生産性向上の設備投資と賃上げをあわせて支援する助成金
業務改善助成金は、中小企業・小規模事業者が事業場内最低賃金を50円以上引き上げ、生産性向上に資する設備投資等を行う場合に、その費用の一部を助成する制度です。賃上げの実施とあわせて、機械設備の導入やコンサルティングなど、業務改善につながる取組を進める事業者が対象です。
事業場内最低賃金を引き上げながら、生産性向上に向けた設備投資や業務改善を進めたい中小企業・小規模事業者に向いています。従業員がいる事業場で、賃上げ計画と設備投資計画をあわせて進める事業者が利用しやすい制度です。
中小企業・小規模事業者等で、労働者がいる事業場を持ち、事業場内最低賃金を一定額引き上げる計画と、生産性向上に資する設備投資等の計画を立てて申請する事業者が対象です。労働者(従業員)がいない場合は対象外です。
事業場内最低賃金の引上げとあわせて行う、生産性向上・労働能率の増進に資する設備投資等が対象です。機械設備の導入やコンサルティングなどに加え、令和8年度申請分では、特例事業者のうち物価高騰等要件に該当する場合、通常は対象外のパソコン、スマートフォン、タブレット等の端末と周辺機器の新規導入も対象になります。
助成額は、対象経費に一定の助成率を乗じた額と助成上限額を比較し、いずれか低い方になります。事業場内最低賃金の引上げや設備投資等は、これから実施するものが対象です。
申請期間は令和8年9月1日から、申請事業場の都道府県で適用される地域別最低賃金の発効日の前日、または同年11月30日のいずれか早い日までです。令和8年度申請分の事業完了期限は交付決定の属する年度の1月31日で、納品、支払完了、賃金引上げのいずれもこの日までに行う必要があります。
特例事業者に該当すると助成上限額の拡大を受けられ、さらに物価高騰等要件に該当する場合は、助成上限額の拡大に加えて助成対象経費の拡大を受けられます。事業場内最低賃金の引上げ対象は、雇用保険被保険者で雇入れ後6か月を経過した労働者の事業場内最低賃金です。
2026年09月01日 〜 2026年11月30日
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最低賃金を50円上げるなら、設備投資費の一部をこの助成金で取り戻せます
一般的な助成金の説明ではなく、この助成金の助成額の決まり方、対象経費、特例による上限拡大、申請までの動き方に絞って、申請前に確認したいポイントを整理します。
助成の仕組み
対象経費×助成率と上限額の低い方
賃上げ額や引き上げる人数によって上限額が変わるため、自社の条件に当てはめて考える必要があります。
対象経費
設備投資・コンサル(特例は端末も)
生産性向上につながる機械設備の導入やコンサルティングなどが基本で、特例に該当すればパソコン等も対象になります。
申請期間
2026年9月1日〜11月30日(地域差あり)
事業場のある都道府県の地域別最低賃金の発効日次第で、実際の締切がこれより早まることがあります。
実際の助成率や上限額の金額区分は、引き上げ前の最低賃金や人数によって細かく分かれるため、次の考え方で整理すると計算しやすくなります。
| 比較する2つの額 | 決まり方 | 実際の助成額 |
|---|---|---|
| 対象経費 × 助成率 | 引き上げ前の事業場内最低賃金の水準で助成率が変わる | 上限額より低ければこちらの額 |
| 助成上限額 | 引き上げる賃金額・引き上げる従業員数で変わる(特例事業者のうち最低賃金1,050円未満なら10人以上の高い区分が対象) | 対象経費×助成率より低ければこちらの額 |
特例による上限・対象経費の拡大
見積を分けておくと、対象経費として説明しやすくなる項目です。
| 見積の項目例 | 対象経費としての考え方 |
|---|---|
| 機械設備・システムの導入費 | 生産性向上・労働能率の増進につながる投資として基本の対象 |
| 専門家によるコンサルティング費用 | 業務改善につながる助言として対象に含まれる |
| パソコン・スマートフォン・タブレット等の端末・周辺機器 | 特例事業者のうち物価高騰等要件に該当する場合のみ対象(令和8年度申請分) |
対象外になりやすいもの
労働者がいない事業場、雇用保険未加入や雇い入れ6か月未満の従業員だけの引き上げ計画、交付決定前に発注・契約した設備投資は、対象として認められない可能性が高いです。提出先を誤った申請も棄却されるため、事業場の所在地を管轄する都道府県労働局を確認してから提出します。
報告までに一致させておきたいこと
交付決定時の賃上げ計画・設備投資計画と、実際に納品・支払い・賃金引き上げを行った内容が一致しているかが報告時に確認されます。計画に変更が出た場合は、事業計画変更申請書または事業完了予定期日変更報告書を早めに提出しておきます。

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