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ブログ|補助金・税制ガイド

サイバーセキュリティ対策促進助成金を公式資料で確認

東京都のサイバーセキュリティ対策促進助成金を、2026年3月時点で確認できる令和7年度第3回募集の公式資料で整理。対象者、助成額、対象経費、必要書類、審査の見方、次回公募に備える準備をまとめました。

補助金フラッシュ 士業編集部公開日: 2026年3月20日
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目次

  • 制度の全体像
  • 支援内容と令和7年度の公募時期
  • 対象者と申請要件
  • 対象経費
  • 申請の流れ
  • 審査で見られるポイント
  • 申請書作成と完了後の管理
  • 次回公募に備える準備
  • よくある質問
補助金フラッシュ 事業計画

東京都のサイバーセキュリティ対策促進助成金は、都内の中小企業者などがサイバー攻撃対策のために設備やクラウドサービスを導入する際の費用を支援する制度です。
2026年3月18日時点で公社サイトの申請受付は終了しており、確認できる最新の公的な一次資料は令和7年度第3回募集に関するものです。上限額や補助率は比較的読み取りやすい一方で、SECURITY ACTION 二つ星、対象経費の線引き、見積書の作り方、完了後の証憑管理まで押さえないと申請でつまずきやすい制度でもあります。
現時点で確認できる公式ページとPDFを起点に、対象者、対象経費、審査、必要書類、次回公募に備える準備まで順に整理します。

項目内容
制度名サイバーセキュリティ対策促進助成金12
対象年度 公募回令和7年度 第3回募集。第3回の助成対象期間は令和8年4月1日から7月31日です。2026年3月18日時点で東京都中小企業振興公社の令和8年度助成金一覧には本助成金の募集要項掲載を確認できず、現時点で参照できる最新資料は令和7年度資料です13
最終更新日2026年3月18日
所管 実施機関 事務局東京都の中小企業における危機管理対策促進事業として、公益財団法人東京都中小企業振興公社が実施。問い合わせ先は企画管理部設備支援課 業務担当、電話03-3251-7889です24
補助上限額と補助率通常申請は上限1,500万円、申請下限額10万円、助成率は助成対象経費の2分の1以内です。標的型メール訓練のみの申請は上限50万円、下限10万円です12
申請期間令和7年度第3回は令和8年1月7日9時から1月14日17時までです。公社ページでは申請受付終了の案内になっています12
公式一次資料公募ページ / 募集要項 令和7年度第3回募集 PDF / 必要書類編 令和7年度版 PDF / 審査の視点 令和7年度版 PDF / 電子申請マニュアル ver.2.5 2025年4月10日 PDF / 申請書記入例 令和7年度第3回募集 PDF / 2ページ案内 令和7年度版 PDF / 専門家派遣募集要項 令和7年度版 PDF
免責申請可否や経費判断は、当該年度の募集要領・交付要綱等と事務局の案内で最終確認してください。

目次

  • ●制度の全体像
  • 現時点で確認できる対象年度
  • 似た制度との違い
  • ●支援内容と令和7年度の公募時期
  • 助成額の見方
  • 令和7年度の公募時期
  • ●対象者と申請要件
  • 申請できる事業者
  • 申請前に満たす条件
  • ●対象経費
  • 助成対象になる経費
  • 対象外になりやすい経費
  • ●申請の流れ
  • 手続きの順序
  • 必要書類
  • 主体別の見落としやすい書類
  • ●審査で見られるポイント
  • 五つの審査項目
  • 不採択になりやすい場面
  • ●申請書作成と完了後の管理
  • 申請書で具体化したい内容
  • 証憑と支払いの管理
  • ●次回公募に備える準備
  • 先に進めたい準備
  • 問い合わせ前のメモ
  • 申請前セルフチェック
  • ●よくある質問
サイバーセキュリティ対策促進助成金を公式資料で確認

制度の全体像

現時点で確認できる対象年度

まず押さえたいのは、今見ている情報がどの年度の募集要項かという点です。公社の公募ページは申請受付終了の状態ですが、掲載されている募集要項や必要書類編、審査資料、電子申請マニュアルはいずれも令和7年度の資料です。公社の助成金一覧を見ると、本助成金は令和7年度の危機管理カテゴリに掲載されており、令和8年度カテゴリには本助成金の案内を確認できませんでした。したがって、2026年3月18日時点で実務に使うべき根拠資料は、令和7年度第3回募集の公式資料一式と考えるのが安全です12。

ここを曖昧にすると、募集回数、締切、申請方法、対象者区分を取り違えます。特に設備系の助成金は、年度が変わっても名称が似ている一方で、募集回数や提出方法が変わることがあります。本助成金でも、令和7年度資料では申請エントリーとJグランツによる電子申請が前提になっており、締切も第1回から第3回まで分かれています134。

似た制度との違い

東京都中小企業振興公社の危機管理分野には、本助成金のほかにBCP実践促進助成金やLED照明等節電促進助成金があります。窓口が同じ設備支援課で、上限額や助成率も近いため、制度名だけで判断すると混同しやすいです。サイバーセキュリティ対策促進助成金で見るべき対象は、UTM、FW、VPN、ウイルス対策、アクセス管理、暗号化、サーバーOS、標的型メール訓練、そしてこれらと同内容のクラウドサービスです。BCPの物品導入やLEDの節電設備とは目的も対象経費も異なります132。

もう一つの注意点は、過去の書籍や解説記事に載っている数字をそのまま使わないことです。制度の名称が同じでも、募集回数や申請手順が変わると、準備順序まで変わります。現時点では、令和7年度第3回募集のPDF群が最も信頼できる実務資料です。次回公募を待つ場合でも、まずはこの一式を読み込み、次の年度の公募ページ公開後に差分だけを確認する進め方が現実的です132。

支援内容と令和7年度の公募時期

助成額の見方

項目内容実務上の見方
助成率助成対象経費の2分の1以内13自己負担は少なくとも2分の1必要です。助成金は後払いなので、いったん全額を支払う資金繰りも見ておく必要があります3
助成限度額1,500万円。申請下限額10万円13小規模な導入から比較的大きな設備更新まで視野に入りますが、交付決定が支払い保証ではない点に注意が必要です3
標的型メール訓練のみ上限50万円、下限10万円3メール訓練だけを単独で申請する場合は、通常枠とは上限が大きく異なります
助成対象期間4か月以内3発注、契約、実施、購入、支払いをこの期間内に完了させる必要があります3
交付のタイミング完了報告と完了検査の後に確定し、支払い3申請額どおりに満額出るとは限らず、検査結果で減額もあり得ます3

金額面だけを見ると使いやすく見えますが、実際には助成率2分の1以内であること、さらに後払いであることが重要です。募集要項では、交付決定は全ての支払いを保証するものではなく、完了後の検査結果によって交付予定額より減額になる場合があると案内しています。設備購入の自己資金、工事費、ライセンス費用の先払いが必要になるため、導入計画と資金繰りを一緒に見ておく必要があります3。

また、標的型メール訓練だけを申請する場合は、通常の上限1,500万円ではありません。上限50万円という別ルールです。メール訓練を他の設備導入と組み合わせるのか、単独で申請するのかで上限の読み方が変わるため、見積段階で申請区分を決めておくと後戻りが減ります3。

令和7年度の公募時期

回申請エントリーと電子申請受付期間交付決定助成対象期間
第1回2025年5月14日9時から5月20日17時2025年7月下旬2025年8月1日から11月30日
第2回2025年9月10日9時から9月17日17時2025年11月下旬2025年12月1日から2026年3月31日
第3回2026年1月7日9時から1月14日17時2026年3月下旬2026年4月1日から7月31日

上の表は、令和7年度資料で公表されている申請スケジュールです13。現在は受付終了ですが、準備の順番を考えるうえでは参考になります。公社の2ページ案内には、SECURITY ACTION 二つ星の申請に1か月程度かかるので注意とあり、募集要項にはGビズIDプライムの取得に原則2週間程度かかるとあります。締切直前に動くと間に合わない要素が複数あるため、制度が再度公開されたときは、まず二つ星とGビズIDの状態を確認するのが先です34567。

年度によって募集回数は変わる可能性があります。次回公募を待つ場合は、回数そのものを予想するのではなく、公社ページで新しい募集要項が公開されたかどうかを確認してください。回数が変わると、助成対象期間も変わり、発注や支払いを終えるべき期限が動きます12。

対象者と申請要件

申請できる事業者

区分申請できる主な主体押さえたい点
中小企業者中小企業基本法上の中小企業者で、大企業が実質的に経営に参画していない者3発行済株式や役員構成などで大企業支配がないことが前提です
個人事業主東京都内で開業届を提出し営業している者3法人だけでなく個人事業主も対象です
中小企業団体中小企業等協同組合法などに基づく組合33者以上の組合員を有し、一つの敷地や建物内で業務を行う団体が想定されています
中小企業グループ親子会社や持株会社配下の企業群など、募集要項の条件を満たすグループ3代表企業が申請し、支出負担割合の管理責任も負います

一方で、特定非営利活動法人、財団法人、社団法人、学校法人、宗教法人、社会福祉法人、医療法人、任意団体、政治・経済団体は申請できません。また、金融業と保険業の一部、農林水産業は対象外です。都税などの滞納がないことや、過去5年間に助成事業で不正事故を起こしていないことも要件です3。

申請前に満たす条件

確認項目公式資料で確認できる条件見落としやすい点
都内での事業実態東京都内に登記上の本店または支店があること。個人は都内で営業していること3登記だけでは足りず、都内に根付いた事業活動の実態が必要です
事業年数東京都内で実質的に1年以上事業を行っていること3ホームページ、名刺、看板、電話対応、雇用状況などから総合判断されます
SECURITY ACTION 二つ星申請日までに二つ星を宣言し、宣言済みであることを自社ホームページ等で確認できること3申請日までに完了していないと申請できません
情報セキュリティ基本方針二つ星の前提として基本方針を策定し、外部公開していること36二つ星の条件そのものです
重複受給の禁止同一内容の経費で他の補助や助成を受けていないこと。交付決定後も重複受給しないこと3併願して両方交付決定になった場合は、いずれか一方を取り下げる必要があります3
過去受給以前に本助成金の交付を受けたことがないこと3一度受給済みなら再申請できません
税と債務事業税等を滞納していないこと、都や公社への債務支払いが滞っていないこと3納税証明書で確認されます
グループ申請代表企業の設定、共同実施、支出負担割合の管理などの条件を満たすこと3グループ内取引の経費は対象外です

SECURITY ACTION 二つ星は、本助成金の入口になる条件です。IPAの公式ページでは、二つ星は5分でできる情報セキュリティ自社診断を行い、情報セキュリティ基本方針を策定して外部公開したうえで、情報セキュリティ対策への取り組みを宣言するものと案内しています。つまり、単にロゴを申し込むだけでは足りず、自社診断と基本方針公開まで済ませる必要があります68。

ここで詰まりやすい会社向けに、公社は情報セキュリティ基本方針策定支援の専門家派遣も用意しています。令和7年度資料では、1社または1グループにつき3回まで無料で、東京都内の自社事業所へ専門家を派遣するとしています。ただし、これは本助成金の申請要件ではなく、利用しても審査上の加点要素にはなりません。あくまで二つ星取得の準備支援と考えると整理しやすいです39。

対象経費

助成対象になる経費

区分主な内容補足
統合型アプライアンスUTM等13短い期間設定がある場合は、その最短ライセンス料が対象です。UTMライセンスは最長5年間が上限です3
ネットワーク脅威対策製品FW、VPN、不正侵入検知システム等13自社課題に対する必要性が求められます
コンテンツセキュリティ対策製品ウイルス対策、スパム対策等13対象端末の台数や利用範囲を明確にする必要があります10
アクセス管理製品シングルサインオン、本人認証等13認証強化の目的が必要です
システムセキュリティ管理製品アクセスログ管理等13自社製品や自社サービスそのものの導入更新は対象外です3
暗号化製品ファイル暗号化等13サイバーセキュリティ向上が主目的であることが必要です
サーバーOSサーバーOSとインストール作業費用13最新OSであることが要件で、サーバー本体や周辺機器は対象外です3
同内容のサービス利用上記製品群と同内容のクラウドやサブスクリプション3初期費用と利用料が対象ですが、対象期間内に契約、利用、支払いまで完了した分だけです3
標的型メール訓練標的型メール訓練に係る委託費13単独申請時は上限50万円です3

対象経費の費目としては、物品購入費、設置費等、委託費、クラウドサービス利用料等があります。設置費は物品購入費の25パーセントが上限で、委託費は標的型メール訓練だけです。クラウド利用料は、助成対象期間内に契約し、使用し、支払いを完了した分に限られます。たとえば1年契約を前払いした場合でも、助成対象になるのは対象期間に対応する部分までです3。

更新案件も一律に排除されているわけではありません。公式資料では、更新の場合でもサイバーセキュリティの向上が必要としています。逆に言えば、単なる期限切れに伴う同等機種への入れ替え、性能向上や対策強化の説明がないクラウド契約更新は弱くなります。更新の理由を説明するなら、更新前と更新後で何が変わるのかを具体的に示す必要があります31110。

対象外になりやすい経費

対象外になりやすいもの公式資料での扱い見直しの方向
パソコン、スマートフォン、タブレット、外付けHDDなど汎用性が高い機器対象外3セキュリティ専用製品に絞って考える必要があります
バックアップ目的の導入対象外3主目的がセキュリティ向上かを見直します
保守費、運用サポート費、通信費、プロバイダ使用料対象外3ライセンス料と保守費を分けて見積を取り直します
脆弱性診断費、コンサル費、申請支援費対象外3委託費で認められるのは標的型メール訓練だけです
設計費、改修費、開発費、構築費、保証金対象外3ソフト開発やシステム構築案件は本助成金向きではありません
既存設備の撤去費、移設費、データ移行費、処分費対象外3新規導入部分と付随費用を切り分けます
中古品、リース、割賦販売対象外3購入方法から見直す必要があります
交付決定前の発注、契約、設置済み経費対象外3時系列の管理が必須です
普通預金または当座預金からの振込以外の支払い対象外3現金、電子マネー、小切手などは避けます

この制度で特に誤解されやすいのが、セキュリティのために使う予定だからといって、何でも対象になるわけではない点です。FAQでは、別途必要になるパソコンは対象外、脆弱性診断費も対象外、ライセンス料と保守費が一体なら保守費を分けてライセンス料のみ申請するよう案内しています。見積段階で費目が混ざっていると、そのままでは助成対象外になる可能性が高いので、早めに販売会社へ内訳調整を依頼するのが安全です3。

また、サーバー関連はサーバーOSとそのインストール作業費用に限られます。サーバー本体、HDD、UPSなどのハードウェアは対象外です。サーバーOSも最新OSであることが要件で、ひとつ前のOSでは申請できません。ここは見積の時点で製品構成を切り分けておかないと、見積全体が読みにくくなります3。

申請の流れ

手続きの順序

段階何をするか公式資料のポイント実務上の注意点
準備1SECURITY ACTION 二つ星を完了する申請日までに二つ星宣言済みであることが必要3申込から時間がかかるため最初に着手します567
準備2GビズIDプライムを取得するJグランツ利用に必須。原則2週間程度3締切直前では間に合いません
準備3公社のネットクラブ会員登録を行う申請エントリーに必要14会員登録だけでは申込み完了になりません1
手続き1公社ホームページで申請エントリー回ごとの期間内に必須134エントリー漏れはその後の電子申請以前の問題になります
手続き2Jグランツで電子申請する持参、郵送、メールでは提出できません34書類が揃ってから送信する流れです
審査資格 書類審査と総合審査電子申請後に審査、必要に応じ現地調査の可能性あり34差戻しへの対応期限を見落とさないことが大切です
交付決定後助成対象期間内に発注 契約 購入 設置 支払いを完了する期間外の支払いは対象外3見積や納期の管理が重要です
完了後完了報告 完了検査 助成金請求 支払い後払いです35原本照合があるため証憑を整理しておきます3

令和7年度資料では、申請エントリーとJグランツ電子申請の二段階になっています。どちらか一方だけでは足りません。電子申請マニュアルでも、公社ページで募集要項と申請様式を確認し、GビズIDプライム取得、申請エントリー、Jグランツ申請という順序が示されています。締切日にアクセスが集中するとシステム障害で手続きが滞る可能性があるとも案内されているため、余裕を持って着手するほうが安全です4。

ここで大切なのは、交付決定前に発注しないことと、助成対象期間内に支払いまで終えることです。設備が納品されても、支払いが期間外なら対象外になります。クラウド利用料も、対象期間内に利用し、支払いが完了した分だけが対象です。スケジュール表を社内で作り、発注、納品、支払予定日を一目で分かるようにしておくと管理しやすくなります310。

必要書類

書類誰に必要か公式資料での主な注意点
助成金交付申請書全員312公社指定様式です
直近1期分の確定申告書原則必須312法人は別表1から16や決算書類、個人は所得税申告書や収支内訳書などが必要です
履歴事項全部証明書 または 開業届法人または個人312法人は発行後3か月以内。個人は開業届です
納税証明書原則必須312個人事業税が非課税の個人事業者は所得税と住民税の納税証明書でも可です12
見積書必須312同一製品で2社以上から必要です。申請日時点で有効なものが必要です
仕様書 カタログ 商品案内等必須312申請対象機器が分かるようにします
会社案内必須312パンフレットがなければ同内容のホームページ印刷でも代用できます
SECURITY ACTION 関連書類必須312ロゴマーク使用手続完了のメール画面コピーまたは宣言事業者一覧の画面ハードコピーが必要です
情報セキュリティ基本方針必須312会社案内にない場合は別途提出します
設置場所関連書類必須312設計図、平面図など。クラウドでも使用場所の平面図等が必要です
発注先の会社案内必須312会社概要が分かる資料を添付します
営業に必要な許認可証該当のみ312現在行っている事業内容に必要な許認可が対象です
工程表工事が発生する場合のみ312工事日ごとの内容と人工数が必要です
建物所有者の承諾書賃借物件で工事を行う場合のみ312貸主の承諾が必要です
同意書代理申請機能を使う場合のみ3Jグランツの代理申請機能を使う場合に提出します

見積書は特に重要です。募集要項では、同一製品で2社以上からの見積が必要で、単価や規模などの積算根拠が明確に分かるものを提出するよう求めています。ライセンスを伴う機器は、機器代とライセンス料を分けて記載する必要があります。機器設置設定作業一式のような大まかな表記は認められず、詳細不明だと助成対象外になる場合があります312。

主体別の見落としやすい書類

場面追加で意識したい書類や条件理由
法人申請履歴事項全部証明書の内容と申請書の所在地、資本金、役員数を一致させる12登記内容との不一致は差戻しの原因になります
個人事業主申請開業届、個人事業税と個人住民税の納税証明書を早めに確保する12個人事業税が非課税なら所得税と住民税証明で代替する扱いです
中小企業団体定款と組合員名簿が追加で必要312団体の実態確認のためです
中小企業グループ構成企業全ての書類が必要になるものがある312二つ星関連、会社案内、登記関係などは構成企業分が必要です
工事あり工程表が必要。賃借物件なら建物所有者の承諾書も必要312LAN配線や設置工事を伴う場合に該当します
代理申請Jグランツの代理申請機能に限り利用可。同意書が必要3申請確認と提出は申請者自身が行います

これは制度要件ではありませんが、書類は申請直前に集めるより、四つの束に分けて管理すると楽になります。具体的には、会社の基礎資料、経費根拠資料、二つ星関連資料、設置場所と運用資料です。この分け方にすると、差戻しが来たときにどの束が不足しているか判断しやすくなります。特に二つ星関連と見積関連は差戻しが起きやすいので、別フォルダにしておくと混乱しにくくなります3124。

審査で見られるポイント

五つの審査項目

審査項目公式資料で示されている見方申請書で意識したいこと
申請資格二つ星の手続完了書類、財務内容、企業概要等11二つ星書類の種類を間違えないことが出発点です
経営面主たる事業の業態から当然備えるべき対策ではないか、自社の課題把握ができているか11情報通信業などは説明不足だと厳しく見られやすいです
計画の妥当性課題に対する対策が適切か、記述が具体的か11抽象的な表現を避け、自社の現状に即して書く必要があります
設備導入の妥当性数量やスペックが過剰でないか、価格に妥当性があるか11企業規模に比べて高額過ぎないかを説明できる見積が必要です
設備導入の効果課題に対して導入効果が認められるか11更新前と更新後の差分を具体化することが重要です

審査資料では、審査は五つの項目から総合的に判断するとしています。特に設備導入の妥当性と効果は重要で、同等性能の市場価格と大きく乖離していないか、企業規模に見合っているか、自社課題に対して本当に必要な対策かが見られます。価格が高いだけで不利というより、なぜその価格と構成になるのかを説明できないと弱くなると考えたほうがよいです11。

電子申請マニュアルでは、電子申請後の流れとして資格書類審査、総合審査、交付決定、助成事業開始の順序が示されています。つまり、まず要件や書類が揃っているかを見たうえで、計画内容の評価に進みます。条件を満たしていないと内容以前の段階で止まるため、二つ星書類、納税証明書、見積の有効期限などの基本事項が非常に重要です4。

不採択になりやすい場面

場面公式資料で挙げられている例見直したい点
業態との関係が弱い情報通信業でシステム開発やオンラインサービス提供を行っている、他社へセキュリティ対策を提案提供している11その対策が自社の内部課題に対して必要なのかを明確にします
ネットワーク規模に比べて過剰端末数が少ないのにユーザー数50以上の設備を申請するなど11利用者数、拠点数、通信量と機器スペックの対応を見直します
価格が高すぎる市場価格50万円程度のUTMを100万円超で申請するなど11相見積を取り、構成差分を比較表で説明します
更新理由が弱いサポート期限切れに伴う同等機器への入替だけで、向上内容が薄い311更新後にどの機能が増え、どのリスクが減るかを具体化します
記述が抽象的どの企業にも当てはまる表現だけで、自社の課題が見えない11自社の機器台数、拠点、運用ルール、事故想定を入れます

申請書記入例は、何を書けばよいかをかなり具体的に示しています。各設備について、商品名、セキュリティ向上に資する特徴、期待できる自社の課題内容、そして他社機種と比較した採用理由を書くよう求めています。さらに、必要以上の数やオーバースペックと判断されると助成対象外になる可能性があるとも注意しています。審査資料の抽象論だけでなく、記入例の指示まで読むと、どこが評価の分かれ目かが見えやすくなります10。

申請書作成と完了後の管理

申請書で具体化したい内容

申請書で書く項目公式資料から読み取れる要点書くときの視点
現状の課題自社のサイバーセキュリティの状況と課題を把握しているか1110現行の機器構成、弱い点、事故リスクを具体的に書きます
対策の内容課題に対する対策が適切か1110課題ごとに、どの製品がどう対応するかを対応表のように整理します
導入設備の概要商品名、メーカー名、セキュリティ向上に資する特徴、期待効果10製品名だけで終わらせず、なぜその機能が必要かを入れます
機種選定の理由他社機種と比較し、なぜその機種にしたか10価格だけでなく、スループット、ライセンス数、対応拠点数などを比較します
期待される効果自社全体のセキュリティ向上、事故防止、顧客信頼等10導入後に何が改善するかを、更新前と更新後で書き分けます
運用体制責任者、担当者、運用ルール、教育計画10設備を入れて終わりではなく、社内運用まで書きます
スケジュール各助成対象期間内に発注 契約 納品 支払いを完了10遅延しやすい工程から先に押さえます
システム構成図現在の構成図と導入後の構成図10どこに何を入れ、何が変わるかを図で示します

これは制度要件ではありませんが、申請書の文章は社内の技術担当者の言葉をそのまま貼り付けるより、非技術者でも読めるように整えたほうが伝わりやすいです。たとえば、脆弱性を塞ぐではなく、社外からの不正侵入リスクを減らす、ランサムウェア感染時の拡散を抑える、認証強化で不正ログインを防ぐ、といった形で目的を言い換えると、設備の必要性と効果がつながります。記入例が求めているのも、このつながりです10。

また、更新案件では、単にサポート期限が来たからでは弱くなります。旧機器では見えなかった通信を可視化できる、新たに多要素認証へ対応できる、拠点増加に応じて処理能力を確保できる、といった差分を書き分けると、更新であってもセキュリティ向上が伝わりやすくなります。審査資料と記入例の両方で、更新前と更新後の比較が重要であることが繰り返し示されています1110。

証憑と支払いの管理

保存したい証憑完了検査での位置づけ実務上のメモ
見積書主な確認書類3採用見積と相見積を並べて保管します
契約書 注文書 注文請書主な確認書類3発注日と契約日が期間内か確認します
仕様書主な確認書類3申請時と納品時の内容が一致しているか見ます
納品書 検収書 設置完了届主な確認書類3納品日と設置完了日を区別して残します
シリアル番号が確認できる資料主な確認書類3機器本体写真や納品明細をまとめます
請求書主な確認書類3税抜額と税込額の関係が分かるものを残します
振込控 通帳 当座勘定照合表主な確認書類3普通預金または当座預金からの振込で支払います3
工事写真帳 工事日報 工事完了報告書工事がある場合の確認書類3工事前後が分かる写真があると整理しやすいです
アカウントリスト複数アカウント導入時に必要3ライセンス数の確認に使います

完了後は、導入した設備の設置と動作確認に加え、提出書類の原本照合が行われます。募集要項では、助成事業に係る経費の支払いは金融機関または郵便局からの振込払いで、送金口座は普通預金または当座預金に限るとしています。現金や電子マネーなどは対象外です。支払い方法まで制度要件なので、社内の経理担当者にも事前に共有しておくと安心です3。

完了後の管理も軽くありません。設置した設備の利用状況について5年間、報告を求められる場合があります。取得財産は完了した年度の翌年度から起算して5年間は原則処分できず、処分には事前承認が必要です。関係書類も翌年度から5年間保存義務があります。更新サイクルが短い製品を検討している場合は、この保管管理ルールと整合するかを先に確認しておく必要があります3。

次回公募に備える準備

先に進めたい準備

時期の目安やること根拠になる公式資料
今すぐIPAの5分でできる情報セキュリティ自社診断で現状を把握し、情報セキュリティ基本方針の素案を作る二つ星の前提が自社診断と基本方針公開であるため68
公募前の早い段階GビズIDプライムを取得し、ネットクラブ会員登録を済ませるJグランツ申請と申請エントリーに必要134
見積取得前現状構成図と導入後構成図のたたき台を作る申請書記入例で構成図の提出が求められるため10
見積取得時同一製品で2社以上の見積を取り、ライセンスと保守費を分けてもらう見積要件と対象外経費の切り分けに必要312
申請直前二つ星書類、納税証明書、登記または開業届の有効性を再確認する書類不備を減らすため312
交付決定後発注 契約 納品 支払の予定表を作る助成対象期間内完了が必要なため310

現在は受付終了なので、次回公募を待つ会社にとって大事なのは、いま公式に確認できる要件を先に満たせるものから進めることです。特に二つ星とGビズIDは、募集開始後に着手すると間に合わない可能性があります。公社の2ページ案内では二つ星申請に1か月程度かかる旨が示されており、募集要項ではGビズIDプライムの取得に原則2週間程度かかるとしています。ここは前倒しで準備しやすい部分です3567。

これは制度要件ではありませんが、問い合わせ前に一度、導入候補を三つまでに絞ると話が進みやすくなります。申請書記入例でも、金額の大きい順から三つ選ぶ構成になっており、審査でも設備ごとの妥当性が見られます。候補が多すぎる段階では見積条件も揃えにくく、比較理由を書きにくくなります10。

問い合わせ前のメモ

整理項目事前に書いておきたい内容
自社の課題何を防ぎたいのか。例として、不正侵入、マルウェア拡散、メール誤送信、権限管理不足など
現在の環境拠点数、端末数、利用中のネットワーク機器、クラウド利用状況
導入候補機器名、メーカー、ライセンス数、利用人数、導入場所
見積状況相見積の有無、ライセンスと保守費の分離可否、納期
工事の有無配線や設置工事があるか、賃借物件か
申請主体法人、個人事業主、団体、グループのどれか
二つ星の状況申請前か、宣言済みか、確認書類を確保済みか
資金繰り交付前に自己負担と全額支払いが可能か
スケジュール発注、納品、支払をどの期間で完了できるか

問い合わせ先は企画管理部設備支援課です13。ただし、制度の適否を聞く前に上のメモを作っておくと、回答が具体的になりやすくなります。何を入れたいかだけでなく、何を防ぎたいのか、現状構成はどうか、工事の有無はどうかまで整理して伝えると、対象経費の線引きを確認しやすくなります。

申請前セルフチェック

確認項目確認欄
東京都内で実質的に1年以上事業を行っている□
中小企業者 個人事業主 団体 グループのいずれかに当てはまる□
SECURITY ACTION 二つ星の宣言を申請日までに完了できる□
情報セキュリティ基本方針を外部公開できる□
今回の経費が他の補助金と重複していない□
以前に本助成金の交付を受けていない□
同一製品で2社以上の見積を取得できる□
保守費や通信費など対象外経費を見積から切り分けられる□
発注 契約 納品 支払を助成対象期間内に終えられる□
完了後に証憑原本を5年間管理できる体制がある□

この表で一つでも詰まる項目があるなら、見積や申請書の作成より先にそこを潰したほうが効率的です。特に二つ星、相見積、対象外経費の切り分け、資金繰りの四つは、締切直前では挽回しにくい部分です。制度要件と運用上の詰まりどころが重なりやすいので、最初に確認しておく価値があります31246。

よくある質問

Q1. 2026年3月時点で申請できますか。
A. できません。公社の公募ページは申請受付終了の表示です。現時点で確認できる公式資料は令和7年度第3回募集に関するものです12。

Q2. 現時点で参照すべき年度はどれですか。
A. 2026年3月18日時点では、令和7年度第3回募集の資料一式を参照するのが安全です。公社の令和8年度助成金一覧には本助成金の募集要項掲載を確認できませんでした12。

Q3. 個人事業主でも申請できますか。
A. 申請できます。募集要項では個人事業主も申請区分に含まれています。ただし、東京都内で開業届を提出し、都内で実質的に1年以上事業を行っていることなどの要件があります312。

Q4. SECURITY ACTION 二つ星はいつまでに必要ですか。
A. 申請日までに二つ星を宣言し、宣言済みであることを自社ホームページ等で確認できる状態が必要です。二つ星には自社診断と情報セキュリティ基本方針の外部公開が必要なので、かなり早めに着手したほうが安全です368。

Q5. パソコンやスマートフォンも対象になりますか。
A. なりません。パソコン、スマートフォン、タブレット、外付けハードディスクなどの汎用性が高い機器は対象外です。FAQでも、別途必要になるパソコンは対象外と案内されています3。

Q6. 既存設備の更新でも申請できますか。
A. 更新自体が直ちに対象外になるわけではありません。ただし、更新前と比べてどうサイバーセキュリティ向上につながるのかを具体的に説明する必要があります。単なるサポート期限切れ対応や同等性能への入替だけでは弱くなります31110。

Q7. 脆弱性診断やコンサルティング費用は対象ですか。
A. 対象ではありません。委託費で認められるのは標的型メール訓練に係るものだけです。診断費や申請支援費、コンサル費は対象外です3。

Q8. ライセンス料と保守費がセットの見積しか出ません。どうすればよいですか。
A. 保守費は対象外です。FAQでも、ライセンス料と保守費を分割し、ライセンス料のみ申請するよう案内しています。販売会社に内訳を分けた見積の再発行を依頼する必要があります3。

Q9. 機器を都外に置くことはできますか。
A. 原則は東京都内の事業所です。ただし、FAQでは、東京都内に本店を有する場合に限り、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県の事業所への設置を認める案内があります3。

Q10. 申請後に機種を変更できますか。
A. 原則としてできません。機種やスペックの変更は認められず、モデルチェンジなどやむを得ない場合は事前承認が必要です。交付決定後の計画変更も、事前承認なく行うと取消しの対象になり得ます3。

Q11. 助成金はいつ受け取れますか。
A. 後払いです。助成事業の完了後に完了報告書を提出し、完了検査を経て助成金額が確定してから請求、支払いとなります。申請時点や交付決定時点で入金されるわけではありません35。

Q12. 以前にこの助成金を受けた会社は再申請できますか。
A. できません。募集要項では、以前にサイバーセキュリティ対策促進助成金の交付を受けたことがないことが要件です3。

Q13. 相見積は本当に必要ですか。
A. 必要です。募集要項と必要書類編の両方で、同一製品による2社以上からの見積提出が必要と案内しています。しかも申請日時点で有効な見積でなければなりません312。

Q14. 中小企業グループでの申請はできますか。
A. できます。代表企業がJグランツで申請し、助成金の支払いも代表企業へ一括で行われます。完了報告時には、代表企業と参加企業間の支出負担割合表を提出する運用です3。

Q15. 二つ星のための専門家派遣を使わないと不利ですか。
A. そのようには書かれていません。公社の専門家派遣は無料で利用できますが、本助成金の申請要件ではなく、審査での加点要素にもなりません。情報セキュリティ基本方針づくりに不安がある場合の支援策と考えるとよいです39。

出典・参考資料

  1. サイバーセキュリティ対策促進助成金 公募ページ 東京都中小企業振興公社 ↩

  2. 東京都中小企業振興公社 助成金一覧 令和7年度と令和8年度の掲載状況 ↩

  3. 令和7年度 サイバーセキュリティ対策促進助成金 募集要項 第3回募集 PDF ↩

  4. 令和7年度 サイバーセキュリティ対策促進助成金 電子申請マニュアル ver.2.5 PDF ↩

  5. 令和7年度 サイバーセキュリティ対策促進助成金 2ページ案内 PDF ↩

  6. IPA SECURITY ACTION 二つ星を宣言する 公式ページ ↩

  7. IPA SECURITY ACTION 自己宣言の申込方法 公式ページ ↩

  8. IPA 5分でできる情報セキュリティ自社診断 公式ページ ↩

  9. 令和7年度 SECURITY ACTION 二つ星取得支援 情報セキュリティ基本方針策定支援専門家派遣 募集要項 PDF ↩

  10. 令和7年度 サイバーセキュリティ対策促進助成金 申請書記入例 PDF ↩

  11. 令和7年度 サイバーセキュリティ対策促進助成金 審査の視点と注意点 PDF ↩

  12. 令和7年度 サイバーセキュリティ対策促進助成金 必要書類編 PDF ↩

執筆者:補助金フラッシュ 士業編集部

補助金・助成金の活用法からAI導入、業務の生産性向上まで、中小企業の経営に役立つ情報を士業の専門家チームがわかりやすく解説します。

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更新日:2026年6月13日
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執筆者
補助金フラッシュ 士業編集部
公開日: 2026年3月20日

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