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ブログ|補助金・税制ガイド

先端医療機器アクセラレーションプロジェクト AMDAP 令和7年度公募の要点と申請実務

東京都の先端医療機器アクセラレーションプロジェクトAMDAP令和7年度公募を一次資料で解説。集中支援と開発補助の違い、応募資格、対象経費、提出書類、審査の観点、様式の書き方、FAQまで整理。

補助金フラッシュ 士業編集部公開日: 2026年3月4日
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目次

  • 制度の全体像
  • 支援内容と得られるメリット
  • 対象者と要件
  • 対象経費
  • 申請から採択までの流れ
  • 申請書の書き方
  • 実務上の注意点
  • セルフチェックと準備資材
  • よくある質問
補助金フラッシュ 事業計画

先端医療機器アクセラレーションプロジェクト AMDAPは、都内ベンチャーや中小企業の医療機器開発を、専任のカタライザーと各分野の専門家が伴走して後押しする東京都の支援事業です。12 採択されると3年間の集中支援を受けられ、さらに審査で一定以上の評価を得た1者は補助金による開発支援に進みます。23
募集要項とQ&Aには、応募資格、審査の観点、提出書類、補助対象経費まで具体的に示されています。34 申請前に一次資料を読み込み、様式に沿ってビジネスプランを組み立てることが、準備の近道です。35

項目内容
制度名先端医療機器アクセラレーションプロジェクト(AMDAP)
対象年度/公募回令和7年度 新規支援事業者募集(集中支援)
最終更新日2026年2月25日
所管/実施機関/事務局東京都 産業労働局 / 先端医療機器アクセラレーションプロジェクト運営事務局(運営受託事業者 日本コンベンションサービス株式会社)
補助上限額/補助率集中支援は採択から3年間。補助金による開発支援は採択3者中、審査で一定以上の評価を得た1者が対象で、1期あたり最長3年 上限3億円 補助率2/3以内。マイルストーン達成で2期目も可能で最長6年 上限6億円(補助率は同率)。
申請期間2025年5月12日から2025年7月11日17時まで(電子データ必着)
公式一次資料公募ページ 令和7年度 HTML / 募集要項 令和7年度 2025年5月版 PDF / Q&A 2025年6月17日版 PDF / 申請様式 令和7年度 DOCX / 募集案内 2025年版 PDF / 都庁報道発表 2025年5月12日 HTML
免責申請可否や経費判断は、当該年度の募集要領・交付要綱等と事務局の案内で最終確認してください。

目次

  • ●制度の全体像
  • AMDAPが支援する対象と狙い
  • 二段階の支援の流れ
  • どんな企業が向いているか
  • ●支援内容と得られるメリット
  • 集中支援で受けられる伴走
  • 補助金による開発支援の位置づけ
  • 関連事業との連携
  • ●対象者と要件
  • 応募資格の全体像
  • 先端医療機器の定義と対象外になりやすい領域
  • 都内要件と創業前の扱い
  • 大企業の関与と注意点
  • ●対象経費
  • 集中支援段階の費用負担
  • 開発補助で想定される経費
  • 併用と二重計上の注意
  • ●申請から採択までの流れ
  • スケジュール
  • 提出方法とファイル作成
  • 提出書類一覧
  • 審査方法と審査の観点
  • ●申請書の書き方
  • 様式の構成と審査項目の対応
  • 200字概要の書き方
  • 製品イメージと臨床現場の使われ方
  • 市場と医療価値の示し方
  • 技術計画と知財
  • 薬事と保険収載
  • 実施体制と資金計画
  • 集中支援で解決したい課題の書き方
  • ●実務上の注意点
  • 期限と差し替え
  • ヒアリング審査の準備
  • 相談前に揃える情報
  • 採択後にすぐやること
  • ●セルフチェックと準備資材
  • 応募資格セルフチェック
  • 書類準備チェック
  • 事業計画の骨子テンプレ
  • 証憑管理の基本
  • タイムライン
  • ●よくある質問
先端医療機器アクセラレーションプロジェクト AMDAP 令和7年度公募の要点と申請実務

制度の全体像

AMDAPが支援する対象と狙い

AMDAPは、医療機器産業の成長が見込まれる一方で、治療機器分野では海外メーカー比率が高いという課題意識を背景に、開発マインドの高いベンチャーや中小企業のビジネスプランに対して、専門家の指導と助言を集中的に提供する事業です。1
都内には臨床評価、法規制、医療保険制度に加えて、ビジネスや金融などの専門人材が集積しているという前提に立ち、その強みを開発企業につなげる狙いがあります。12

支援の対象は、医薬品医療機器法で定義される医療機器です。介護福祉機器や再生医療等製品は対象外で、AIなどソフトウェアも医療機器に該当する場合に対象になります。3

二段階の支援の流れ

AMDAPの支援は、次の二段階で考えると理解しやすいです。21

区分位置づけ採択数の考え方主な内容
集中支援ビジネスプランの磨き込みと事業化に向けた伴走最終的に最大3者を選定カタライザーが伴走し、臨床、薬事、保険、知財、資金調達などの専門家と連携して助言する
補助金による開発支援集中支援の途中で、審査により選ばれた1者に対する開発費支援採択3者の中で審査により一定以上の評価を得た1者が対象治験費用も対象になり得る開発支援を行う

この二段階を取り違えると、申請準備で迷いやすくなります。申請時点で提出する申請様式は、集中支援の応募であり、開発補助は採択後の審査で決まります。31

どんな企業が向いているか

AMDAPは、研究開発の技術要素だけでなく、臨床現場の課題、薬事や保険収載の道筋、販売戦略まで一体で説明できるプロジェクトに向きます。14
また、採択後は専門家面談が年36回必須で、カタライザーとのミーティングも月2回から4回程度が目安です。3
社内だけで完結させるのではなく、外部の知見を取り込みながら前に進める体制を用意できるかが大切です。3

支援内容と得られるメリット

集中支援で受けられる伴走

集中支援では、採択事業者ごとに専任のカタライザーが1名配置され、事業者の主体的な取り組みを前提に、開発の進捗に応じた指導や助言を行います。213
専門家は臨床、薬事、保険、品質管理、工学、資金調達、マーケティング、知財、法律、工業デザイン、プロジェクトマネジメントなど幅広い領域に及びます。3
専門家面談は年36回が必須で、必要な領域を重点的に選ぶこともできます。3

集中支援の期間は採択から3年間です。たとえ開発補助の審査で採択されなかった場合でも、3年間の集中支援は継続します。3
この点は、採択後の資金計画を立てるうえで重要です。開発補助を見込んでいたとしても、集中支援だけで進む期間があり得るためです。3

補助金による開発支援の位置づけ

補助金による開発支援は、集中支援開始から1年6か月経過後の審査で、最も優れたビジネスプランを有する事業者を選定し、治験費用も対象になり得る開発支援を行う枠です。12
ただし、審査会で一定以上の評価を得た案件に限ります。12

支援内容は、1期あたり最長3年、上限3億円、補助率2/3以内です。12
交付対象事業者として決定されてから3か年度の経過時点で、あらかじめ設定したマイルストーンを達成し、審査会で一定以上の評価を得た場合は、2期目としてさらに最長3年、上限3億円の支援を受けられます。12
一方で、年度あたりの上限は1億円で、交付申請の時期と終了時期によって総額が変わります。3
補助金の支払いは、事業者の交付申請内容を確認したうえで都が年度ごとに補助金額を決定し、翌年度5月に指定口座へ振り込まれます。3

補助事業が完了した後も、一定の条件で収益納付が発生します。補助事業完了の翌年度から5年間、補助事業の事業化で相当の収益を得た場合や、産業財産権の譲渡や実施権設定などで収益が生じた場合は、その収益の一部を納付します。納付額の上限は補助金交付額です。計算式と定義はQ&Aに掲載されています。3

関連事業との連携

募集要項では、集中支援と並行して、東京都中小企業振興公社の医療機器等開発着手支援助成事業との連携にも触れています。1
また、集中支援の期間中でも、AMDAP補助金の対象期間前やAMDAP補助事業を利用しない場合は、他の公的機関の補助金等を利用できます。3
一方で、同一テーマと同一内容で、他の補助金とAMDAP補助金を二重に受け取ることはできません。併願申請は可能ですが、両方で採択された場合はいずれか一方の辞退が必要です。3

対象者と要件

応募資格の全体像

応募資格は、募集要項で(1)から(5)までの条件をすべて満たすことが必要です。1
ポイントは、申請者が中小企業者であることに加えて、都内での事業活動実態や、製造販売業許可の取得状況など、医療機器開発の実行性に関わる条件が組み合わさっている点です。13

まずは、要点をセルフチェックできるようにまとめます。細部は募集要項の原文で確認してください。1

確認観点主なチェック内容根拠となる一次資料
企業区分中小企業基本法の中小企業者に該当する募集要項
大企業の関与大企業等の子会社など、実質的に大企業が経営に関与する形は対象外募集要項
許可開発予定の医療機器に応じた製造販売業許可を取得済み、または補助事業終了時までに取得する計画がある募集要項、Q&A
都内要件主たる事業所が都内、または都内で創業予定で事業を継続する計画がある。都内での事業活動実態が必要募集要項、Q&A
法令順守税の未納がない、暴力団排除、違法行為がないなど、募集要項の不適格要件に該当しない募集要項

この表は、申請可否の入口の確認です。たとえば、製造販売業許可が未取得でも応募自体は可能ですが、採択された場合に補助事業の終了時までに許可取得が必要です。31
また、都内要件も、登記だけではなく事業活動の実態と開発の中心が都内であることが重要です。3

先端医療機器の定義と対象外になりやすい領域

AMDAPの対象は、医薬品医療機器法で定義される医療機器です。動物用は対象外です。3
介護福祉機器と再生医療等製品は対象外です。3
AIなどのソフトウェアも、医療機器に該当する場合に対象になります。3

公募テーマとしては、主なターゲットは治験を必要とする新たな医療機器で、クラスⅢ・Ⅳを念頭に置いています。3
ただし、医療や医療経済へのインパクトが同等に認められる場合は対象になります。3
この判断は申請書の内容と審査の観点に結びつくため、臨床現場の課題と、医療上の価値を具体的に示す必要があります。14

都内要件と創業前の扱い

本社が都内になくても申請できます。ただし、支店など都内に事業活動実態が必要で、開発の中心を都内で行う取り組みが対象です。3
「主たる事業所」が本店登記かどうかより、事業活動の実態を重視します。支店登記でも、実態があれば問題ありません。3

都内に拠点がない場合や創業前でも申請できますが、来年の秋ごろを目途に都内に拠点を構える、または都内で創業する予定が条件です。3
応募時点で準備が途上でも、申請書では、いつまでにどの拠点をどの機能で立ち上げるかまで落とし込むと、審査の観点とも合います。4

大企業の関与と注意点

募集要項では、大企業等の子会社に該当する場合や、大企業等が実質的に経営に参画していると見なされる場合は対象外です。1
たとえば、出資比率や役員兼務、投資契約上の拒否権など、実質的な経営関与の有無が論点になります。1

一方で、研究開発体制に大企業が含まれていても問題ありません。3
ただし、申請者の独立性が揺らぐような契約形態や意思決定の構造になっていないかは、応募前に確認してください。これは制度要件ではありませんが、申請書とヒアリングで説明が求められる場面を想定しておくと安心です。13

対象経費

集中支援段階の費用負担

集中支援は、専門家の助言や伴走支援が中心です。募集要項では、応募に係る経費は応募者負担です。1
説明会やヒアリングはオンラインや都内での開催が予定されており、参加に伴う社内工数や移動費は自社負担になります。13
採択後も、面談や資料作成など一定の稼働を見込むため、社内で担当者の時間を確保しておくことが現実的です。3

開発補助で想定される経費

Q&Aでは、開発補助の募集要項等の詳細は来年度後半に確定する前提を置いたうえで、現状で予定している補助対象経費の例を示しています。3
そのため、ここで挙げるのは「申請を検討する段階の目安」であり、実際の交付申請では当該時点の要領や様式で確認してください。3

区分例として挙がっている経費注意点
材料原材料、副資材費開発から事業化までに要する経費の例として提示
設備機械装置、工具器具費量産用機械は対象外
外部活用委託、外注費臨床機関との共同研究や開発費は委託外注費や技術指導受入れ費で計上可能
外部活用技術指導受入れ費共同研究の整理に使う枠として例示
人件費直接人件費年度ごとの上限があり、時間単価は東京都の人件費単価に基づく
知財と規制産業財産権出願、導入費補助事業との関連付けが必要
知財と規制PMDA等相談料および審査手数料医療機器区分と戦略の整合が重要
販路展示会等参加費、広告費開発と事業化の計画の中で位置づける

この表の根拠となるQ&Aには、直接人件費の年度上限の考え方や、量産用機械と海外の薬事申請費用が対象外であることも示しています。3
経費は「何に使えるか」だけでなく、「補助事業の目的と範囲に合っているか」が審査と事後の証憑確認に直結します。これは制度要件ではありませんが、開発工程のどの部分を補助事業で賄うのかを早めに切り分けておくと、交付申請の手戻りを減らせます。3

併用と二重計上の注意

集中支援の期間中でも、AMDAP補助金の対象期間前やAMDAP補助事業を利用しない場合は、他の公的機関の補助金等を利用できます。3
一方で、同一テーマと同一内容で補助金を二重に受け取ることはできません。併願申請はできますが、両方で採択された場合はいずれか一方の辞退が必要です。3

開発補助に進んだ後も、他の補助金と明確に区分でき、重複しなければ併用できる余地があります。3
ただし、併用可否は相手側の制度要件にも左右されます。併用を考える場合は、交付申請前に双方の事務局で確認してください。3

申請から採択までの流れ

スケジュール

令和7年度募集のスケジュールは募集要項と都庁報道発表で示されています。12
説明会は必須ではありませんが、事業趣旨を理解したうえで申請するために参加を勧めています。3

プロセス予定時期補足
募集期間2025年5月12日から2025年7月11日17時まで期限までに全書類の提出完了が必要
事業説明会2025年6月2日 13時から14時オンライン開催
書面審査結果通知2025年8月中旬一次審査の結果通知
ヒアリング審査2025年9月1日都内でリアル開催予定で日程変更不可
採択通知2025年9月末結果の問い合わせには回答しない
開会式2025年10月3日 14時から17時都内でリアル開催予定で日程固定
支援開始2025年10月集中支援スタート

この表は年度ごとの変更があり得ます。申請する年度の資料で日付を確認してください。12

提出方法とファイル作成

応募書類は、申請様式と必要書類をPDF化し、募集要項と公募ページに記載の提出用URLへアップロードします。15
提出書類は、申請様式だけではありません。定款や確定申告書、納税証明書なども含めて、期限までに提出が完了していない場合は受理できません。1

ファイル名のルールも決まっています。募集要項では、PDFファイル名を「書類No.書類名称貴社名」とするよう求めています。1
また、申請書類は参考資料の添付が可能ですが、添付を含めて40ページが上限です。3
この上限は、申請書の内容を取捨選択し、審査項目に直結する材料を優先するための目安になります。3

提出書類一覧

提出書類は、企業の状況によって変わります。募集要項の表と記載を基に、代表的なパターンをまとめます。1

申請区分提出書類の例補足
通常の法人申請様式、定款等、確定申告書一式、納税証明書、登記簿謄本、法人等の概要確定申告書は直近2期分が基本。創業2年未満は直近1期分で可
創業1年未満申請様式、定款等、確定申告書一式1期分。未準備の場合は代表者の源泉徴収票2年分、納税証明書。未準備の場合は所得税納税証明書と住民税納税証明書、登記簿謄本、法人等の概要準備できない場合の代替書類が明記されている
法人設立前申請様式、代表者の源泉徴収票2年分、資金繰り表3年分、所得税納税証明書、住民税納税証明書資金繰り表は書式自由

この表は読みやすさのために要約しています。正式な書類名や発行条件は募集要項で確認してください。1
特に、登記簿謄本の発行後3か月以内など、提出時点で満たすべき条件があります。1

審査方法と審査の観点

審査は二段階です。一次審査は申請書類に基づく書類審査で、通過者に二次審査としてヒアリング審査を行います。1
ヒアリングは都内でリアル開催予定で、実施日は2025年9月1日に限定されています。31

審査の視点は、資格審査、経営審査、ビジネスプラン審査の三つです。1
ビジネスプラン審査では、臨床現場ニーズ、製品コンセプト、市場性と医療経済、技術と知財、薬事と保険収載、実施体制、集中支援の必要性と事業趣旨との整合などを確認します。1
次章では、申請様式の構成に沿って、書き方のポイントを具体化します。14

申請書の書き方

様式の構成と審査項目の対応

申請様式は、表紙、実施体制、ビジネスプランの概要、スケジュールと達成目標、研究開発費の概算という構成です。4
募集要項の審査項目は、この様式の記載内容と対応しています。14

審査で見られる主な観点申請様式で対応する箇所の例書く内容の方向性
臨床現場ニーズ様式3 ビジネスプラン概要、開発準備状況現場課題の具体性、対象疾患や手技の前提、既存手段との違い
製品コンセプト様式3 製品イメージ、技術的特徴誰がどの場面でどう使うか、導入の障壁、ユーザー価値
市場性と医療経済様式3 マーケット、販売計画、医療経済的価値市場規模の根拠、収益モデル、費用対効果の筋道
技術と知財様式3 技術、知財技術課題と解決策、権利化や回避の戦略、優位性の維持
薬事と保険収載様式3 薬事、保険収載区分の見立て、相談の計画、承認申請と保険の道筋
実施体制様式2 実施体制、様式3 実施体制役割分担、外部連携、PMや品質などの不足をどう補うか
集中支援の必要性様式3 集中支援で解決したい課題何に困っているか、支援で解きたい論点、事業趣旨との一致

この表は「書き方の筋道」を示すものです。実際の記載項目は申請様式で確認し、漏れがないかを点検してください。4

200字概要の書き方

様式3には、ビジネスプラン概要を200字程度で記載する欄があります。4
ここは審査の最初に読まれる前提で、次の三点を一文ずつ入れると読み手が迷いません。これは制度要件ではありませんが、200字という制約の中で論点を外さないための工夫です。4

入れる要素書き方の例補足
対象となる臨床課題どの患者や現場課題を解くか疾患名だけでなく、現場の困りごとを短く添える
解決手段医療機器として何を提供するか製品の種類と使い方を一言で示す
事業の見通し薬事と販売までの道筋「いつ頃までに何を達成するか」を端的に

200字の次に続く本文で根拠を展開できるため、ここで数字を詰め込み過ぎないほうが読みやすくなります。4
一方で、曖昧な形容詞だけで終えると評価につながりにくいため、課題と手段は具体語で置きます。14

製品イメージと臨床現場の使われ方

Q&Aでは、開発製品のイメージ図が審査で重要ポイントだと明言しています。3
イメージ図は、外観だけでなく、臨床現場でどのように使うかが伝わることが大切です。3

制度要件ではありませんが、イメージ図を作る際は、次の観点で説明の抜けを減らせます。3

観点図に入れるとよい情報の例狙い
使用者医師、看護師、臨床工学技士など誰の手順が変わるかを明確にする
使用場所手術室、病棟、外来、在宅など導入障壁となる設備条件を示す
手順既存手技との差分、準備から後片付けまで安全性や運用上の論点を先回りする
アウトカム患者の負担、合併症、再入院など医療価値と医療経済につなげる

この観点は、募集要項の審査項目である臨床現場ニーズと製品コンセプトにも直結します。1

市場と医療価値の示し方

申請様式では、マーケットの検討状況や販売計画の記載が求められます。4
売上見込は、上市後3年目に想定している単年売上を記載する扱いです。3
また、産業振興施策の観点から、ビジネスプラン採択後おおむね10年程度以内での事業化が見込まれるプロジェクトを対象にしています。3

制度要件ではありませんが、市場性の章で「市場規模だけ」を語ると説得力が落ちます。医療機器では、誰が支払うか、保険か自費か、病院の意思決定は誰かが重要です。そこで、次の三層で説明すると読み手が追いやすくなります。4

層書く内容の例確認される観点
患者と医療現場対象患者数、診療フロー、意思決定者臨床ニーズの妥当性
支払いと制度保険収載の見立て、評価区分、価格の考え方医療経済の筋道
販売と普及販売チャネル、導入支援、保守体制事業化の実現性

ここまで書くと分量が増えます。40ページ上限の中では、根拠資料の取捨選択が必要です。3

技術計画と知財

申請様式には、技術的特徴や開発準備状況、知財の検討状況を記載する欄があります。4
審査では、技術の新規性だけでなく、課題をどう潰すか、知財で優位性をどう守るかを見ます。1

制度要件ではありませんが、書き方としては、技術の説明を「構成」「未解決課題」「検証計画」に分けると評価観点と噛み合います。4

区分書く内容の例狙い
構成装置の主要モジュール、ソフトとハードの境界製品の全体像を共有する
未解決課題安全性、精度、耐久、滅菌、操作性などリスク認識の適切さを見る
検証計画非臨床試験、評価系、データ取得計画実現可能性を示す

知財は、出願予定の範囲だけでなく、回避すべき競合特許や共同研究先との取り決めまで踏み込むと実務的です。これは制度要件ではありませんが、後工程の手戻りを減らせます。4

薬事と保険収載

申請様式には、薬事や保険収載に関する検討状況を記載する欄があります。4
医療機器は、承認申請や認証、届出の区分、臨床試験の要否、PMDA相談の進め方が事業計画に直結します。4
Q&Aでも、主なターゲットは治験を必要とする新たな医療機器で、クラスⅢ・Ⅳを念頭に置くと示しています。3

制度要件ではありませんが、薬事と保険の章では「区分の見立て」と「不確実性への備え」をセットで書くと説得力が増します。4
たとえば、治験が必要になった場合の資金と期間、データ取得の代替案、共同研究先の役割分担などです。4

実施体制と資金計画

実施体制の欄は、起業前で体制が整っていない場合でも、現時点で想定している体制を記載します。3
構成メンバーが未定の場合も、想定の体制を記載し、体制構築自体も集中支援の対象に含まれます。3

資金面では、開発補助は採択後の審査で決まるため、集中支援だけで進む期間を前提に資金繰りを考える必要があります。3
法人設立前の場合は、提出書類として今後3年間分の資金繰り表が求められます。1
制度要件ではありませんが、資金繰り表は「いつ」「何に」「どれだけ」資金が必要かが読み取れる粒度で作ると、経営審査の観点にもつながります。1

集中支援で解決したい課題の書き方

AMDAPの集中支援は、採択事業者の主体的な取り組みを支える形で、専門家と連携して助言する仕組みです。3
そのため、申請書では、支援を受けたい論点を「不足している専門性」と「意思決定が止まっている理由」に分解して書くと、支援との接続が明確になります。これは制度要件ではありませんが、ヒアリングでも質問されやすいポイントです。31

例として、次のように書くと論点がぶれにくくなります。4

論点の種類書き方の例支援につなげる方向
臨床評価評価系の選定、臨床現場での運用設計が課題医療従事者や臨床評価の専門家面談
薬事区分の見立てと相談戦略が未確定薬事、品質、PMDA相談経験者の助言
保険保険収載のルートと価値の見せ方が不明医療保険や医療経済の専門家面談
知財出願戦略と共同研究契約の整理が課題知財、法律の専門家面談
資金治験の資金調達と投資家説明が課題資金調達や金融の専門家面談

申請書は、個別内容のアドバイスを事前に受けることはできません。記載方法の質問には回答できますが、内容の助言はできないとQ&Aに示されています。3
疑問点がある場合は、様式の解釈や提出方法など、質問の種類を切り分けて問い合わせるとスムーズです。3

実務上の注意点

期限と差し替え

募集要項では、提出期限内にすべての書類の提出が完了していない場合は応募を受理できません。1
また、応募書類に不備がある場合は、再提出や追加提出を求める場合があります。1
この点から、締切直前ではなく、提出用データの作成とPDF化を含めて一度通しで準備し、提出前に形式面の点検を終えておくことが現実的です。13

押印の扱いも見落としやすい点です。Q&Aでは、表紙に押印する印は法人印を求め、起業前は個人の印でよいとしています。3
法人設立前で応募する場合は、設立後の体制を見据えつつ、現時点で対応できる形で整えます。13

ヒアリング審査の準備

ヒアリング審査は二次審査で、実施日は2025年9月1日に限定されます。都内でのリアル開催が予定され、日程変更はできません。31
参加者は、基本的にプロジェクト責任者の参加が前提で、やむを得ない場合は副責任者など事業全体が分かる方の代理出席を求めています。3

制度要件ではありませんが、ヒアリング準備では次の二点が効果的です。第一に、申請書の各章が審査項目にどう対応しているかを一枚の資料で説明できるようにすることです。第二に、想定質問に対して、根拠となるデータや前提を言い切れるようにしておくことです。14

相談前に揃える情報

申請書の個別内容の助言は受けられませんが、記載方法や提出方法に関する質問には回答できます。3
問い合わせの前に、次の情報を手元にまとめると、やり取りが短くなります。これは制度要件ではありませんが、事務局に確認する際の準備として有効です。3

確認したい内容準備しておく情報の例
応募資格法人区分、登記所在地、都内での事業活動実態、出資比率や役員構成の概要
テーマ適合開発対象が医療機器に該当する見立て、対象外領域に当たらない根拠
提出方法ファイル形式、PDF化の方法、ページ数、ファイル名、提出の手順
経費開発補助に進んだ場合に想定する費目の整理、他補助金との区分案

この整理は、後述するセルフチェックにもつながります。13

採択後にすぐやること

採択後は、10月の開会式を起点に集中支援が始まります。13
専門家面談は年36回が必須で、カタライザーとのミーティングも月2回から4回程度が目安です。3
制度要件ではありませんが、採択直後に「3か月で解く論点」と「1年で到達したい状態」を社内で合意しておくと、面談の密度が上がります。3

また、開発補助の審査は集中支援開始から1年6か月経過後に行います。12
採択時点で開発補助が確定していない以上、資金計画と体制計画は、集中支援だけで進むシナリオも含めて複線で用意してください。3

セルフチェックと準備資材

応募資格セルフチェック

募集要項とQ&Aの要点を、応募前に確認できる形にまとめます。該当の可否が微妙な場合は、最終的に募集要項の原文と事務局の案内で判断してください。13

チェック項目自社の確認ポイント一次資料の根拠
中小企業者か業種と資本金、従業員数が中小企業基本法の範囲内か募集要項
大企業の支配がないか出資比率、役員兼務、投資契約の権利が経営関与と見なされないか募集要項
医療機器に該当するか介護福祉機器や再生医療等製品に当たらないか。ソフトウェアの場合は医療機器該当性の見立てがあるかQ&A
製造販売業許可許可を取得済みか、補助事業終了時までに取得する計画があるか募集要項、Q&A
都内での活動実態都内に支店や拠点があり実態があるか。拠点がない場合は来年秋ごろまでに拠点整備の計画があるかQ&A、募集要項
不適格要件税の未納がない、暴力団排除等に該当しない募集要項

このチェックで詰まる場合は、最初に「都内要件」と「大企業の関与」の2点を深掘りすると判断が進みます。13

書類準備チェック

提出書類は、状況によりパターンが分かれます。提出直前に慌てないよう、準備順を表にします。1

準備の順序やること確認ポイント
1申請様式をダウンロードし、記載項目を通読する不足情報の洗い出しを先に行う
2事業計画の骨子を作り、200字概要と製品イメージを作る40ページ上限を意識して根拠資料を選ぶ
3税務と登記の書類を揃える受付印や受付通知の有無、発行期限の条件
4PDF化し、ファイル名ルールに合わせるファイル名は「書類No.書類名称貴社名」
5提出用URLへアップロードし、提出完了を確認する期限までに全書類の提出完了が必要

この手順は制度要件ではありませんが、再提出や追加提出の依頼を減らすための実務として有効です。1

事業計画の骨子テンプレ

申請様式の構成に合わせて、最初に骨子を作ると執筆が速くなります。これは制度要件ではありませんが、審査項目との対応を明確にするための作業です。14

章立ての骨子一文で書く内容の例様式との対応
臨床課題現場のどの困りごとを解くか様式3
解決手段医療機器として何を提供するか様式3
価値患者、医療者、医療経済にどんな変化をもたらすか様式3
技術性能の根拠と開発課題の潰し方様式3
規制薬事区分の見立てと相談計画様式3
保険保険収載の道筋と価格の考え方様式3
市場ターゲット市場と普及の道筋様式3
体制責任者、役割分担、外部連携様式2、様式3
資金集中支援期間の資金繰り、開発補助を見据えた資金計画様式4、様式5
支援ニーズ支援で解きたい論点と期待する専門性様式3

この骨子を作ったうえで、必要な根拠資料を添付します。添付を含めて40ページ上限があるため、資料の重複は避けます。3

証憑管理の基本

開発補助に進んだ場合、対象経費の支出は証明書類で確認できる形が必要になります。Q&Aでも、対象経費に関する適正な証明書類を提出した場合に支払われる金額の上限が交付決定額だと説明しています。3
ここでは制度要件ではありませんが、後工程で困りやすい点を整理します。

場面実務上の注意点狙い
発注前補助事業の範囲と他制度の範囲を切り分ける二重計上の疑いを避ける
契約委託と外注の成果物、検収条件を明確にする共同研究費の整理をしやすくする
支払い振込記録と請求書をひも付ける証明書類の一貫性を保つ
人件費作業内容と時間を説明できる記録を残す直接人件費の根拠を作る
知財と規制出願費用や相談料が補助事業に紐づく根拠を残す関連性の説明を容易にする

経費区分と証憑の扱いは、交付申請時点の要領で必ず再確認してください。3

タイムライン

最後に、申請から集中支援開始までの流れを、準備行動に落とし込みます。13

時期の目安やること成果物の例
募集開始から2週間応募資格の確認とテーマ適合の確認セルフチェック表の確定
募集期間の中盤申請様式の本文作成200字概要、製品イメージ、市場と薬事の章
締切2週間前添付資料の選定と整形根拠資料の絞り込み
締切1週間前税務、登記、納税の書類確保発行日や受付印の確認
締切直前PDF化とアップロードファイル名ルールの確認、提出完了
一次審査通過後ヒアリング準備審査項目への回答資料、想定問答
採択後開会式参加と支援計画の初期合意3か月の論点表、面談スケジュール

このタイムラインは、令和7年度募集のスケジュールに基づく行動例です。年度が変わると日付は変わるため、申請する年度の資料で調整してください。1

よくある質問

Q1. 事業説明会への参加は必須ですか
A. 必須ではありません。ただし、事業趣旨の理解を深めたうえで申請するために参加を勧めています。令和7年度は2025年6月2日にオンラインで実施予定でした。31

Q2. 集中支援は受けずに開発補助だけに申請できますか
A. できません。本事業の主な支援内容は集中支援で、採択から1年半の集中支援の後に開発補助の審査があります。3

Q3. 主たる事業所は本店登記が必要ですか
A. 事業活動の実態があれば支店登記でも問題ありません。ただし、開発の中心を都内で行う取り組みが対象です。3

Q4. 本社が都内になくても申請できますか
A. 申請できます。支店など都内に事業活動実態が必要で、開発の中心を都内で行う取り組みが対象です。3

Q5. 都内に拠点がなくても申請できますか
A. 申請できます。来年の秋ごろを目途に都内に拠点を構え、開発の中心を都内で行う計画が条件です。3

Q6. 外資系企業でも申請できますか
A. 申請できます。募集要項の規定を満たす企業であれば申請可能です。31

Q7. 製造販売業許可が未取得でも応募できますか
A. 応募できます。採択された場合は、補助事業の終了時までに開発する医療機器に対応した製造販売業許可の取得が必要です。新たに設立する法人で取得予定でも問題ありません。31

Q8. 介護福祉機器や再生医療等製品は対象になりますか
A. 対象になりません。医薬品医療機器法の医療機器が対象で、動物用は除きます。3

Q9. AIなどのソフトウェア機器は対象になりますか
A. 医薬品医療機器法の医療機器に該当する場合は対象になります。該当性の判断が難しい場合は、申請前に区分の見立てを整理しておくとよいです。34

Q10. 申請書の分量に上限はありますか
A. 申請書は添付資料を含めて40ページが上限です。限られた分量の中で、審査項目に直結する根拠資料を優先してください。31

Q11. 申請書の内容について提出前に相談できますか
A. 記載方法に関する質問には回答できますが、個別内容に関するアドバイスはできません。3

Q12. 採択後の支援頻度はどの程度ですか
A. 専門家面談は年36回が必須です。カタライザーとのミーティングは月2回から4回程度が目安です。3

Q13. 開発補助の審査に通らなかった場合でも集中支援は受けられますか
A. 受けられます。開発補助の審査結果にかかわらず、採択から3年間の集中支援は継続します。令和7年度採択の場合、集中支援は令和10年9月末までです。3

Q14. 開発補助ではどんな経費が対象になりますか
A. Q&Aには、原材料、副資材、機械装置と工具器具、委託外注、技術指導受入れ、直接人件費、知財費用、PMDA等相談料と審査手数料、展示会参加費、広告費などを例として挙げています。一方で、量産用機械や海外の薬事申請費用は対象外です。募集要項等の詳細は来年度後半に確定する前提も示しているため、交付申請時点の要領で確認してください。3

Q15. 補助金はいつ支払われますか
A. 事業者の交付申請内容を確認したうえで、都が年度ごとに補助金額を決定し、翌年度5月に指定口座へ振り込みます。年度あたりの上限は1億円です。3

出典・参考資料

  1. 先端医療機器アクセラレーションプロジェクト 令和7年度 募集要項 2025年5月版 PDF ↩

  2. 東京都 報道発表 先端医療機器アクセラレーションプロジェクト 令和7年度支援事業者募集開始 2025年5月12日 HTML ↩

  3. AMDAP Q&A 2025年6月17日版 PDF ↩

  4. AMDAP 申請様式 令和7年度 DOCX ↩

  5. 先端医療機器アクセラレーションプロジェクト AMDAP 公募ページ HTML ↩

執筆者:補助金フラッシュ 士業編集部

補助金・助成金の活用法からAI導入、業務の生産性向上まで、中小企業の経営に役立つ情報を士業の専門家チームがわかりやすく解説します。

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執筆者
補助金フラッシュ 士業編集部
公開日: 2026年3月4日

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