医療・福祉の現場では、慢性的な人手不足と離職率の高さが経営に直結する課題です。求人を出しても応募が集まらない、採用しても定着しないという悩みを抱える神奈川県内の事業者は少なくありません。
この記事では、神奈川県の医療福祉事業者が申請できる、人材確保や職場環境の改善に活用できる返済不要の補助金6件を紹介します(補助金検索フラッシュ掲載データ、2026年4月時点)。対象者・金額を制度ごとに整理しているので、自社に合う制度をすぐに確認できます。
神奈川県の医療福祉事業者が使える返済不要の補助金6選
ここで紹介する6件はいずれも返済不要の補助金・助成金です。細かい要件等については、各支援事業の募集要項でご確認ください。公募は定期的に更新されるため、最新の募集状況は公式ページでご確認ください。
「セレクト神奈川NEXT」のご案内 1
神奈川県が県外や国外からの企業誘致と県内企業の再投資を促進するための大型補助制度です。工場・研究所・事務所等への土地・建物・設備投資や賃料の一部を補助し、雇用創出と地域経済の活性化を支援します。
この制度の特徴は、投資額の最大12%、上限10億円という補助額の大きさです。医療福祉分野も対象産業に含まれており、介護施設や病院の新設、大規模な設備更新を計画している事業者にとっては有力な選択肢になります。雇用要件として中小企業は投資額5,000万円以上・新規雇用10人以上が求められるため、拠点整備と人材確保を同時に進めたい場合に適した制度です。2028年3月まで申請を受け付けている通年型であり、準備に時間をかけて申請できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 神奈川県内に工場・研究所・事務所等を新設または再投資する企業(中小企業は投資額5,000万円以上、雇用10人以上) |
| 補助率・金額の上限 | 12%、上限10億円(条件により異なる) |
| 補助金詳細ページ | 「セレクト神奈川NEXT」のご案内 |
障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金 2
障害福祉分野における人材流出を防ぐため、従事者の賃上げを直接支援する神奈川県の緊急的な補助金です。他職種と遜色のない処遇改善に向けた緊急対応として、賃金の引き上げを支援します。
ここが他の制度と大きく異なる点ですが、補助率が10/10のため事業所の持ち出しなく賃上げ原資を確保できます。福祉・介護職員等処遇改善加算を取得している事業所が対象で、基準月の障害福祉サービス等の報酬に基づき補助額が算出されます。基本給や手当、賞与等を対象に賃金改善を実施でき、人材の定着に直結する処遇改善を事実上の全額補助で進められる制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 福祉・介護職員等処遇改善加算を取得し、処遇改善の取組を推進している障害福祉サービス事業所 |
| 補助率・金額の上限 | 10/10、上限6万円 |
| 補助金詳細ページ | 障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金 |
令和7年度神奈川県介護事業所等に対するサービス継続支援事業 3
物価上昇の影響下でも介護サービスを円滑に継続できるよう、設備・備品や食料品の購入費を補助する神奈川県の制度です。
意外と見落としがちですが、物価高騰による経営圧迫は間接的に人材確保にも影響します。補助率10/10で設備・備品の購入費をまかなえるため、職場環境の維持・改善に活用できます。現に運営している介護サービス事業所であれば申請が可能です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 神奈川県内に所在し、県または所管市町村の指定等を受けて現に運営している介護サービス事業所・介護施設等 |
| 補助率・金額の上限 | 10/10 |
| 補助金詳細ページ | 令和7年度神奈川県介護事業所等に対するサービス継続支援事業 |
2026年度 横浜市トライル助成金 4
健康・医療およびバイオテクノロジーを基盤とする分野で、試作品開発やデータ取得、仮説検証を支援する横浜市の助成金です。
医療分野での研究開発や新製品の実用化に取り組む事業者にとって注目したい制度です。助成率は10/10で、中小企業は1申請あたり最大200万円が助成されます。横浜市内に研究開発拠点を有する中小企業のほか、大学・研究機関・病院等も対象になっています。研究成果の事業化に取り組むことで、専門性の高い人材の採用やスキルアップにもつながります。前年度に本助成金の交付を受けていないことが条件の一つです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 横浜市内に研究開発拠点を有する中小企業、大学、研究機関、病院等(健康・医療およびバイオ基盤の環境・エネルギー分野) |
| 補助率・金額の上限 | 10/10、上限200万円(中小企業)、上限100万円(大学・研究機関・病院) |
| 補助金詳細ページ | 2026年度 横浜市トライル助成金 |
対象が企業・法人に限らない制度もあります。
子ども食堂応援プロジェクト 2026年度上期助成 5
公益財団法人オリックス宮内財団が、子ども食堂の運営・開設・拡充を支援する助成制度です。運営経費や設備費の一部として定額で最大30万円が助成されます。
地域で子どもの居場所づくりに取り組む福祉系NPOにとっては活用しやすい制度です。月1回以上の開催で1回あたり10人以上の参加があること、社会福祉協議会等の推薦が得られることなどが条件となっています。助成は3回まで受けられます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 子ども食堂を運営する非営利団体(月1回以上開催、1回あたり10人以上の参加、社会福祉協議会等の推薦が必要) |
| 補助率・金額の上限 | 定額、上限30万円 |
| 補助金詳細ページ | 子ども食堂応援プロジェクト 2026年度上期助成 |
令和8年度 あさひふれあい助成金 6
横浜市旭区社会福祉協議会が、旭区内で実施される非営利の地域福祉推進事業や障害福祉推進事業を支援する助成金です。
旭区に拠点を置く福祉活動団体であれば、地域福祉や障害福祉の推進に関する幅広い活動が対象になります。新規に団体を立ち上げた場合も申請できますが、原則窓口での事前相談・予約が必要です。地域の福祉人材の育成や活動基盤の整備に活用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 横浜市旭区で地域福祉・障害福祉に関する活動を行うNPO・非営利法人、任意団体 |
| 補助率・金額の上限 | 公式ページを確認 |
| 補助金詳細ページ | 令和8年度 あさひふれあい助成金 |
申請前に確認しておきたいポイント
対象要件を確認する
まず、自社が対象者の要件を満たしているかを確認しましょう。たとえばセレクト神奈川NEXTは投資額5,000万円以上・新規雇用10人以上が条件ですが、障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金は処遇改善加算を取得している事業所であれば申請できます。制度ごとに対象条件が大きく異なるため、補助金検索フラッシュで業種・事業規模を絞り込み、自社に合った制度を確認してください。
書類を準備する
多くの制度で事業計画書の提出が求められます。特にセレクト神奈川NEXTでは事前相談と事業認定のプロセスがあり、投資計画や雇用計画の書類準備に時間がかかります。作成に不安がある場合は、補助金の無料サポートをご利用ください。専門家が補助金の申請をサポートします。
スケジュールを確認する
障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金は2026年5月1日、介護事業所サービス継続支援事業は2026年4月17日が締切です。電子申請にはGビズIDプライムアカウントが必要で、発行まで数週間かかります。早めに準備しておきましょう。GビズIDの取得方法は補助金申請が忙しい時期に慌てないためのGビズIDの先回り準備をご覧ください。
まとめ
この記事では、神奈川県の医療福祉事業者が申請できる返済不要の補助金6件を紹介しました。
- 「セレクト神奈川NEXT」のご案内: 県内への企業立地・再投資と雇用創出を支援、上限10億円
- 障害福祉従事者処遇改善緊急支援事業補助金: 障害福祉従事者の賃上げを補助率10/10で支援、上限6万円
- 令和7年度神奈川県介護事業所等に対するサービス継続支援事業: 介護事業所の設備・備品・食料品購入を補助率10/10で支援
- 2026年度 横浜市トライル助成金: 医療・バイオ分野の試作品開発・データ取得を支援、上限200万円
- 子ども食堂応援プロジェクト 2026年度上期助成: 子ども食堂の運営・開設を定額で支援、上限30万円
- 令和8年度 あさひふれあい助成金: 旭区内の地域福祉・障害福祉推進事業を支援
制度ごとに対象条件や補助額が大きく異なるため、自社の事業規模や目的に合った制度を選ぶことが重要です。気になる制度があれば、各制度の公式ページから最新の公募情報を確認してみてください。
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