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開発途上国新興国における医療技術等実用化研究事業の開発サポート研究 令和8年度公募ガイド

AMED令和8年度の開発途上国・新興国等における医療技術等実用化研究事業 開発サポート研究について、応募要件、対象経費、申請の流れ、審査観点を一次資料で解説します。

補助金フラッシュ 士業編集部公開日: 2026年2月18日
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目次

  • 制度の全体像
  • 支援内容と成果物
  • 応募できる主体と体制の考え方
  • 対象経費の考え方
  • 申請手続きの流れ
  • 審査の進み方と評価の観点
  • 実務での準備の順番
  • 申請前セルフチェック
  • 参考になる作成テンプレ
  • タイムラインと提出物の整理
  • よくある質問
補助金フラッシュ 事業計画

AMEDの開発途上国・新興国等における医療技術等実用化研究事業は、開発途上国・新興国等の医療現場ニーズを踏まえた医療機器等の開発と事業化を後押しする枠組みです。1令和8年度は、その中でも開発事業者に伴走し、国内企業が海外に進出するための支援プロセスを整える開発サポート研究の公募が中心になります。23応募の前に、公募要領で募集している枠と求められる成果物を押さえることが、取り違え防止の近道です。3
この記事では、令和8年度公募の一次資料を根拠に、支援内容、応募要件、対象経費、申請の流れ、審査の観点、準備の順番をまとめます。

項目内容
制度名(正式名称)開発途上国・新興国等における医療技術等実用化研究事業 開発サポート研究
対象年度/公募回(同定キー)令和8年度 開発サポート研究 公募
所管/実施機関/事務局所管 厚生労働省 / 実施機関 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 / 事務局 同機構3
補助上限額/補助率研究開発費は1課題当たり年間70,000千円が上限(間接経費等を含まない)。実施形態は委託研究開発契約を基本とし、補助率ではなく契約上の研究開発費として扱う。3
補助上限額/補助率 続き直接経費は物品費 旅費 人件費・謝金 その他。間接経費は直接経費に対して一定比率で算定し30%が上限。45
申請期間2025年12月26日から2026年1月30日12時まで(e-Radで提出)。23
最終更新日2026年2月18日
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集公募ページ 2025年12月 HTML / 公募要領 2025年12月版 PDF / 公募説明会資料 2025年12月版 PDF / 公募説明会Q&A 2026年1月版 PDF
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集 続き様式1 研究開発提案書 Word / 様式2 承諾書 Word / 様式3 受託単価表 Word / 参考書式 資金繰り表 Excel / 事務処理説明書 令和8年度版 PDF
免責申請可否や経費判断は、当該年度の募集要領・交付要綱等と事務局の案内で最終確認してください。

目次

  • ●制度の全体像
  • 令和8年度公募で募集する内容
  • 事業が目指すこと
  • 取り違えやすい公募の違い
  • ●支援内容と成果物
  • 研究開発費の規模と期間
  • 主たる対象国と対象分野
  • 開発サポート機関に求められる役割
  • ●応募できる主体と体制の考え方
  • 応募資格者と所属要件
  • 分担機関と共同提案のポイント
  • スタートアップの財務確認
  • ●対象経費の考え方
  • 直接経費の区分と具体例
  • 間接経費と人件費算定の注意
  • 直接経費の中項目と定義
  • 調達の競争性と単一調達の考え方
  • 年度をまたぐ契約と支払いの扱い
  • 検収と支払と証拠書類の保存
  • ●申請手続きの流れ
  • 受付期間と選考スケジュール
  • e-Rad提出でつまずきやすい点
  • 提出前の最終確認
  • 採択後の契約とA-POST
  • ●審査の進み方と評価の観点
  • 審査方式
  • 審査項目の全体像
  • 加点されやすい提案の形
  • ●実務での準備の順番
  • まず固めるべき前提
  • 事業計画と支援体制の書き方
  • 予算の作り方
  • ●申請前セルフチェック
  • 必須要件の確認表
  • 体制と役割分担の確認表
  • ●参考になる作成テンプレ
  • 研究開発提案書の章立てテンプレ
  • 事務局へ問い合わせる前にまとめる情報
  • ●タイムラインと提出物の整理
  • 公募から研究開始までの目安
  • 立場別に必要な書類
  • ●よくある質問
開発途上国新興国における医療技術等実用化研究事業の開発サポート研究 令和8年度公募ガイド

制度の全体像

令和8年度公募で募集する内容

令和8年度の公募は、本事業の中の開発サポート研究を対象にしています。開発サポート研究は、開発途上国・新興国等での市場導入を目指す開発事業者に対し、ニーズ把握から製品コンセプト、事業計画、現地ネットワーク形成までを伴走支援する体制を整えることが主題です。12

この公募で採択されるのは、医療機器そのものを開発する企業や研究チームではなく、開発事業者を支援する機関としての機能を研究開発課題として実施する主体です。支援する過程で得た知見を、マニュアル整備や情報提供として還元する点も要素に入ります。2

事業が目指すこと

公募要領では、日本企業が自社のシーズや技術に基づいて製品を作っても、現地のニーズや価格水準に合わず上市後の売上が伸びない事例があることを課題に挙げています。そこで、現地の医療や事業環境を深く理解し、相手国の状況に合った医療機器等を開発すること、そして現地固有の事情に基づく事業計画を作ることが重要だと位置付けています。2

開発サポート研究は、こうした課題に対して、現地ニーズに即したコンセプト策定や現地社会状況に合う事業計画づくり、ネットワーク拡大などを支える支援の仕組みを作り、継続的に回せるようにすることを狙います。2

取り違えやすい公募の違い

本事業は年度により、公募対象やメニューが変わることがあります。令和8年度は開発サポート研究が公募対象であり、開発事業者向けの別メニューと同じ前提で読んでしまうと、応募資格や提出様式の読み違いが起きやすくなります。12

取り違えを防ぐためには、最初に公募ページのタイトルと公募要領2章の公募対象課題を確認し、応募するメニュー名が一致しているかを確かめてください。12

支援内容と成果物

研究開発費の規模と期間

研究開発費の規模は、1課題当たり年間70,000千円を上限とし、これは間接経費等を含まない金額として示されています。研究開発実施予定期間は、令和8年4月から令和12年度末までです。新規採択は0から1課題程度となっています。2

研究開発費の申請額が上限を超えている場合は不受理となるため、体制が大きいほど上限配分の整理が重要になります。2また、研究開発費の規模や採択予定数は予算状況等により変動する可能性がある点も注意事項として示されています。2

主たる対象国と対象分野

対象国は、アジアとアフリカの複数国が例示されています。アジアではインド、フィリピン、ベトナム、インドネシア、ラオス、タイ、アフリカではウガンダ、セネガル、タンザニア、ガーナ、ザンビア、ケニアなどが挙げられています。2また、開発事業者が対象国でネットワークを持つ場合には、開発援助供与国を対象にできる旨も記載があります。2

対象となる医療機器等には、医療機器だけでなく医療機器プログラムが含まれることがあります。提案時は、自組織が支援したい開発事業者像と、対象国の規制や医療提供体制に照らした市場導入の道筋をセットで示すと、審査項目との整合が取りやすくなります。2

開発サポート機関に求められる役割

開発サポート機関は、支援プロセスの中で得た知見を基に、社会状況や医療状況の調査を行い、応募検討企業のビジネスモデル構築に資する情報を提供することが期待されています。さらに、対象国で実施すべき調査項目や意思決定の考え方など、支援過程で得た知見をマニュアルとして整備することも求められています。2

成果物の例として、公募要領には開発事業者支援結果報告書として、クリニカルイマージョン報告書やギャップ分析結果報告書、試作品仕様書、各種検証報告書などが並びます。これらは開発事業者が支援を受けて作成する書類ですが、開発サポート機関の支援のエビデンスとして提出を求める位置付けです。2

これは制度要件ではありませんが、提案書では支援活動と成果物を一対一で結び付けておくと、審査員が計画の妥当性を確認しやすくなります。例えば、現地ニーズ把握の活動に対しては現地調査計画と報告書、事業計画策定の活動に対しては市場導入計画のドラフト、といった形で対応関係を明示します。

応募できる主体と体制の考え方

応募資格者と所属要件

応募資格者は、国内の研究機関等に所属し、主たる研究場所として研究開発実施計画の策定や成果取りまとめの責任を担う研究者です。特定の研究機関に所属していない場合や国外所属の場合でも、採択後に国内の研究機関に所属して研究を実施する体制を令和8年5月29日までに整えられるなら応募できます。2

所属できる研究機関等の範囲には、国の施設等機関、公設試験研究機関、大学等のほか、民間企業の研究開発部門や事業企画部門、研究所等も含まれます。一般社団法人や財団法人、独立行政法人、技術研究組合等も対象に入ります。2

制度の趣旨に照らすと、現地の医療ニーズ把握や事業計画づくり、規制当局や医療機関との調整などを支援できる体制が重要になります。代表者の専門性だけでなく、現地側パートナーとの協働の実績、医療機器開発と事業化に関する知見を組織としてどう確保するかを説明できると、審査項目の実現可能性と結び付きます。2

分担機関と共同提案のポイント

研究開発分担機関は、研究開発分担者の主たる研究場所となる国内の研究機関等であることが原則です。分担機関は、研究開発代表機関と再委託契約を結びます。2また、分担機関からの委託は認めない、分担機関からの外注も原則認めないといった注意事項もあるため、役割分担と外部委託の範囲は提案段階で整理します。2

共同で体制を組む場合は、支援の実務を担うチームと、知見をマニュアル化し横展開するチームの役割が混線しやすくなります。提案書では、組織図だけでなく、意思決定の流れと責任の所在を明確にしておくと、採択後の運用も滑らかになります。これは制度要件ではありませんが、ヒアリング審査の質疑に備えるうえで有効です。2

スタートアップの財務確認

AMEDはスタートアップ企業等を中小企業のうち設立10年以内と定義し、応募時や採択時、進捗確認時に財務状況の健全性を確認します。審査時に財務状況が著しく脆弱と判断された場合は不採択となる場合があり、採択後でも契約締結できない場合があります。2

スタートアップが代表機関になる場合は、資金繰り表の提出が参考書式として用意されています。資金計画は審査の実現可能性と直結するため、研究開発費の入金時期と支出タイミングを無理なく整合させておくことが重要です。3

対象経費の考え方

直接経費の区分と具体例

研究開発費は、直接経費と間接経費に分かれます。委託研究開発における直接経費は物品費、旅費、人件費・謝金、その他の4費目で整理し、各費目の使途を事務処理説明書で確認する運用です。4

公募説明会資料では、直接経費の例として、物品費は研究用設備や備品、試作品、ソフトウェア、材料や消耗品、旅費は研究参加者や外部専門家の旅費、臨床研究の被験者旅費、人件費は研究開発のために雇用する研究員等、謝金は講演依頼や指導助言、通訳翻訳などが挙げられています。その他には、論文投稿料等の研究成果発表費用、会議費、運搬費、機器リース、修理、印刷、外注、ライセンス料、委託研究開発における不課税取引等に係る消費税相当額などが例示されています。5

直接経費の整理は、費目ごとの何に使うかを説明できる形にすることが第一です。次の表は、費目と典型的な支出の関係をまとめたものです。公募要領や事務処理説明書の詳細に優先するものではないため、個別の支出は必ず一次資料で判断してください。54

費目典型例提案書で書きやすい根拠
物品費研究用設備 備品 ソフトウェア 試作品 材料 消耗品支援プロセスに必要な試作検証の位置付け
旅費研究参加者 外部専門家の渡航 国内外の移動対象国の現地調査やネットワーク形成2
人件費当該課題のために雇用する研究者等作業量と体制図の整合
謝金外部専門家 通訳翻訳 被験者等外部知見の必要性と成果物への寄与
その他会議費 運搬費 リース 修理 印刷 論文投稿料等成果共有や調査の必要性

ここで重要なのは、上限70,000千円は複数機関で提案する場合も合算上限として扱う点です。複数機関での体制を想定するなら、誰がどの費目を持つのかを早い段階で決め、重複計上が起きないようにします。5

間接経費と人件費算定の注意

間接経費は、直接経費に対して一定比率で算定し、上限は30%です。間接経費は研究機関の管理等に必要な経費として研究機関が使用する経費に当たります。54

人件費は、実績単価計算や健保等級単価計算に加え、受託者が公表し実際に使用している受託人件費規程等に基づく受託単価計算を認める場合があります。受託単価計算を用いる場合、受託単価に一般管理費等が含まれているケースでは、その相当額を一般管理費や間接経費として重複計上できません。5

これは制度要件ではありませんが、予算作成の実務では人件費の算定方法、間接経費率、複数機関の上限配分を同時に決めると、後戻りが減ります。様式3の受託単価表は、こうした算定方法を前提に整合を取るために使います。6

直接経費の中項目と定義

事務処理説明書は、直接経費4費目をさらに中項目に分けて整理する考え方を示しています。例えば物品費は、取得価額が10万円以上かつ耐用年数1年以上の研究用設備備品や既製ソフトウェアなどを設備備品費として扱い、それ以外の物品や書籍、試薬材料、消耗品、試作品などを消耗品費として整理する扱いがあります。旅費は研究者等の旅費に加え外部専門家等の旅費の考え方に触れています。人件費・謝金は、人件費と謝金を区分して扱います。4

中項目は、執行のルールや証拠書類の揃え方に影響します。提案段階で細部まで確定できない場合でも、少なくとも「物品は設備備品費になりそうか」「海外渡航は外部専門家旅費も含むか」「通訳翻訳は謝金か外注か」といった整理方針を持っておくと、採択後の経理調整が速くなります。これは制度要件ではありませんが、実務上は有効です。

大項目中項目定義のポイント
物品費設備備品費取得価額10万円以上かつ耐用年数1年以上の設備備品や既製ソフトウェア等4
物品費消耗品費上記以外の物品や書籍 試薬材料 消耗品 試作品等4
旅費旅費研究者等や外部専門家等の旅費の扱いを区分して整理4
人件費・謝金人件費当該課題のために雇用する研究員等の人件費5
人件費・謝金謝金講演依頼 指導助言 通訳翻訳等の謝金5
その他その他会議費 運搬費 成果発表費用などを含み得る区分

調達の競争性と単一調達の考え方

事務処理説明書は、物品等の調達にあたって競争原理を積極的に働かせることを求め、競争を避けるための分割調達を認めていません。1契約の金額は契約書や見積書の金額、または契約期間の総見込み支払い額で判断する扱いです。4

単一業者への発注が必要な場合でも、合理的な理由が必要になります。説明書には、合理的な理由として認めにくい例も示されているため、提案段階から調達の考え方と内部の承認手続きを確認しておくと、採択後の執行でつまずきにくくなります。4

次の表は、説明書にある例示を、実務で参照しやすい形に言い換えたものです。必ず説明書本文と所属機関の規程で最終確認してください。4

論点説明書が示す方向実務上の対応例
分割調達競争回避のための分割は不可必要数量をまとめて同一契約として整理
随意契約の理由主観的な理由や前回安価は根拠になりにくい仕様や秘密保持等の合理性を文書化
納期理由納期に間に合わないだけでは認めにくい研究計画と調達計画を早期に整合

年度をまたぐ契約と支払いの扱い

研究機器の購入など、発注や契約から納品、検収、支払いまでに時間がかかる調達では、条件を満たす場合に年度をまたぐ契約を認める考え方があります。説明書は、国際入札や受注生産、海外輸入品などの例を挙げつつ、発注契約から納品検収までが全研究開発期間内で年度をまたぐものを例示しています。4

一方で、発注契約から納品検収及び支払いまでが3か年度以上となるもの、納品検収が前年度に完了し支払いだけが年度をまたぐものなどは、年度をまたぐ契約として認められない例として示されています。4

これは制度要件ではありませんが、海外調達を含む提案では、調達リードタイムを前提に研究計画と予算年度配分を組むと、採択後の契約調整が容易になります。とくに大型機器や長納期のサービス契約は、契約期間の総額で調達区分が判断される点も踏まえ、早めに経理担当と相談してください。4

検収と支払と証拠書類の保存

事務処理説明書は、検収業務について当事者以外によるチェックが有効に機能する仕組みの構築運営を求めています。支払は、直接経費の支出を原則として金融機関からの振込とする扱いです。4また、支出内容を証明する書類として、発注、納品、検収、請求書類等の保存に触れています。4

物品等の調達では、競争による調達を避けるために分割して調達することは認められないといった注意もあります。さらに、直接経費の支払いは原則として金融機関からの振込とする扱いです。4採択後の経理体制まで含めて提案段階で示せると、事業の実現可能性を説明しやすくなります。

証憑の整備は採択後に本格化しますが、申請前の段階でも、少なくとも誰が検収のチェックを行うかと支払と帳簿の突合を誰が行うかを決めておくと、実務が回ります。これは制度要件ではありませんが、研究者だけで抱え込まない体制づくりとして有効です。

証拠書類の保存に関する記載を踏まえると、発注から支払いまでの一連の流れを証明できる形で書類を残すことが重要です。次の表は、説明書にある考え方を実務で確認しやすい形にまとめたチェック表です。制度要件ではなく、実際の保存対象は所属機関の経理規程と説明書で最終確認してください。4

場面確認したい書類の例チェックの観点
発注発注書 見積書 契約書契約金額の判断と分割調達の回避4
納品納品書 受領記録納品日と数量が明確か
検収検収書 検収記録当事者以外チェックが機能しているか4
請求請求書 内訳明細支出内容が研究開発と結び付くか
支払振込記録 口座明細原則振込で支払っているか4
カード払い領収書 レシート カード利用明細内訳明細が明確な証拠書類があるか4

申請手続きの流れ

受付期間と選考スケジュール

提案書類の受付期間は、令和7年12月26日から令和8年1月30日12時までです。書面審査は令和8年2月上旬から2月下旬、ヒアリング審査は3月11日、採択可否の通知は3月下旬、研究開発開始は4月下旬が予定されています。25

締切後は一切受理しない、提出書類の不備は不受理となる場合がある、ヒアリング審査はウェブ会議で実施する場合がある、といった注意事項も示されています。スケジュールは予定であり、予算状況等により変動する可能性もあります。2

e-Rad提出でつまずきやすい点

提案書類は、府省共通研究開発管理システムであるe-Radを通じて提出します。e-Rad上で提出が完了しても、締切時刻を過ぎると受理されません。提出直前に差し替えが必要になった場合に備え、余裕を持った提出計画が必要です。2

これは制度要件ではありませんが、実務では次のような順序で準備すると混乱が減ります。まずe-Rad上の課題情報や研究者情報を早めに整備し、次に様式1の本文を固め、最後に予算の整合と添付書類の抜け漏れを確認します。提出前に、e-Radの提出状況確認画面で最終版が登録されていることを必ず見ておくと安心です。2

提出前の最終確認

提出直前のミスは、不受理や差し戻しにつながりやすい論点です。公募要領は提出書類の不備は不受理となる場合があるなどの注意事項を示しています。2これは制度要件ではありませんが、提出前に次の観点でセルフレビューを行うと事故が減ります。

確認ポイント見直す場所よくある抜け
メニュー名公募ページ 公募要領2章別メニューの要件で書いてしまう12
体制様式1の体制図 関係者一覧分担機関の役割が不明確
予算様式1の予算欄 様式3上限超過 間接経費率の計算違い25
添付様式2や参考書式の要否分担機関があるのに承諾書がない
e-Rad提出状況確認画面最終版が登録されていない2

採択後の契約とA-POST

採択後は、原則として採択決定通知書の日付から起算して90日以内に、AMEDと委託研究開発契約を締結する必要があります。2契約手続きにはA-POSTの利用が関係します。所属機関のA-POST機関登録が未了の場合は、機関側で登録が必要になるため、採択後に慌てないよう確認しておくことが有効です。2

研究開発の進捗状況によっては研究開発の中断や研究開発費が変動することがある、また中間評価は研究開発開始2年度程度を目安に適宜実施する場合がある、という注意事項も示されています。2採択がゴールではなく、期間中の成果と実装計画まで見据えて体制を組む必要があります。

契約後の経理処理や証拠書類の扱いは、事務処理説明書に従います。とくに、物品調達の競争性確保、検収体制、支払方法、学会参加費等の証拠書類の添付など、研究者側と経理側の分担が必要な論点が多く出ます。採択後に内部の役割分担を決めると遅れやすいため、提案段階で最低限の運用案を持っておくとよいでしょう。4

審査の進み方と評価の観点

審査方式

公募要領では、審査は原則非公開で、合議制で行うとしています。書面審査に加え、必要に応じてヒアリング審査を行います。審査員への働きかけはしないよう注意喚起があります。2

ヒアリング審査の対象者には原則として1週間前までに連絡する扱いです。連絡がない場合は対象外である可能性がありますが、個別回答は行わないと記載されています。2この前提で、書面だけで理解できる提案書に仕上げることが基本になります。

審査項目の全体像

審査項目は、公募要領にAからFまでの区分で整理されています。要点を提案書に書くべき情報に置き換えると、次の表のように整理できます。2

審査区分主な確認ポイント提案書での書き方の目安
A事業趣旨と合っているか対象国の課題と支援の必要性を結び付ける
B目的や目標が明確か何をいつまでに整備し何を成果物にするかを定量定性で示す
C計画や方法が妥当か支援プロセスと調査方法を工程と体制で説明する
D実現可能性が高いか人材 現地ネットワーク 経理運用を含めた実行力を示す
E継続性と波及が見込めるか事業終了後も支援の仕組みが残る構想を示す
F開発サポート機関として適切か支援実績 知見の蓄積共有 マニュアル化の能力を示す
Fで問われる観点要点
開発支援経験途上国向け開発プログラムによる開発支援経験があるか2
事業計画支援現地社会状況に合ったビジネスモデル構築を支援できるか2
コンセプト作成支援現地ニーズを踏まえた製品コンセプト作成を支援できるか2
試作と検証試作品製作と医療現場での検証を支援できるか2
ユーザビリティユーザビリティ評価を支援できるか2
市場受容性市場受容性検証を支援できるか2
規制対応規制対応を含む市場導入計画策定を支援できるか2
ネットワーク対象国で規制当局 医療機関等とのネットワークを持つか2

審査項目Fの中には、開発サポート機関として求められる具体的な項目が複数挙げられており、支援の内容だけでなく、その根拠となる実績や仕組みも問われます。2提案書はできることを列挙するより、過去の実績→今回の支援プロセス→成果物と横展開の順に筋を通すと、読み手が評価しやすくなります。

加点されやすい提案の形

公募要領では、開発サポート機関の役割として、支援体制の構築だけでなく、企業のビジネスモデル構築に資する情報提供や、調査項目と意思決定の考え方をマニュアルとして整備することを挙げています。2したがって、提案書は支援をどうやるかだけでなく、知見をどう蓄積し、どう共有するかまでを一つの流れとして示すと、審査項目のFとEに一貫性が出ます。

これは制度要件ではありませんが、実務上は、支援プロセスをフェーズに分け、各フェーズの成果物と判断基準を明確にする書き方が有効です。例えば、現地ニーズ把握、ギャップ分析、ユーザビリティ検証、市場受容検証といったアウトプットを並べ、それぞれの担当者と外部専門家の関わり方を示すと、計画の妥当性が伝わりやすくなります。2

実務での準備の順番

まず固めるべき前提

開発サポート研究は支援の仕組みを作る公募です。まず、支援対象となる開発事業者像と、対象国で想定する市場導入パスをすり合わせます。対象国は複数国が挙げられているため、自組織が現地で確保できるネットワークの強みを踏まえ、現実的な範囲から提案を組み立てると無理が減ります。2

次に、支援の成果物を整理します。公募要領には支援結果報告の成果物例があるため、それを参考にしつつ、自組織が提出できる形に落とし込みます。2成果物が曖昧なまま予算だけを積むと、審査で何に使うのかが伝わらず不利になりがちです。

事業計画と支援体制の書き方

支援体制は、医療機器開発の知見だけでなく、現地の医療提供体制や規制、流通、価格設定など事業計画側の視点が重要になります。公募要領は、現地事情に基づく事業計画策定を重要視しているため、医療系と事業系の人材がどう連携するかを明示すると説得力が上がります。2

提案書の体制図では、研究開発代表者、分担者、参加者、外部委託先の役割と相互連携関係を明示することが求められます。2図だけでなく、意思決定のタイミングと責任者を文章で補うと、ヒアリングの質疑にも対応しやすくなります。

予算の作り方

予算は、直接経費と間接経費の区分、人件費算定方法、複数機関での配分をセットで決めます。間接経費は30%上限、人件費は算定方法により重複計上に注意が必要です。54

また、採択後の執行では、発注、納品、検収、請求書類の保存や、支払方法の原則など、経理運用が多く関与します。4これは制度要件ではありませんが、提案段階で経理担当と一度すり合わせを行い、内部規程と整合する形で執行できることを確認しておくと、採択後のリスクが下がります。

申請前セルフチェック

必須要件の確認表

確認項目確認の観点メモ
募集メニューの一致令和8年度の公募対象が開発サポート研究になっている公募ページと公募要領2章で確認12
応募資格代表者が国内の研究機関等に所属し主たる研究場所として実施できる所属要件と期限を確認2
体制分担機関や外部委託の範囲が公募要領の注意事項に反しない分担機関からの委託不可等2
研究開発費年間上限70,000千円の範囲で直接経費を積算できている上限超過は不受理2
間接経費間接経費率が30%上限に収まっている算定方法を確認54
提出方法e-Radで期限内に提出できる体制がある締切は12時厳守2

体制と役割分担の確認表

役割担当者の例主な責任範囲
研究開発代表者代表機関の責任者提案全体の責任 進捗管理 成果取りまとめ2
支援実務責任者現地支援担当者現地調査 支援プロセス運用 外部専門家連携
経理責任者経理部門担当者費目整理 証拠書類保管 検収体制の整備4
知財データ担当知財担当者知的財産とデータの取扱い対応2
外部専門家窓口事業開発担当者規制 事業計画 翻訳通訳などの連携調整

参考になる作成テンプレ

研究開発提案書の章立てテンプレ

様式1は公募の指定様式です。ここでは制度要件ではなく、書き漏れを減らすための章立ての例を示します。必ず様式1の構成と指示に合わせて調整してください。7

章の例書く内容の目安一次資料との対応
背景と課題対象国の医療課題と現地ニーズの把握方法事業趣旨と課題認識2
目的と到達点支援体制の整備目標と成果物審査項目B2
支援プロセス現地調査 事業計画 規制対応 ネットワーク形成の流れ審査項目C F2
体制と役割代表 分担 外部専門家の役割と連携体制図の要求2
成果の共有情報提供とマニュアル化の方法開発サポート機関の役割2
予算計画費目別の積算 根拠 算定方法直接経費と間接経費54
リスク管理現地活動のリスクと対応実現可能性の説明2

事務局へ問い合わせる前にまとめる情報

問い合わせは公募ページの連絡先に沿って行います。1事務局への確認を短時間で終わらせるために、事前に整理しておくとよい項目を表にしました。これは制度要件ではありません。

整理項目具体例なぜ必要か
応募メニュー開発サポート研究での応募か取り違え防止
体制代表機関 分担機関 外部専門家の関係承諾書や委託の扱いに影響2
対象国例示国のどこを主に想定するか調査計画と旅費に影響2
予算上限内の概算 人件費算定方法重複計上の回避5
提出状況e-Rad登録状況と締切までの工程期限遅れ回避2

タイムラインと提出物の整理

公募から研究開始までの目安

時期公的に示されている予定応募者側の作業の目安
2025年12月26日公募開始公募要領と様式確認 体制決定12
2026年1月8日公募説明会説明会資料とQ&A確認58
2026年1月30日12時提案書締切e-Rad提出完了 最終版確認2
2026年2月上旬から下旬書面審査ヒアリング想定問答の整理2
2026年3月11日ヒアリング審査説明資料と役割分担の最終確認2
2026年3月下旬採択可否通知契約準備 経理体制確認24
2026年4月下旬研究開始予定契約締結後の執行開始2

立場別に必要な書類

提出書類は公募要領と様式集に従います。ここでは、主要な様式の対応関係を整理します。27963

立場主に準備するもの補足
代表機関様式1 研究開発提案書提案本文と体制 予算を統合7
分担機関様式2 承諾書分担機関がある場合に提出9
受託単価を用いる機関様式3 受託単価表人件費算定の整合に使用6
資金繰り確認が必要な場合参考書式 資金繰り表スタートアップ等で有用3

よくある質問

Q1. 令和8年度の公募は医療機器を開発する企業が直接応募する枠ですか
A. 令和8年度の公募ページと公募要領では、開発事業者を支援するための開発サポート研究を公募対象として示しています。医療機器そのものを開発する枠と同じ前提で読み進めると、応募資格や成果物の読み違いが起きやすいので、メニュー名を最初に確認してください。12

Q2. 研究開発費の上限はいくらですか
A. 公募要領の公募対象課題では、開発サポート研究の研究開発費は1課題当たり年間70,000千円を上限とし、間接経費等を含まない金額として示されています。2

Q3. 間接経費はどのように扱いますか
A. 間接経費は直接経費に対して一定比率で算定し、30%が上限です。算定と執行の考え方は公募説明会資料と事務処理説明書で確認できます。54

Q4. 応募できるのは大学だけですか
A. 応募資格者の所属先には、大学等に加えて、民間企業の研究開発部門や事業企画部門なども含まれます。応募要件は公募要領の応募資格者の章で確認してください。2

Q5. 海外の研究機関に所属していますが応募できますか
A. 採択された場合に、契約締結日又は令和8年5月29日までに日本国内の研究機関に所属して研究を実施する体制を取れるなら応募できます。期限までに要件を満たせない場合は採択取消しとなる扱いがあります。2

Q6. 共同提案はできますか
A. 研究開発分担機関を置く形での体制は想定されています。一方で、分担機関からの委託は認めない、分担機関からの外注も原則認めないといった注意事項があります。体制と外注範囲は公募要領で確認してください。2

Q7. 人件費はどの算定方法でも使えますか
A. 実績単価計算や健保等級単価計算に加え、条件を満たす場合に受託単価計算を認めることがあります。受託単価に一般管理費等が含まれる場合は重複計上ができないため、算定方法は早めに決めてください。5

Q8. 申請は紙で提出できますか
A. 提案書類はe-Radによる提出が前提です。受付期間の締切は12時で、期限を過ぎた場合は受理しないと記載されています。2

Q9. ヒアリング審査は必ずありますか
A. 公募要領では、書面審査に加えて必要に応じてヒアリング審査を行うとしています。ヒアリング審査を行う場合、実施方法がウェブ会議となる可能性があります。2

Q10. 採択後は何から始めればよいですか
A. 採択後は原則90日以内にAMEDと委託研究開発契約を締結する必要があります。契約や経理処理はA-POSTや事務処理説明書と関係します。所属機関の手続き担当と早めに連携してください。24

Q11. 経費の証拠書類はどのように保管しますか
A. 事務処理説明書では、支出内容を証明する書類として発注、納品、検収、請求書類等を保存する扱いがあり、検収は当事者以外のチェックが有効に機能する仕組みが求められます。具体的な運用は所属機関の経理規程と合わせて整備してください。4

Q12. 学会参加費の支払いがクレジットカードだけの場合は計上できますか
A. 事務処理説明書では、学会参加費のようにクレジットカード払いでしか支払えない場合の扱いに触れ、内訳明細が明確な領収書、レシート、カード利用明細書などの証拠書類の添付を求めています。年会費は計上できない点にも注意が必要です。4

Q13. 調達を分割して契約金額を小さくすればよいですか
A. 事務処理説明書は、競争による調達を避けるために分割して調達することは認められないとしています。調達の方法は所属機関の規程と説明書に沿って整理してください。4

Q14. 年度をまたぐ納品になる予定ですが計上できますか
A. 事務処理説明書は、発注契約から納品検収までに相当期間を要する研究機器の購入などで、全研究開発期間内で年度をまたぐ調達を例示しています。一方で、発注契約から納品検収及び支払いまでが3か年度以上となるものなど、認められない例も示しています。個別案件は契約担当とAMEDへの相談が必要になることがあります。4

Q15. 対象国は例示国以外でも提案できますか
A. 公募要領には例示国の記載に加え、開発事業者が対象国でネットワークを持つ場合に開発援助供与国を対象にできる旨の記載があります。提案する国と支援プロセスの整合を、提案書で説明してください。2

出典・参考資料

  1. AMED 公募ページ 令和8年度 開発途上国・新興国等における医療技術等実用化研究事業 開発サポート研究 ↩

  2. AMED 公募要領 令和8年度 開発途上国・新興国等における医療技術等実用化研究事業 開発サポート研究 PDF ↩

  3. AMED 参考書式 資金繰り表 Excel ↩

  4. AMED 事務処理説明書 委託研究開発契約 令和8年度版 PDF ↩

  5. AMED 公募説明会資料 開発サポート研究 PDF ↩

  6. AMED 様式3 受託単価表 Word ↩

  7. AMED 様式1 研究開発提案書 Word ↩

  8. AMED 公募説明会Q&A 開発サポート研究 PDF ↩

  9. AMED 様式2 承諾書 Word ↩

執筆者:補助金フラッシュ 士業編集部

補助金・助成金の活用法からAI導入、業務の生産性向上まで、中小企業の経営に役立つ情報を士業の専門家チームがわかりやすく解説します。

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執筆者
補助金フラッシュ 士業編集部
公開日: 2026年2月18日

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