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認定支援機関は何をしてくれるのか?経営改善、事業再生の相談範囲と使い方

認定支援機関に何を相談できるかを、経営改善と事業再生の制度から整理。費用支援の仕組み、必要資料、数字の確認ポイント、金融機関との合意の進め方まで、具体例つきで分かります。

補助金フラッシュ 士業編集部公開日: 2026年2月18日
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目次

  • 費用を抑えて専門家と計画を作るには、どの支援制度を使う?
  • 認定支援機関に相談できることと、できないことは?
  • 保証やDDSに進む前に、債権者合意が必要なのはなぜ?
  • 初回面談前に準備すべきこと
  • 支援機関を選ぶときに確認したいポイントと次の一歩
補助金フラッシュ 事業計画

資金繰りが厳しくなったとき、最初に頼りたくなるのが税理士や金融機関ですが、最近は認定支援機関を思い浮かべる人も増えています。認定支援機関は、資金計画づくりと実行を支える役割を担います。
この記事では、相談できる内容と対応範囲、準備しておくと話が早い資料、支援機関の選び方までをまとめます。まずは自社の状況を当てはめながら読み進めてください。

目次

  • ●費用を抑えて専門家と計画を作るには、どの支援制度を使う?
  • 早期経営改善は、資金繰りの見直しを早めに始めたいとき向き
  • 405事業は、金融支援を伴う本格的な経営改善で使われる
  • ●認定支援機関に相談できることと、できないことは?
  • 相談できるのは、現状把握、計画作成、実行の支え
  • できないのは、最後の意思決定の肩代わりと万能な資金調達
  • ●保証やDDSに進む前に、債権者合意が必要なのはなぜ?
  • 経営改善サポート保証は、計画に基づく再生を後押しする仕組み
  • 信用保証付債権DDSは、返済の順番を後ろにずらして信用力を立て直す
  • ●初回面談前に準備すべきこと
  • ●支援機関を選ぶときに確認したいポイントと次の一歩
  • 得意分野と体制は、同じ認定でも差が出る
  • 初回相談で聞くとよい質問
認定支援機関は何をしてくれるのか?経営改善、事業再生の相談範囲と使い方

費用を抑えて専門家と計画を作るには、どの支援制度を使う?

早期経営改善は、資金繰りの見直しを早めに始めたいとき向き

認定支援機関に相談する入口として使いやすいのが、早期経営改善計画策定支援です。資金繰り計画やアクションプランなど、いまの経営を見える形にして、金融機関への説明材料を作ることが主眼です。国の制度として、計画づくりにかかる専門家費用を2/3補助する枠組みが用意されています。1

たとえば、売上の波が大きく、支払いの山が来月に迫っているような場面では、まず資金の出入りを整理して、何をどこまで減らせるかを確かめるだけでも効果があります。早期経営改善は、そのスタートを切るための道具として位置づけると理解しやすいです。

補助があるとはいえ、自己負担がゼロになるわけではありません。加えて、社内での資料整理の時間や、会計処理の見直しが必要になった場合のコストは別に発生します。最初に、どこまでを支援範囲にするかを確認しておくと、後で揉めにくくなります。

405事業は、金融支援を伴う本格的な経営改善で使われる

もう一段重い局面で使われるのが、経営改善計画策定支援(通称405事業)です。金融支援を伴う本格的な経営改善が必要な企業を対象に、認定支援機関がデューデリジェンス(DD、実態を確かめる調査)や経営改善計画の策定を支援します。特徴は、計画を作って終わりではなく、実行段階の伴走支援まで含めて支援設計されている点です。費用面では、認定支援機関に支払う費用の2/3が中小企業活性化協議会により支援され、通常枠ではDD・計画策定と伴走支援で上限額が整理されています。2

どちらの制度を使うべきか迷うときは、先に金融機関へ何を示したいかで考えると整理できます。資金繰りの見通しをまず固めたいのか、返済条件の見直しや追加資金も含めて再建計画を示したいのかで、必要な計画の厚みが変わるからです。

認定支援機関に相談できることと、できないことは?

相談できるのは、現状把握、計画作成、実行の支え

認定支援機関の正式名称は認定経営革新等支援機関で、税務、金融、企業財務の専門知識と一定の実務経験を国が確認した個人や法人が対象です。制度自体は、中小企業等経営強化法に基づき整備されています。3

相談の中心は、経営状況の把握(財務分析や課題抽出)、事業計画の作成、計画の実行に必要な助言です。つまり、売上を伸ばす施策だけでなく、資金繰りや借入金の整理、金融機関に説明する資料の作り方まで含めて支援対象になりやすい領域です。3

実務上の流れは、現状の聞き取りと資料収集、数字と現場の突合、計画のたたき台作成、金融機関との面談、計画の進捗確認という順番になりやすいです。最初から完璧な計画書を作るより、合意を取りながら修正していく前提で進めた方が、結果として早く進みます。

支援機関を探すときは、国が用意している検索の仕組みを使うと候補を絞れます。3 ただし、認定は最低限の基準を満たすという意味で、相性や得意分野まで保証するものではありません。初回面談で、どこまで踏み込んでくれるかを見極める姿勢が大切です。

できないのは、最後の意思決定の肩代わりと万能な資金調達

ここで誤解しやすいのは、認定支援機関に頼めば資金繰りが自動的に解決するわけではないことです。改善計画は、事業者自身が実行し、金融機関などの債権者が納得して初めて動きます。認定支援機関は説得材料を整え、対話を前に進める役割ですが、赤字の原因が事業モデルにある場合は、商品の見直しや撤退判断など、経営者の決断が避けられません。ここまでで認定支援機関の役割が見えてきたので、次に制度側がどこまで計画を前提にしているかを確認します。

保証やDDSに進む前に、債権者合意が必要なのはなぜ?

経営改善サポート保証は、計画に基づく再生を後押しする仕組み

中小企業庁は、借入が過大になった企業の再生を後押しするため、経営改善サポート保証制度を整備しています。2025年3月には、感染症対応型の後継として経営改善・再生支援強化型を開始すると発表し、経営サポート会議などの支援で作成した再生計画等に基づく資金を保証する枠組みを示しました。4

保証制度は年度で見直されることがあるため、申請前に最新の要件と取扱期間を必ず確認します。認定支援機関は、制度の当てはめだけでなく、金融機関と計画を共有する段取りも支援できます。

なお、2024年7月の中小企業庁資料では、認定支援機関が405事業で策定を支援した事業再生計画でも、全債権者の合意が得られたものは対象に含める考え方が示されています。5 ここでいう債権者には、メインバンクだけでなく、取引のある金融機関や信用保証協会の関与も含まれ得ます。合意の範囲が広いほど時間がかかるため、計画の筋の良さだけでなく、関係者が納得する説明の順番が重要になります。

全債権者の合意で難しいのは、説明の一貫性です。金融機関ごとに違う見通しを話すと、どこかで齟齬が出て信頼が落ちます。資金繰りの前提、売上の見込み、削る固定費の範囲など、揺れてはいけない部分を先に固定し、説明資料も一つにそろえる方が安全です。

信用保証付債権DDSは、返済の順番を後ろにずらして信用力を立て直す

信用保証付債権DDSは、既存の保証付き融資の一部を資本的劣後債権へ転換し、実質的な債務超過の圧縮や信用力の回復を狙う制度です。中小企業庁の説明では、対象者、期間、償還方法、金利設定の考え方などが整理されています。5

ただし、計画があれば何でも通るわけではありません。たとえば、信用保証付きの債権しか存在しない場合には、プロパー融資(保証協会の保証が付かない銀行融資)の原則同時実行を要件とする、といった条件も示されています。6 つまり、制度は便利ですが、前提条件を満たすための合意形成が主戦場になります。

ここで押さえたいのは、DDSが借金を消す制度ではないことです。返済の扱いを変えて、資金調達の余地を作るイメージに近いので、計画側ではキャッシュフローの改善策がより厳しく見られます。追加の融資が必要になることもあるため、事業の立て直し策と金融面の道筋を同じ資料で説明できる状態が求められます。

ここまでで金融面の制度設計が見えたので、次は計画の土台となる数字の扱いを確認します。

初回面談前に準備すべきこと

認定支援機関との初回面談で詰まりやすいのは、資金繰りの見通しと、借入の全体像です。次の資料が揃っていると、議論が計画の中身に入りやすくなります。

  • 直近2〜3期の決算書と税務申告書一式(勘定科目内訳書を含む)
  • 借入金の一覧(金融機関別、残高、金利、返済条件、担保、保証人)
  • 資金繰り表の実績と今後6〜12か月の見込み(最低限、入出金の山谷が分かる形)
  • 売掛金、買掛金、在庫の状況(回収サイト、滞留、評価の考え方)
  • 大口取引先との契約、受注残、固定費の内訳(人件費、家賃、リースなど)

資料の不足がある場合は、隠すより先に共有した方が進みます。認定支援機関側も、実態が見えないまま計画を出してしまうことが最大のリスクだからです。もし過去の処理に誤りがあると分かった場合も、修正の優先順位を付け、金融機関に出す数字の基準を統一すれば前に進めます。

支援機関を選ぶときに確認したいポイントと次の一歩

得意分野と体制は、同じ認定でも差が出る

認定支援機関は国の認定を受けていますが、得意分野はさまざまです。財務の整理が強いところもあれば、事業の立て直しや販路の再設計まで踏み込めるところもあります。まずは検索システムや公表一覧で候補を探し、支援実績や支援内容を確認します。37

見積りを見るときは、成果物が何かを先に確認すると比較しやすくなります。たとえば、資金繰り表をどの粒度で作るのか、損益計画の前提をどう置くのか、金融機関向け資料にどこまで落とし込むのかで、必要工数が変わります。制度の補助がある場合でも、社内の作業時間や追加調査のコストは残るので、最初に役割分担を決めておくと誤解が減ります。

初回相談で聞くとよい質問

支援を始めてからの行き違いは、最初の確認でかなり減らせます。面談では、次のような点を短く確認すると安心です。

  • 自社と近い業種、規模での支援事例があるか
  • 金融機関との調整をどこまで担うか(同席、資料作成、説明の役割分担)
  • 計画の前提として、どの資料を必須とするか
  • 費用の見積りの根拠と、途中で増える条件
  • うまく進まない場合の見直し方針(撤退、縮小、再計画の判断基準)

ここでの例外は明確です。法的整理が避けられないケース、粉飾が疑われる水準で証拠整理が必要なケース、利害関係者間の紛争が絡むケースは、認定支援機関だけで完結しません。弁護士や公認会計士など、役割の異なる専門家を早めに加える方が安全です。

ここまで整理できれば、次にやることはシンプルです。手元資料を揃え、候補の支援機関に同じ条件で相談し、提案内容と説明の分かりやすさで選びます。そのうえで、金融機関に出す前提をそろえ、合意形成の順番を決めていきましょう。早めに動くほど、合意形成に使える時間が確保できます。社内で迷いがある場合でも、資料整理と現状把握は無駄になりません。

出典・参考資料

  1. 資金繰り管理など基本的な経営改善の計画策定を支援し、費用の2/3を補助する制度の狙いと内容を説明。中小企業庁 ↩

  2. 金融支援を伴う本格的な経営改善に必要な計画策定支援の概要と、費用支援の枠組みを説明。中小企業庁(2025年4月1日改訂) ↩

  3. 認定経営革新等支援機関の制度趣旨と、事業者が支援機関を検索できる仕組みを説明。中小企業庁 ↩

  4. 感染症対応型の後継として経営改善サポート保証(経営改善・再生支援強化型)を開始する旨と、制度の大枠を説明。中小企業庁(2025年3月14日) ↩

  5. 経営改善サポート保証制度と信用保証付債権DDSの要件拡充について、全債権者合意や対象計画の考え方を説明。中小企業庁(2024年7月4日更新) ↩

  6. 信用保証付債権DDSの対象計画拡充と、保証債権のみの場合にプロパー融資同時実行を要件とする旨を紹介。J-Net21(2025年7月22日) ↩

  7. 全国の認定経営革新等支援機関の認定一覧を公表しているページ。認定有効期限の確認方法も案内。中小企業庁(2025年12月16日更新) ↩

執筆者:補助金フラッシュ 士業編集部

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執筆者
補助金フラッシュ 士業編集部
公開日: 2026年2月18日

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