日である令和6年1月1日以降に能登3市3町で事業を開始した方は、補助対象外になる点です。創業予定者も補助対象にならない者に含まれるため、対象地域でこれから新たに創業するケースではなく、災害時点から事業を営んでいた事業者の事業継続支援として考える必要があります。1
中小企業者と小規模事業者の範囲
補助率は、小規模事業者か中小企業かで変わります。小規模事業者は3分の2以内、中小企業は2分の1以内です。まず、自社の業種と常時使用する従業員数、資本金または出資総額を確認してください。1
| 区分 | 業種 | 資本金または出資総額 | 常時使用する従業員数 |
|---|---|---|---|
| 中小企業者 | 製造業その他 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 中小企業者 | 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| 中小企業者 | 小売業 | 5千万円以下 | 50人以下 |
| 中小企業者 | サービス業 | 5千万円以下 | 100人以下 |
| 小規模事業者 | 商業またはサービス業のうち宿泊業と娯楽業を除く業種 | 資本金要件ではなく従業員数で判定 | 5人以下 |
| 小規模事業者 | サービス業のうち宿泊業または娯楽業 | 資本金要件ではなく従業員数で判定 | 20人以下 |
| 小規模事業者 | 製造業その他 | 資本金要件ではなく従業員数で判定 | 20人以下 |
常時使用する従業員数には、会社役員、個人事業主本人と同居の親族従業員、申請時点で育児休業中や介護休業中などの職員、一部のパートタイム労働者等を含めない扱いがあります。ただし、兼務役員の扱いやパートタイム労働者の判定は個別確認が必要です。補助率に直結するため、従業員数の数え方で迷う場合は、申請前に支援機関へ確認しておくと安心です。1
補助対象になり得る主体
公募要領では、補助対象になり得る者と補助対象にならない者が区分されています。株式会社や合同会社などの会社、個人事業主、一定要件を満たした特定非営利活動法人は対象になり得ますが、法人格があればすべて対象になるわけではありません。1
| 分類 | 対象可否 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 会社及び会社に準ずる営利法人 | 対象になり得る | 株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、特例有限会社、企業組合、協業組合、士業法人など |
| 個人事業主 | 対象になり得る | 商工業者であることが必要です |
| 特定非営利活動法人 | 条件付きで対象になり得る | 法人税法上の収益事業を行い、認定特定非営利活動法人ではないことが必要です |
| 医師、歯科医師、助産師 | 対象外 | 公募要領の対象外区分に入ります |
| 系統出荷による収入のみの個人農業者 | 対象外 | 個人の林業、水産業も同様です。ただし、農作物の加工や料理提供等は対象になり得ます |
| 協同組合等の組合 | 対象外 | 企業組合と協業組合を除きます |
| 一般社団法人や財団法人 | 対象外 | 一般社団法人、公益社団法人、一般財団法人、公益財団法人が対象外に含まれます |
| 医療法人など | 対象外 | 医療法人、宗教法人、学校法人、農事組合法人、社会福祉法人が対象外に含まれます |
| 創業予定者 | 対象外 | 令和6年能登半島地震等の発生時点で事業を行っていない者は対象外です |
| 任意団体 | 対象外 | 法人または個人事業主としての申請要件を満たさない団体は対象外です |
農林水産業に関係する事業者は、どの収入や経費を申請対象にするかで判断が分かれます。農作物の生産そのものに必要な経費は対象外ですが、農作物の加工や農作物を用いた料理の提供に必要な経費は対象になり得るため、一次産品の生産費と加工販売のための費用を分けて説明できるようにしておきましょう。1
申請できない主なケース
対象地域、事業者規模、取組内容を満たしていても、次のいずれかに該当する場合は対象外です。特に、みなし大企業、税の滞納、反社会的勢力との関係、能登3市3町外への移転は、申請前に確認しておきたい項目です。1
| 区分 | 対象外となる内容 |
|---|---|
| みなし大企業 | 同一の大企業が発行済株式総数または出資金額総額の2分の1以上を所有している中小企業、大企業が発行済株式総数または出資金額総額の3分の2以上を所有している中小企業、大企業の役員または職員を兼ねている者が役員総数の2分の1以上を占めている中小企業は対象外です。自治体等の公的機関も大企業とみなします。 |
| 不正受給や滞納 | 国や地方公共団体等による補助金等で不正経理や不正受給を行ったことがある場合、法人税等の滞納がある場合は対象外です。 |
| 風俗営業等 | 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条第1項第4号及び第5号に規定する風俗営業、並びに第2条第5項に規定する性風俗関連特殊営業を営む者は対象外です。 |
| 暴力団員該当 | 役員等が暴力団員であると認められる場合は対象外です。 |
| 経営への関与 | 暴力団または暴力団員が経営に実質的に関与していると認められる場合は対象外です。 |
| 不正利益目的の利用 | 役員等が自己、自社、第三者の不正の利益を図る目的または第三者に損害を加える目的で、暴力団または暴力団員を利用したと認められる場合は対象外です。 |
| 資金供給や便宜供与 | 役員等が暴力団または暴力団員に対して資金等を供給し、便宜を供与するなど、暴力団の維持や運営に協力または関与していると認められる場合は対象外です。 |
| 社会的に非難される関係 | 役員等が暴力団または暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有していると認められる場合は対象外です。 |
| 取引先の反社会的勢力関係 | 下請契約、資材や原材料の購入契約、その他の契約で、相手方が反社会的勢力関係に該当することを知りながら契約したと認められる場合は対象外です。 |
| 地域外移転 | 主たる事業場等を能登3市3町以外の地区へ移転することが明確な場合は対象外です。検討開始を含みます。 |
この表は、申請直前だけでなく、取引先選定の段階でも確認してください。補助金は採択後にも確認が入るため、採択後に複数応募や対象外要件が判明すると、採択取消につながる場合があります。1
補助対象事業の考え方
新業種と新事業と新市場
この補助金で中心になるのは、新たなチャレンジに該当するかどうかです。公募要領では、新たなチャレンジを新業種への挑戦、新事業への挑戦、新市場への挑戦の3つに分けています。1
| 類型 | 考え方 | 公募要領の具体例 |
|---|---|---|
| 新業種への挑戦 | 能登3市3町での事業継続のため、主たる業種を変更する取組です。主要な業種が大分類レベルで変わることが目安です。 | 弁当屋が介護施設向けの冷凍調理食品製造に挑戦する例、重機の運転資格を持つ飲食業が解体業に挑戦する例、家電販売店が支援者向けレンタル業に挑戦する例 |
| 新事業への挑戦 | 主たる業種を変更せず、主たる事業を変更する取組です。主要な業種が細分類から中分類レベルで変わることが目安です。 | 飲食店が宿泊事業に挑戦する例、レストランがゴルフバー事業に挑戦する例、理容室が脱毛事業に挑戦する例 |
| 新市場への挑戦 | 主たる業種や事業を変えず、新たな市場に進出する取組です。 | 製塩業者がECサイトで域外へ販路拡大する例、クリーニング屋が宿泊所等の事業者向けに事業を開始する例、魚卸業者が首都圏や関西圏のイベントに出展する例 |
申請書では、自社の取組がどの類型に当たるのかを、既存事業との違いが分かるように説明する必要があります。既存顧客向けの通常広告、既存商品の単なる販売促進、老朽化した設備の更新だけでは、新たなチャレンジとの関係が弱く見える可能性があります。
対象外になる事業の考え方
補助対象事業は、事業継続に向けた事業計画に基づく新たなチャレンジであり、事業実施期間内に完了できる取組である必要があります。加えて、同一内容の事業について、国や県等の他制度と同一または類似内容になる場合は対象外です。ただし、補助対象経費が明確に分けられる場合は、他制度との併用が可能です。1
たとえば、飲食業が新たに宿泊業へ取り組む場合、宿泊施設の整備をなりわい再建支援補助金で行い、予約管理システムの構築をチャレンジ支援補助金で行うように、経費の区分が明確であれば対象になり得ます。逆に、同じ経費を複数制度へ重複して申請することは避けなければなりません。1
| 確認項目 | 申請前の見方 |
|---|---|
| 既存事業との違い | 既存事業の延長ではなく、新業種、新事業、新市場のいずれかに該当する理由を説明できるか |
| 能登での事業継続 | 取組が能登3市3町で事業を続けることにどうつながるか |
| 対象期間内の完了 | 令和9年1月29日までに取組、支払、実績確認が完了する計画か |
| 他制度との関係 | なりわい再建支援補助金などと併用する場合、経費を明確に分けられるか |
| 公序良俗 | 射幸心をそそるおそれや公序良俗に反するおそれがないか |
この制度は、支援機関の支援を受けて事業計画を作る流れになっています。申請書を書く段階で悩むより、事前相談の時点で、既存事業、変化した経営環境、新たな取組、対象経費の関係を1枚にまとめておくと、確認が進めやすくなります。
補助上限額と補助率
補助上限額は300万円
令和8年度チャレンジ支援補助金の補助上限額は300万円です。補助率は、小規模事業者が3分の2以内、中小企業が2分の1以内です。補助金額は千円未満切捨てとなります。1
| 事業者区分 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| 小規模事業者 | 3分の2以内 | 300万円 |
| 中小企業 | 2分の1以内 | 300万円 |
たとえば、小規模事業者が税抜300万円の補助対象経費を計上する場合、補助率3分の2で計算すると補助金額は200万円です。中小企業が税抜300万円の補助対象経費を計上する場合、補助率2分の1で計算すると補助金額は150万円です。実際の補助金額は、対象経費の可否、消費税抜の金額、費目ごとの上限、実績報告時の確認結果により変わります。
対象期間と遡及特例
7次から10次の交付決定者については、交付決定日以降から最長で令和9年1月29日までに実施されたものが対象です。今回の公募では特例として、令和6年1月1日の能登半島地震及び令和6年9月21日から23日の奥能登豪雨により被災した日以降の補助事業開始日以降に実施し、発生した経費を遡って補助対象経費として認める扱いがあります。1
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 通常の考え方 | 交付決定日以降に発生し、対象期間中に支払が完了した経費が対象です |
| 令和8年度の特例 | 令和6年1月1日の能登半島地震及び令和6年9月21日から23日の奥能登豪雨により被災した日以降に補助事業を実施し、発生した経費を遡って対象にできる場合があります |
| 事業完了期限 | 7次から10次の交付決定者は最長で令和9年1月29日までです |
| 実績報告期限 | 事業完了から1か月以内または令和9年2月26日のいずれか早い日までです |
遡及特例があるからといって、すべての着手済み経費が自動的に対象になるわけではありません。補助事業の目的に合うこと、対象経費区分に当てはまること、支払金額を証拠書類で確認できることが必要です。すでに発注や支払をしている場合は、契約書、請求書、領収書、振込明細、成果物、写真、仕様書などを早めに確認してください。
補助金は後払い
チャレンジ支援補助金の支払は、取組終了後の精算払です。つまり、採択や交付決定の時点で補助金が入金されるわけではなく、事業を実施し、支払を終え、実績報告を行い、額の確定を受けた後に支払われます。13
資金繰り上は、補助対象経費の全額をいったん立て替える前提で考える必要があります。特に、システム構築、広告出稿、備品購入、車両購入、外注費などを同時に進める場合は、補助金が入るまでの運転資金を金融機関や自己資金で確保できるかを確認してください。補助対象外経費が混じると、想定していた補助金額より少なくなることもあります。
補助対象経費
対象経費の3条件
補助対象経費は、次の3条件をすべて満たす必要があります。費目名に入っているだけで対象になるわけではなく、補助事業に直接必要であること、対象期間や支払条件を満たすこと、証拠書類で金額を確認できることが必要です。1
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 使用目的 | 本事業の遂行に必要なものとして明確に特定できる経費 |
| 発生と支払 | 交付決定日以降に発生し、対象期間中に支払が完了した経費。ただし令和8年度公募では災害発生日等まで遡る特例があります |
| 証拠書類 | 見積書、発注書または契約書、納品書、請求書、振込受領書、領収書、成果物、写真等で支払金額を確認できる経費 |
補助対象経費の額は、消費税及び地方消費税を除いた額です。消費税込みの見積や請求書で管理している場合は、税抜額を確認できるようにしておきましょう。消費税を含めて資金繰りを組むと、実際の補助対象額との差が生じます。1
11の経費区分
公募要領で示されている補助対象経費は、次の11区分です。どの費目で計上するかにより、上限や証憑が変わるため、申請前に分類を確認してください。1
| 経費区分 | 内容 |
|---|---|
| システム構築費 | 補助事業のために使用する専用ソフトウェア、情報システム、ウェブサイト、ECサイト等の開発、構築、購入、借用、運用等に要する経費 |
| 広告宣伝と販売促進費 | 提供する製品やサービス等に係る広告の作成、媒体掲載、展示会出展等に要する経費 |
| 専門家経費 | 補助事業のために依頼した専門家へ支払う経費 |
| 新商品開発費 | 新商品の試作開発に伴う原材料、デザイン、製造、改良等に要する経費 |
| 備品購入費 | 補助事業のために必要な備品の購入費 |
| 借料 | 補助事業のために必要な施設や設備等のリース料、レンタル料 |
| クラウドサービス利用費 | 補助事業のために利用するクラウドサービスやWEBプラットフォーム等の利用費 |
| 車両購入費 | 補助事業のために必要な車両の購入費 |
| 運搬費 | 補助事業のために必要な機材等の運搬に要する経費 |
| 施設と設備の処分費 | 事業スペースを拡大する等の目的で、施設や設備等を廃棄、処分、返却時に原状回復するための経費 |
| 委託と外注費 | 上記の区分に該当しない経費で、補助事業のために必要な業務の一部を第三者へ委託、外注するための経費。自ら実行することが困難な業務に限ります |
システム構築を外注する場合は、委託と外注費ではなくシステム構築費に分類します。クラウドサービス利用でも、システム構築を伴う場合はシステム構築費に該当します。費目分類を誤ると、経費明細や証憑の突合で確認に時間がかかるため、契約前に事務局や支援機関へ確認してください。1
個別費目の注意点
対象経費の中でも、備品、車両、専門家、クラウドサービス、委託外注は判断が分かれやすい費目です。公募要領の条件を踏まえ、次の点を確認してください。1
| 費目 | 注意点 |
|---|---|
| 専門家経費 | 専門家の謝金単価には上限があります。大学教授、弁護士、弁理士、公認会計士、医師は1日5万円、准教授、技術士、中小企業診断士、ITコーディネータは1日4万円、その他は1日2万円が上限です。応募申請時の認定経営革新等支援機関等に対する経費や事業計画作成を支援した外部支援者への経費は対象外です。 |
| 新商品開発費 | 原材料等はサンプルとして使用する必要最小限にとどめ、補助事業終了時に使い切る必要があります。原材料費を計上する場合は受払簿の作成が必要です。 |
| 備品購入費 | 備品一つにつき購入額の上限は30万円税抜です。汎用性があり目的外使用になり得るものは、補助額上限10万円、申請台数は1者につき1台という条件があります。 |
| 借料 | 交付決定後に契約したことを確認できるものが基本です。契約期間が補助事業実施期間を超える場合は、対象期間分のみが対象になります。 |
| クラウドサービス利用費 | 補助事業のために利用するクラウドサービスが対象です。自社の既存事業と共有する場合は対象になりません。 |
| 車両購入費 | 補助事業の実施に必要不可欠で、外形的に事業用に使用されることが明確な場合に限ります。車両購入費のみの申請はできません。補助額の上限は50万円、申請台数は1者につき1台です。 |
| 委託と外注費 | 補助事業者が通常事業として実施している業務は、自ら実行することが困難な業務に含まれません。委託内容、金額等が分かる契約書等が必要です。 |
備品や車両は、買えば対象になるという費目ではありません。新たなチャレンジに直接必要であること、通常の生産活動や既存事業にも使う汎用品ではないこと、写真や仕様書で内容を確認できることが重要です。
対象外経費
公募要領では、対象外経費が細かく示されています。特に、施設や設備の整備、販売する商品の仕入、有料教材や有料配信動画の制作、補助事業と関係しない広告、証憑が用意できない経費は、申請前に除外してください。1
| 分類 | 対象外となる主な経費 |
|---|---|
| 施設と設備の整備費 | 新たな施設の建築、購入、既存施設の増築や増床、既存施設の修繕費、機械設備の購入費。ただし備品購入費や車両購入費に該当するもの、借料に該当するリース料などは別途判断します。 |
| 販売や有償レンタルを目的とした製品や商品の生産と調達費 | 販売する商品の仕入費用、塾や教室等で使用する有料教材の制作費用、有料配信する動画の制作費用、レンタル事業者がレンタル機材を購入する費用、電子書籍や本の出版に係る費用。 |
| 目的不一致や証憑不足 | 補助事業の目的に合致しないもの、必要な経理書類を用意できないもの。 |
| 交付決定前の発注など | 交付決定前に発注、契約、購入、支払、前払い等を実施したもの。ただし令和8年度公募では災害発生日等まで遡る特例があります。見積取得は交付決定前でも差し支えありません。 |
| 内部取引等 | 自社内部やフランチャイズ本部との取引によるもの。 |
| 映像制作関連 | 映像制作における被写体や商品の購入に係る関連経費。 |
| 購入方法 | オークションによる購入費。インターネットオークションを含みます。 |
| 不動産関連 | 事務所等に係る保証金、敷金、仲介手数料、光熱水費。ただし新たなチャレンジの一環として新たに事務所等を賃借する場合の家賃や駐車場代部分は対象になり得ます。 |
| 通信や消耗品 | 切手代、電話代、インターネット利用料金等の通信費。ただしクラウドサービス利用費に含まれる付帯経費は除きます。名刺、文房具、インクカートリッジ、用紙、はさみ、テープ、クリアファイル、封筒、袋、CD、DVD、USBメモリ、SDカード、電池、段ボール、梱包材などの事務用品等の消耗品も対象外です。 |
| 会費や飲食等 | 雑誌購読料、新聞代、団体等の会費、飲食、奢侈、娯楽、接待等の費用。 |
| 税務や法務等 | 税務申告、決算書作成等のために税理士や公認会計士等へ支払う費用、訴訟等のための弁護士費用。 |
| 手数料と税金 | 金融機関等への振込手数料、代引手数料、インターネットバンキング利用料、インターネットショッピング決済手数料、公租公課、各種保証や保険料、借入金等の支払利息や遅延損害金。発注先が振込手数料を負担する場合は補助対象として扱われます。 |
| 免許など | 免許、特許等の取得や登録費。 |
| 支払手段 | 商品券、金券、仮想通貨、クーポン、ポイント、金券、商品券での支払、小切手や手形での支払、相殺による決済や支払。 |
| 人件費等 | 役員報酬、直接人件費、雑役務費。雑役務費にはアルバイト代等の人件費、派遣労働者の派遣料、交通費として支払われる経費等が含まれます。 |
| 手続費用等 | 各種キャンセルに係る取引手数料、補助金応募書類や実績報告書等の作成、送付、手続きに係る費用。 |
| 実質値引きや返金 | 購入額の一部または全額に相当する金額を申請者へ払い戻すことで、証憑の金額と実質支払額が一致しないもの。ポイントやクーポン等の発行を含みます。 |
| クラウドファンディング関連 | クラウドファンディングで発生し得る手数料。 |
| 現金支払と期間外支払 | 1取引で10万円税抜を超える現金支払、補助事業期間内に支出が完了していないもの。分割払いやクレジットカード決済、リボルビング支払等では、金融機関等からの引き落としが補助事業期間内に完了している必要があります。 |
| その他 | 公的な資金の用途として社会通念上、不適切と認められる経費。 |
対象外経費の大半を計上している場合、補助事業の円滑な実施が困難として、不採択や採択取消につながる可能性があります。経費明細を作る前に、対象外になりやすい項目を先に除外し、残った経費が新たなチャレンジにどう結びつくかを説明できる状態にしておきましょう。1
申請の流れ
最初に能登事業者支援センターへ相談する
申請の出発点は、能登事業者支援センターへの事前相談です。公募ページでも、まず事業内容が補助対象になり得るか能登事業者支援センターへ相談し、補助対象になり得る事業と確認できた場合に事業内容事前確認書が発行される流れになっています。41
| 順番 | 手続き | 主な確認内容 |
|---|---|---|
| 1 | 能登事業者支援センターへ事前相談 | 取組が新たなチャレンジに該当し、補助対象事業となり得るかを確認します |
| 2 | 事業内容事前確認書の発行 | 能登事業者支援センターが第2号様式を発行します |
| 3 | 事業計画の策定 | 能登事業者支援センター、商工会、商工会議所等の支援機関の支援を受けて事業計画を作ります |
| 4 | 計画策定確認書の発行 | 支援を行った支援機関が第3号様式を発行します |
| 5 | 申請書類の郵送 | 必要書類を揃えてチャレンジ支援補助金事務局へ郵送します |
| 6 | 採択審査 | 提出資料をもとに非公開で審査します。提案内容に関するヒアリングはありません |
| 7 | 事業実施と実績報告 | 事業完了後、期限までに実績報告書や証憑を提出します |
| 8 | 額の確定と支払 | 額の確定後に精算払として補助金が支払われます |
事業内容事前確認書や計画策定確認書が発行されても、採択が約束されるわけではありません。審査では、必要資料が揃っていること、公募要領の補助対象者、補助対象事業、補助内容、補助対象経費の要件に合うこと、新たなチャレンジとして適切な取組であることが確認されます。1
申請締切と提出先
令和8年度の受付は、7次から10次まで設定されています。いずれも郵送で、締切日当日消印有効です。提出先を誤ると受理できないため、封筒の記載も含めて確認してください。41
| 受付回 | 締切日 | 提出方法 |
|---|---|---|
| 7次受付 | 令和8年5月29日 | 郵送で締切日当日消印有効 |
| 8次受付 | 令和8年7月31日 | 郵送で締切日当日消印有効 |
| 9次受付 | 令和8年9月30日 | 郵送で締切日当日消印有効 |
| 10次受付 | 令和8年11月30日 | 郵送で締切日当日消印有効 |
提出先は、〒920-8203 金沢市鞍月2丁目20番地 石川県地場産業振興センター新館3階 チャレンジ支援補助金事務局です。事務局は石川県商工会連合会内に設置されています。封筒には、チャレンジ支援補助金申請書類在中と記載してください。問い合わせ先は0120-036-682で、対応時間は10時から17時まで、土日祝日を除きます。41
申請時の提出書類
申請時には、申請書類一式、宣誓・同意書、役員等名簿、経費明細、事業内容事前確認書、計画策定確認書、決算書等を提出します。申請段階では見積書やカタログなどの経費根拠資料の提出は不要ですが、実績報告時には各種確認資料が必要になります。15
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 申請書類一式 | 交付申請書、申請企業概要、事業計画、補助申請額 |
| 宣誓と同意書 | 第1号様式別紙1。自筆が必要です |
| 役員等名簿 | 第1号様式別紙2。個人事業主は事業主本人を記載します |
| 経費明細 | 第1号様式別紙3 |
| 事業内容事前確認書 | 能登事業者支援センターが発行する第2号様式 |
| 計画策定確認書 | 能登事業者支援センター、商工会、商工会議所等が発行する第3号様式 |
| 決算書等 | 法人、個人事業主、申告形態、事業年数により必要書類が変わります |
法人は、直近2期分の決算書、直近2期分の法人税申告書別表一のコピーが必要です。電子申告の場合は、受信通知も直近2期分をセットで提出します。個人事業主は、青色申告か白色申告かで必要書類が変わります。事業実績が2年未満の場合や、開業して間もない場合の扱いも定められているため、決算書等は早めに確認してください。1
採択審査と採択後の注意点
審査は書類審査でヒアリングなし
採択審査は、提出資料に基づいて非公開で行われます。提案内容に関するヒアリングは実施されません。そのため、申請書の中で、災害による経営環境の変化、能登で事業を続ける必要性、新たなチャレンジの内容、経費の必要性を読み取れるようにしておく必要があります。1
| 審査で見られる観点 | 申請書で意識したいこと |
|---|---|
| 必要資料の提出 | 事前確認書、計画策定確認書、決算書等を含めて不足がないか確認します |
| 補助対象者の要件 | 対象地域、事業者規模、対象外要件に該当しないことを確認します |
| 補助対象事業の要件 | 新業種、新事業、新市場への挑戦として説明できるかを確認します |
| 補助対象経費の要件 | 経費区分、対象期間、支払方法、証憑の準備可能性を確認します |
| 取組の適切性 | 新たなチャレンジに向けた取組として妥当かを確認します |
採択または不採択の結果は応募事業者全員へ通知されます。採択案件については、補助事業者名、代表者名、補助事業名、事業概要、住所、業種、法人番号、補助金交付申請額が公表されることがあります。審査結果の内容に関する問い合わせには応じない扱いです。1
複数応募はできない
同一事業者からの応募は1件です。代表者が同じ複数の法人で同一事業に申請すること、同一の個人が個人事業主として、かつ代表を務める法人等で同一事業に申請することはできません。複数の屋号を使っている個人事業主も応募は1件のみです。1
複数応募が判明した場合は、すべて不採択になります。採択後に複数応募が判明した場合も、遡って採択が取り消されます。関連会社や複数屋号を持つ事業者は、どの主体で申請するのが適切か、事前に整理してください。1
資金繰りと証憑を同時に準備する
補助金は後払いです。採択後に補助金がすぐ入るわけではないため、見積額の全額を先に支払えるか、支払方法が公募要領に合うか、実績報告に必要な証憑を取引先から受け取れるかを確認してください。1
| 準備項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 支払方法 | 銀行振込が大原則です。1取引で10万円税抜を超える現金支払は認められません |
| クレジットカード | 申請者名義で、補助事業期間内に引き落としまで完了している必要があります |
| 証憑 | 見積書、発注書または契約書、納品書、請求書、振込受領書、領収書等を保存します |
| 成果物 | システム仕様書、広告物、動画、写真、備品写真、車両写真などを残します |
| 区分経理 | 補助対象経費と対象外経費を明確に分けて管理します |
これは制度要件ではありませんが、補助対象経費ごとにフォルダを分け、見積から支払までの証憑を同じ順番で保存しておくと、実績報告時の確認がしやすくなります。取引先にも、宛名、品目、金額、支払日、納品日が分かる書類を発行できるか事前に確認してください。
実績報告で必要になる書類
実績報告の期限
7次から10次受付により交付決定を受けた事業者は、事業完了から1か月以内または令和9年2月26日のいずれか早い日までに、実績報告書を提出する必要があります。補助事業の完了期限は令和9年1月29日です。41
期限を過ぎると、補助事業を辞退したものとみなされる場合があります。事業完了日から逆算し、納品、支払、写真撮影、成果物整理、実績報告書作成までを完了できるスケジュールを組んでください。
実績報告時の基本書類
実績報告では、申請段階よりも具体的な証拠書類が必要になります。支出ごとの書類だけでなく、取組事業の成果物や写真、精算払請求書、振込先口座の通帳コピーも必要です。16
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 実績報告書 | 第5号様式 |
| 支出ごとの証憑 | 見積書、発注書または契約書、納品書、請求書、振込受領書等 |
| 成果物や写真 | 取組事業の成果物見本、システム仕様書、広告物、備品や車両の写真等 |
| 精算払請求書 | 第8号様式 |
| 通帳コピー | 金融機関名、本支店名、口座番号、口座名義人が分かるもの。法人は法人名義、個人は個人事業主本人名義の口座に限ります |
支払方法別の確認書類も重要です。銀行振込は振込受領書や取引完了が分かる振込明細、クレジットカードは利用明細と通帳から引き落としが完了したことが分かる部分、電子マネーは領収書、支払履歴画面、登録情報画面が必要です。現金支払では領収書が必要ですが、1取引で10万円税抜を超える現金支払は対象外です。1
費目別の証憑チェック
実績報告では、費目ごとに必要書類が異なります。申請時に見積やカタログの提出が不要でも、実績報告時には確認資料が必要です。実施後に慌てないよう、発注前から必要書類を取引先へ伝えておきましょう。1
| 費目 | 実績報告で確認したい書類 |
|---|---|
| システム構築費 | 見積書、発注書または契約書、納品書や完了報告書、請求書、銀行振込受領書または領収書、システム仕様書等 |
| 広告宣伝と販売促進費 | 見積書、発注書または契約書、納品書や完了報告書、請求書、銀行振込受領書または領収書、作成した広告物や掲載内容が分かる資料 |
| 専門家経費 | 見積書、契約書、業務報告書、請求書、銀行振込受領書または領収書、専門家旅費を計上する場合の旅費関係書類 |
| 新商品開発費 | 見積書、発注書または契約書、納品書等、請求書、銀行振込受領書または領収書、成果物等、原材料費を計上する場合の受払簿 |
| 備品購入費 | 見積書、発注書または契約書、納品書等、請求書、銀行振込受領書または領収書、備品の写真等 |
| 借料 | 見積書、契約書、請求書、銀行振込受領書または領収書、借りる物件や機器設備等の写真等 |
| クラウドサービス利用費 | 見積書、発注書または契約書、請求書、銀行振込受領書または領収書、クラウドサービスの仕様書等 |
| 車両購入費 | 見積書、発注書または契約書、納品書、車検証等、請求書、銀行振込受領書または領収書、車両の写真等 |
| 運搬費 | 見積書、発注書または契約書、完了報告書等、請求書、銀行振込受領書または領収書 |
| 施設と設備の処分費 | 見積書、契約書、完了報告書や処分内容が分かる資料、請求書、銀行振込受領書または領収書 |
| 委託と外注費 | 契約内容、金額、成果物の帰属が分かる契約書等、完了報告書、成果物、請求書、銀行振込受領書または領収書 |
書類が多岐にわたり、個別の帳票だけでは実績報告書の経費配分との突合が難しい場合は、任意様式の一覧表を作成して提出するよう案内されています。これは制度上の追加書類として指定されているわけではありませんが、支出が複数ある場合には、支出日、取引先、費目、税抜額、支払方法、証憑番号を一覧化しておくと確認がスムーズです。4
申請前セルフチェック
対象者と事業内容の確認
申請準備に入る前に、次の項目を確認してください。1つでも説明できない項目がある場合は、能登事業者支援センターや支援機関へ相談する段階で整理しましょう。
| 確認項目 | 確認内容 | 未対応時のリスク |
|---|---|---|
| 対象地域 | 七尾市、輪島市、珠洲市、志賀町、穴水町、能登町に事業所があるか | 対象地域外の事業場では申請対象になりません |
| 災害時点の事業実態 | 令和6年能登半島地震等の発生時点で事業を行っていたか | 創業予定者や発災後開始の事業者は対象外になります |
| 事業者区分 | 中小企業者または小規模事業者に該当するか | 補助率や対象性を誤る可能性があります |
| 新たなチャレンジ | 新業種、新事業、新市場のいずれに該当するか | 既存事業の通常経費と判断される可能性があります |
| 能登での事業継続 | 取組が能登3市3町での事業継続にどうつながるか | 制度目的との関係が弱くなります |
| 対象経費 | 11区分のどれに該当するか | 対象外経費を計上する可能性があります |
| 支払方法 | 銀行振込など証憑を残せる方法か | 実績報告で支払確認ができない可能性があります |
| 他制度との関係 | 同一または類似内容で他制度と重複していないか | 二重補助と判断される可能性があります |
| 完了期限 | 令和9年1月29日までに事業が完了するか | 期限内に完了しないと対象外になる可能性があります |
| 実績報告 | 事業完了から1か月以内または令和9年2月26日までに提出できるか | 期限超過で辞退扱いになる可能性があります |
このチェックは、申請書を作る前の初期確認に使うものです。最終的な対象可否は、公募要領、様式、事務局の案内に基づいて判断してください。
問い合わせ前に整理するメモ
能登事業者支援センターや支援機関へ相談する前に、次の内容を1枚にまとめておくと、事前確認と事業計画作成が進めやすくなります。
| 項目 | 書いておきたい内容 |
|---|---|
| 現在の事業 | 業種、主な商品やサービス、主な顧客、売上の変化 |
| 災害による影響 | 人口減少、観光客減少、取引先変化、需要変化、物流や施設の影響 |
| 新たな取組 | 新業種、新事業、新市場のどれに当たるか |
| 取組の目的 | 能登3市3町で事業を続けるために、なぜ必要か |
| 対象経費 | システム構築、広告宣伝、備品、外注などの費目と概算額 |
| 実施時期 | 発注、納品、支払、成果物完成、実績報告の予定 |
| 他制度の利用 | なりわい再建支援補助金などを使う予定があるか |
| 証憑の準備 | 見積書、契約書、請求書、振込明細、写真、仕様書を用意できるか |
これは制度要件ではありませんが、相談前のメモとして有効です。新たなチャレンジの説明が抽象的なままだと、どの経費が必要なのかも伝わりにくくなります。既存事業との違いと、能登で事業を続けるための理由を先に言語化してください。
よくある質問
Q1. 対象地域はどこですか。
A. 対象地域は、七尾市、輪島市、珠洲市、志賀町、穴水町、能登町の能登3市3町です。令和6年能登半島地震や令和6年奥能登豪雨により経営環境が大きく変化した地域として、これらの市町に事業所を有する事業者が対象になります。1
Q2. 補助上限額と補助率はいくらですか。
A. 補助上限額は300万円です。補助率は、小規模事業者が3分の2以内、中小企業が2分の1以内です。補助金額は千円未満切捨てで、補助対象経費は消費税及び地方消費税を除いた額で計算します。1
Q3. 申請期限はいつですか。
A. 令和8年度は、7次受付が令和8年5月29日、8次受付が令和8年7月31日、9次受付が令和8年9月30日、10次受付が令和8年11月30日です。いずれも郵送で締切日当日消印有効です。1
Q4. すでに着手した経費も対象になりますか。
A. 原則は交付決定日以降に発生し、対象期間中に支払が完了した経費が対象です。ただし令和8年度公募では、令和6年1月1日の能登半島地震及び令和6年9月21日から23日の奥能登豪雨により被災した日以降に補助事業を実施し、発生した経費を遡って対象にできる特例があります。実際の可否は、対象経費区分や証憑の有無を含めて確認してください。1
Q5. 建物の修繕費や設備の復旧費は対象ですか。
A. 既存施設の修繕費、新たな施設の建築や購入、既存施設の増築や増床、機械設備の購入費は、原則として対象外の分類です。ただし、備品購入費や車両購入費に該当するもの、借料に該当するリース料などは別途判断されます。施設や設備の復旧が主目的の場合は、なりわい再建支援補助金など他制度の確認が必要です。12
Q6. ECサイトや予約管理システムは対象になりますか。
A. 補助事業のために使用する専用ソフトウェア、情報システム、ウェブサイト、ECサイト等の開発や構築は、システム構築費に該当します。ただし、既存事業の通常更新や、新たなチャレンジと関係のないシステム費用は対象になりません。新市場への進出や新事業への挑戦との関係を説明できることが重要です。1
Q7. 車両購入費は対象になりますか。
A. 補助事業に必要不可欠で、外形的に事業用に使用されることが明確な場合は、車両購入費が対象になり得ます。ただし、車両購入費だけの申請はできません。補助額の上限は50万円、申請台数は1者につき1台です。1
Q8. パソコンやプリンターは対象になりますか。
A. 汎用性があり目的外使用になり得るものは、条件付きで対象となる場合があります。公募要領では、事務用パソコン、事務用プリンター、複合機、タブレット端末、モニター、スマートフォン、カメラ等について、補助額の上限10万円、申請台数は1者につき1台という条件が示されています。備品一つにつき購入額30万円税抜を超えるものは対象外です。1
Q9. 他の補助金と併用できますか。
A. 同一内容の事業について、国や県等が助成する他制度と同一または類似内容になる場合は対象外です。ただし、補助対象経費が明確に分類できる場合は併用も可能です。たとえば、宿泊施設の整備を別制度で行い、予約管理システムの構築をチャレンジ支援補助金で行うように、経費を明確に分ける必要があります。1
Q10. 申請は電子申請ですか。
A. 申請書類は郵送で提出します。提出先は、金沢市鞍月2丁目20番地 石川県地場産業振興センター新館3階のチャレンジ支援補助金事務局です。封筒には、チャレンジ支援補助金申請書類在中と記載します。41
Q11. 採択されるとすぐに補助金が入金されますか。
A. いいえ。補助金の支払は、取組終了後の精算払です。事業を実施し、支払を終え、実績報告を提出し、額の確定を受けた後に支払われます。資金繰りでは、先に全額を支払う前提で計画してください。13
Q12. 事前確認書や計画策定確認書があれば採択されますか。
A. いいえ。事業内容事前確認書や計画策定確認書の発行は、採択を約束するものではありません。採択審査では、提出資料、補助対象者、補助対象事業、補助対象経費、新たなチャレンジとしての適切性が確認されます。1
Q13. 実績報告で一番注意すべきことは何ですか。
A. 期限と証憑です。7次から10次受付の交付決定者は、事業完了から1か月以内または令和9年2月26日のいずれか早い日までに実績報告書を提出します。見積書、契約書、納品書、請求書、振込受領書、成果物、写真など、支出ごとの証憑を揃える必要があります。16
Q14. 市町の上乗せ補助はありますか。
A. 石川県の公募ページでは、県補助金に対して上乗せ補助を実施している市町があると案内されています。輪島市、能登町、穴水町、七尾市のページへのリンクが掲載されていますが、条件や受付状況は市町ごとに異なるため、各市町の公式情報で確認してください。4
申請準備の進め方
まずは事業内容を短く説明できる状態にする
この補助金で最初に固めたいのは、経費明細ではなく事業内容です。どの費用を申請するかより先に、災害による経営環境の変化に対して、自社が能登で事業を続けるために何へ挑戦するのかを説明できる必要があります。
たとえば、ECサイトを作る場合でも、単に売上を増やしたいだけではなく、観光客減少で店舗販売が難しくなったため、域外の新市場に進出する必要があるという流れで説明できるかが重要です。予約管理システムを導入する場合も、新たに宿泊事業へ挑戦するために必要なシステムなのか、既存事業の通常更新なのかで、制度との関係が変わります。
経費は対象性と証憑で絞る
経費を洗い出すときは、ほしいものを並べるのではなく、補助事業に不可欠なものに絞ります。対象外経費を多く含めると、審査や実績報告で確認に時間がかかるだけでなく、補助事業の実現性に疑問が生じる可能性があります。
| 準備順 | 作業 | 確認すること |
|---|---|---|
| 1 | 新たなチャレンジの類型を決める | 新業種、新事業、新市場のどれに当たるか |
| 2 | 取組の目的を言語化する | 能登での事業継続とどう結びつくか |
| 3 | 必要経費を洗い出す | 11の対象経費区分に当てはまるか |
| 4 | 対象外経費を除外する | 施設修繕、商品仕入、手数料、税金、汎用消耗品などを外す |
| 5 | 支払方法を確認する | 銀行振込を基本に、証憑を残せるか |
| 6 | 実施期限を確認する | 令和9年1月29日までに完了できるか |
| 7 | 実績報告書類を想定する | 支出ごとの証憑、成果物、写真を準備できるか |
これは制度要件ではありませんが、申請段階で実績報告まで想定しておくと、採択後の負担を減らせます。補助金は、採択されることがゴールではなく、事業を完了し、対象経費として認められ、補助金の支払を受けるところまでが一連の手続きです。
締切から逆算する
7次から10次まで締切は複数ありますが、事前確認書と計画策定確認書の発行が必要なため、締切日だけを見て準備すると間に合わないことがあります。特に、事業計画の修正、決算書の準備、宣誓・同意書の自筆、郵送の消印など、細かな手続きに時間がかかります。
| 時期 | 進めたい作業 |
|---|---|
| 締切の1か月以上前 | 能登事業者支援センターへ相談し、事業内容が補助対象になり得るか確認します |
| 締切の3週間前 | 事業計画の骨子、経費明細、資金繰り、他制度との関係を整理します |
| 締切の2週間前 | 支援機関の支援を受けて事業計画を固め、計画策定確認書の発行に向けて準備します |
| 締切の1週間前 | 申請書、宣誓・同意書、役員等名簿、経費明細、決算書等を揃えます |
| 締切直前 | 郵送先、封筒記載、消印、控えの保存を確認します |
| 採択後 | 支払方法、契約書、納品書、請求書、振込受領書、成果物の保管方法を決めます |
| 事業完了後 | 実績報告書、証憑、成果物、請求書、通帳コピーを期限内に提出します |
申請期限は消印有効ですが、書類不足があると審査で不利になります。余裕を持って郵送し、提出した書類一式の控えを残してください。
まとめ
令和8年度チャレンジ支援補助金は、能登3市3町の中小企業者や小規模事業者等が、災害後の経営環境の変化に対応し、能登で事業を続けるために新たな業種、事業、市場へ挑戦する取組を支援する制度です。補助上限額は300万円で、小規模事業者は3分の2以内、中小企業は2分の1以内の補助率です。1
申請では、能登事業者支援センターによる事前確認、支援機関の支援を受けた事業計画、郵送での提出、採択後の事業実施、実績報告まで一連の手続きがあります。特に注意したいのは、施設や設備の復旧費を広く補助する制度ではないこと、補助金は後払いであること、実績報告では支出ごとの証憑が必要になることです。
まずは、自社の取組が新業種、新事業、新市場のどれに当たるのかを整理し、対象経費と対象外経費を分けてください。そのうえで、能登事業者支援センターや商工会、商工会議所等の支援機関に相談し、締切から逆算して申請準備を進めることが大切です。
出典・参考資料
執筆者:補助金フラッシュ 士業編集部
補助金・助成金の活用法からAI導入、業務の生産性向上まで、中小企業の経営に役立つ情報を士業の専門家チームがわかりやすく解説します。
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令和8年度スポーツ振興事業助成は、地域のスポーツ施設整備、スポーツ団体の活動、選手強化、トップリーグの運営支援など、複数の助成区分をまとめた制度です。申請先はいずれも独立行政法人日本スポーツ振興センターですが、助成区分によって対象団体、対象事業、募集期間、必要書類が異なります。 令和8年度募集では、スポーツ振興くじ助成の締切と、スポーツ振興基金助成・競技強化支援事業助成の締切が別日程です。 この記事では、令和8年度の公式資料をもとに、どの助成区分を確認すべきか、申請前に何を準備すべきかを整理します。 | 項目 | 内容 | | ----------- | -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- | | 制度名 | 令和8年度スポーツ振興事業助成 | | 対象年度/公募回 | 令和8年度募集 | | 所管/実施機関/事務局 | 独立行政法人日本スポーツ振興センター スポーツ振興事業部 | | 補助上限額/補助率 | 助成区分と事業細目により異なります。例として、スポーツ振興くじ助成のタレント発掘・一貫指導育成事業は助成割合4/5で上限160,000千円、スポーツ振興基金助成のスポーツ団体大会開催助成は助成割合2/3で上限10,000千円、競技強化支援事業助成はJTLが35,000千円、JTL加盟団体が20,000千円です。 | | 申請期間 | スポーツ振興くじ助成は令和7年11月25日から令和8年1月15日17時まで、スポーツ振興基金助成と競技強化支援事業助成は令和8年1月7日から令和8年1月30日17時までです。 | | 公式一次資料 | 令和8年度スポーツ振興事業助成の募集について 令和8年1月 PDF / スポーツ振興くじ助成 令和8年度交付申請ページ 公式ページ / スポーツ振興基金助成 令和8年度交付申請ページ 公式ページ / 競技強化支援事業助成 令和8年度交付申請ページ 公式ページ / 令和8年度スポーツ振興事業助成概要 PDF / 令和8年度スポーツ振興事業助成金会計処理の手引 PDF | | 免責 | 申請可否や経費判断は、当該年度の募集要領・交付要綱等と事務局の案内で最終確認してください。 |
新事業進出補助金第4回公募の変更点と申請準備
中小企業新事業進出促進補助金の第4回公募では、新規事業への投資だけでなく、賃上げ計画、最低賃金への対応、採択後の実績報告体制まで確認されます。第4回で特に注意したいのは、地域別最低賃金引上げ特例、賃上げ要件の見直し、加点書類、実績報告期限です。第3回までの理解のまま進めると、補助率の判断、賃金台帳の準備、口頭審査、採択後の報告でつまずくおそれがあります。 本記事では、公式の第4回公募要領と関連資料をもとに、申請前に確認すべきポイントを実務順に解説します。 | 項目 | 内容 | | ----------- | --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- | | 制度名 | 中小企業新事業進出促進補助金 | | 対象年度/公募回 | 令和8年 第4回公募 | | 最終更新日 | 2026年5月31日 | | 所管/実施機関/事務局 | 所管は中小企業庁、基金設置法人は独立行政法人中小企業基盤整備機構、事務局は中小企業新事業進出補助金事務局 | | 補助上限額/補助率 | 補助金額は750万円から7,000万円。賃上げ特例の適用を受ける場合は最大9,000万円。補助率は原則2分の1、地域別最低賃金引上げ特例の適用を受ける場合は3分の2 | | 申請期間 | 公募開始は2026年3月27日、申請受付開始は2026年5月19日、応募締切は2026年6月19日18時、採択発表は2026年9月頃予定 | | 公式一次資料 | 公募ページ 2026年3月公開 公式ページ / 第4回公募要領 2026年3月版 PDF / 応募申請ガイド 第4回 2026年3月版 PDF / 添付書類確認シート 第4回 2026年3月版 PDF / 補助事業の手引き 2026年3月版 PDF | | 免責 | 申請可否や経費判断は、当該年度の募集要領・交付要綱等と事務局の案内で最終確認してください。 |
補助金の事業計画書で不採択が続く理由、採択率を上げる前に見直したいこと
補助金の申請で不採択が続くと、制度選びや加点項目に目が向きがちです。もちろん要件確認は重要ですが、事業計画書で問われる中心は、補助金を使う理由ではなく、事業として実行できるかどうかです。 採択率を上げたいなら、まず見るべきなのは文章の上手さではありません。自社の課題、顧客のニーズ、投資する内容、実施後の売上や利益が一本につながっているかを確認することが出発点です。この記事では、不採択になりやすい事業計画書の見落としと、次の申請前に見直したいポイントを整理します。