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CLT活用建築物等実証事業の申請ポイントと対象経費

令和7年度CLT活用建築物等実証事業を募集要領と交付規程で確認。助成率と助成額の上限、対象経費、協議会の要件、申請手順と注意点を整理し、応募前のセルフチェックも付けます。

補助金フラッシュ 士業編集部公開日: 2026年3月4日
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目次

  • 制度の全体像
  • 支援内容
  • 対象となる事業者と要件
  • 対象経費の考え方
  • 申請の流れとスケジュール
  • 採択後に注意したい義務とリスク
  • 実務上の準備
  • 次回公募に備えた情報収集
  • よくある質問
補助金フラッシュ 事業計画

CLT活用建築物等実証事業は、CLTを使った建築物の建築や計画、部材の性能試験などを実証として行い、普及に向けた課題と解決策を明らかにするための支援制度です。1
結論として、採択や交付後の手戻りを減らすには、実証課題を明確にしたうえで、RC造など他構造とのコスト比較資料、協議会の運営体制、支出の根拠書類の準備を早い段階でそろえることが重要です。12
一方で、補助対象にならない経費や、交付申請の承認前に着手してしまうリスクもあります。応募前に対象経費の範囲と手続き条件を一次資料で確認してから計画を固めてください。13
この記事では、令和7年度予算の公募資料を前提に、支援内容、要件、対象経費、申請の流れを実務向けにまとめます。1

項目内容
制度名(正式名称)CLT活用建築物等実証事業
対象年度/公募回令和7年度予算 2025年6月公募
最終更新日2026年2月25日
所管/実施機関/事務局所管:林野庁(農林水産省) / 実施機関:木構造振興株式会社・公益財団法人日本住宅・木材技術センター / 事務局:公益財団法人日本住宅・木材技術センター 研究技術部12
補助上限額/補助率(類型差)助成率:実証事業に該当する工事費等の3/10以内(特例で1/2以内) / 助成額上限:実証事業費と協議会運営費の合算で100,000,000円以内 / 協議会運営費:定額助成で100万円程度を上限123
申請期間(開始/締切)令和7年6月6日(金)から令和7年7月11日(金)13時(必着)1
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集公募案内 2025年6月 HTML / 募集概要 2025年6月 PDF / 募集要領 2025年6月版 PDF / 助成金交付規程 2025年6月版 PDF
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集複数年度の補助事業のフロー PDF / 提案申請書様式 2025年6月 XLSX / 誓約書 2025年6月 DOCX / 環境負荷低減チェックシート 2025年6月 DOCX / よくある質問 HTML
免責申請可否や経費判断は、当該年度の募集要領・交付要綱等と事務局の案内で最終確認してください。

目次

  • ●制度の全体像
  • CLT活用建築物等実証事業が目指すこと
  • 公募する実証事業の区分
  • ●支援内容
  • 助成率と助成額の上限
  • 協議会運営費の扱い
  • 事業規模と採択件数の目安
  • 複数年度で取り組む場合の考え方
  • ●対象となる事業者と要件
  • 応募者の形
  • 協議会の位置づけ
  • 実証事業の要件
  • 住宅や用途の扱い
  • 助成率の特例を検討する場合の条件
  • ●対象経費の考え方
  • 実証事業費として計上できる経費
  • 協議会運営費として計上できる経費
  • 計上できない経費
  • 消費税の扱い
  • 契約や支出の時期に関する注意
  • ●申請の流れとスケジュール
  • 公募期間と提出先
  • 提出方法と提出物の基本
  • 応募から精算までの全体の流れ
  • 採択後に必要になる手続き
  • 実施期間中の報告と管理
  • 実績報告と精算払い
  • 概算払い
  • ●採択後に注意したい義務とリスク
  • 情報公開と成果の扱い
  • 不正や手続き遅延に関する取扱い
  • 財産管理と処分制限
  • 知的財産の扱い
  • ●実務上の準備
  • 実証課題のまとめ方
  • 主体別に準備する情報と書類
  • 準備のタイムライン
  • RC造などとのコスト比較資料の作り方
  • 協議会メンバーの組み方
  • 見学会など普及のための取組
  • 申請前セルフチェック
  • 証憑チェック
  • ●次回公募に備えた情報収集
  • 公募情報が出るタイミング
  • 確認しておきたい公式ページ
  • ●よくある質問
CLT活用建築物等実証事業の申請ポイントと対象経費

制度の全体像

CLT活用建築物等実証事業が目指すこと

本事業は、CLTの普及に向けた課題点や解決方法を明らかにし、具体的な需要につなげることを目的にしています。1
制度上は、木構造振興株式会社と公益財団法人日本住宅・木材技術センターが共同で実証事業を募集し、助成金交付規程に基づいて助成を行います。12

単にCLTを使うこと自体がゴールではありません。実物件や試験を通じて、普及の障害になっている要因を明確にし、解決策や再現条件まで示すことが求められます。13

公募する実証事業の区分

令和7年度の募集要領では、公募する実証事業を(1)から(5)の区分で示しています。1
(1)から(3)は組み合わせも可能なので、例えば建築実証と部材の性能実証をセットにして提案するといった考え方もできます。1

区分主な内容募集要領で示される方向性
建築物の建築実証CLTを活用した建築物等を実際に建築し、普及に向けた課題と解決策を確認既存モデルの活用、同様仕様の複数棟、コスト縮減や施工性向上などの課題対応
建築物の設計実証CLTを活用した建築物等の計画を行い、普及に向けた課題と解決策を確認既存モデルの活用、同様仕様の複数棟、接合方法などの工夫
部材の性能実証等構造、防耐火、遮音、断熱、耐久性などの性能試験を実施防耐火試験など、建築に必要な性能の検証
街づくりの実証近接箇所に複数のCLT建築物等を計画し、流通や施工合理化を含めて評価複数棟の集中による合理化効果の評価
CLTの低コストな安定供給に向けた実証製造企業等と連携し、寸法の標準化等を通じて実物件で検証合理化によるコスト縮減効果の評価、課題整理

上の表は、募集要領の区分を応募検討に使いやすい形に要約したものです。正式な区分や要件は募集要領の本文で確認してください。1

支援内容

助成率と助成額の上限

助成率は、実証事業に該当する工事費等の3/10以内が基本です。12
一方で、検討委員会の審査結果を踏まえ、一定の条件に該当すると判断された提案では、助成率を1/2以内とする特例があります。13

助成額の上限は、実証事業費と協議会運営費の合算で100,000,000円以内です。13
ただし、助成金は助成対象経費に助成率を乗じた額を上限とし、予算の範囲内で提出書類の金額や事業計画等を総合的に考慮して決定します。2

項目内容一次資料の確認先
基本の助成率実証事業に該当する工事費等の3/10以内募集要領・交付規程
助成率の特例評価を踏まえて判断された場合は1/2以内募集要領・FAQ
助成額の上限実証事業費と協議会運営費の合算で100,000,000円以内募集要領・FAQ
消費税の扱い消費税等相当額はあらかじめ減額して算定交付規程

数値の扱いで多い誤解は、上限額まで計上すれば満額が交付されると考えてしまう点です。交付額は、対象経費の範囲と証拠書類での確認を前提に確定していきます。23

協議会運営費の扱い

協議会運営費は、協議会の運営に必要な経費に対して定額で助成します。12
募集要領では、助成額は100万円程度を上限としています。1

協議会運営者は、提案事業の進行管理を行い、協議会を取りまとめる立場です。実施に係る経理能力と事務処理能力を持ち、助成費の受入が可能であることが要件です。1
協議会運営費を含める場合は、会議体の開催計画、議事録と会議報告の作成手順、支出の管理者を、応募段階から具体化しておくことが重要になります。3

事業規模と採択件数の目安

令和7年度の募集要領では、事業全体の助成金予算額は約295,000,000円、採択事業数は10事業程度を予定するとしています。1
また、提案できる助成額は、実証事業費と協議会運営費の合算で100,000,000円以内です。1 公募案内や募集概要でも制度の概要を確認できます。45

採択率は年度によって応募件数や事業費が異なるため、一概には示せないとFAQで説明しています。3
そのため、過去の数字に依存するよりも、実証の独自性、波及性、コスト比較の説得力を高める方向で準備を進めるほうが現実的です。

複数年度で取り組む場合の考え方

街づくりの実証や、CLTの低コストな安定供給に向けた実証では、複数年度にわたって複数の課題の実証を行う場合、3年を上限とする全体実証計画を提出できます。12
ただし、ひとつの課題の実証を複数年度にわたって実施することはできません。12

交付規程では、初年度の交付申請前に全体実証計画を提出し、承認を受ける流れを定めています。2
また、次年度以降の助成は予算措置に左右されるため、次年度の公募は未定だとFAQでも説明しています。3 複数年度を想定する場合でも、初年度で成果が出る切り方にしておくことが重要です。複数年度の手続きの流れは、事務局がフロー図で示しているため、全体像はそちらも確認してください。6

対象となる事業者と要件

応募者の形

応募者は、建築主等と協議会運営者の連名が基本です。建築主等と協議会運営者が同じ場合は単独応募になります。1
建築主等は、提案する建築物等の建築費等を支出する者を指します。提案内容が建築に至らない場合は、提案内容を主体的に実施し、事業費を負担する者です。1

協議会運営者は、提案事業の進行管理を行い、協議会を取りまとめる者です。実施に係る経理能力と事務処理能力を持ち、助成費の受入が可能であることが要件です。1
交付規程では、採択後の月次報告や、概算払い・精算時の証拠書類の提出など、事務処理が継続して発生します。2 どの組織が継続して対応できるかを軸に役割分担を検討してください。

協議会の位置づけ

本事業でいう協議会は、提案する建築物等の建築に向けて、コスト縮減や普及といった課題の解決に取り組むために必要な関係者が集まる場です。1
協議会の形態は、法人格を有する団体である必要も、任意団体である必要もありません。1

一方で、協議会の会議開催が義務で、会議報告の提出が必要だとFAQは説明しています。3
このため、応募前に、会議の開催回数の目安、議題の例、議事録の保管ルールを決め、実証の節目に合わせて会議体を動かせる状態にしておくことが重要です。

実証事業の要件

提案する実証事業は、募集要領が示す要件を満たす必要があります。1
実務上とくに重要になりやすいのは、協議会での検討、RC造など他構造とのコスト比較、年度内完了、資金計画と用地確保です。1

また、募集要領では、提案した実証事業を令和8年2月20日までに完了できることを要件にしています。実証する内容が終了していれば、期日までに建築物が竣工している必要はありません。1
工程が長い事業ほど、実証としての完了条件を明確にし、完了に必要な測定や会議、見学会等まで含めて工程表を引くことが重要になります。3

住宅や用途の扱い

募集要領では、建築物の主要用途が一戸建ての住宅の場合は公募に参加できません。1
FAQでは、一般の戸建住宅は対象外だが、共同住宅などは対象になると説明しています。3

用途混在の計画や、住宅以外の用途を含む計画では、どの部分を実証として切り出すのかが論点になります。応募前に事務局へ相談し、実証対象範囲の切り分け方針を固めておくと安心です。1

助成率の特例を検討する場合の条件

助成率の特例は、募集要領の条件に該当すると判断された提案で、1/2以内の助成率が適用されます。1
募集要領では、例えば中層中規模以上の建築物でCLTを構造として用いる場合、既存の木造化モデルを活用する場合、同様の手法で追加の建築を計画している場合、技術的工夫が顕著な場合などを例示しています。1

ただし、FAQは規模要件はあくまで目安で、特例に該当するかは検討委員会での評価によって判断すると説明しています。3
特例を狙う場合でも、規模だけを前面に出すのではなく、課題と成果、波及性を一体で示すことが大切です。

対象経費の考え方

実証事業費として計上できる経費

交付規程の別表では、実証事業における助成対象経費は、需用費、役務費、使用料及び賃借料の範囲です。2
募集要領では、それぞれの考え方や具体例を補足しています。1

費目募集要領での考え方実務上の注意点
需用費材料費や消耗品費等の購入。実証に必要な測定機器は、耐用年数が1年以内のものに限って計上できる目安がある通常の事務所経費は対象外。測定機器は購入かリースかを早めに判断する
役務費外注や手間、測定など、実証事業の実施に必要な役務見積書と作業範囲の対応関係を明確にし、実証との関連を説明できるようにする
使用料及び賃借料機器や施設、会場などの使用料・賃借料事務所の賃借料は対象外。対象範囲を区切れる契約形態が望ましい

上の表は、費目の考え方を理解するための要約です。具体の対象範囲は、募集要領と交付規程の両方で確認してください。12

協議会運営費として計上できる経費

協議会運営費は、協議会の開催や運営に必要な経費を、定額の範囲で助成する枠です。12
交付規程の別表では、技術者給、旅費、需用費、役務費、使用料及び賃借料を挙げています。2

募集要領では、技術者給は協議会の運営業務に必要なものとして、建築主等と協議会運営者が異なる場合に計上できること、想定人数は2名程度であることなどを示しています。1
旅費は協議会の構成員の旅費、需用費は会議開催に伴う印刷費や消耗品などが例として挙げられています。1

計上できない経費

募集要領は、計上できない経費の例も示しています。1
後から否認されやすいのは、実証と関係が薄い部分や、会議体の飲食など、目的との結びつきが弱い支出です。

区分計上できない例補足
不動産や土地関連実証で建築する建物以外の不動産取得費、土地使用料建築実証そのものの工事費等と混同しない
賃借関連建物の賃借料使用料や賃借料でも対象外になる例がある
会議費等会議の飲食費、セミナー等への参加費協議会運営費と誤認しやすい
対象外部分建築物のうち実証項目と無関係な部分の工事費対象範囲の切り分けが必要
事故等事故や災害の復旧に要する経費リスク対応は自己負担が前提
その他上記以外で、実証と関係しない経費不明点は見積段階で事務局に確認する

実証対象部分を見積内訳で切り分けられないと、採択後の交付申請や精算で詰まりやすくなります。これは制度要件ではありませんが、実務上は、実証対象部分に紐づく根拠資料を整理しておくと安心です。12

消費税の扱い

交付規程では、助成金の算定に当たり、消費税等相当額をあらかじめ減額する取扱いを示しています。2
課税区分が混在する場合は、申請書の金額と証拠書類が整合する形を作る必要があります。応募前に、税務面の確認者を決めておくと手戻りを減らせます。

契約や支出の時期に関する注意

交付規程では、交付申請の承認通知を受領した後に対象事業に着手することを求めています。2
FAQでも、交付決定前に発生した費用は補助対象にならないこと、申請前に工事や委託の契約をした場合は対象外になることを明確にしています。3

また、FAQは、実証事業終了後に支払った経費は原則対象外であり、実施年度の定められた期日までに支払った経費でないと対象外になる点にも触れています。3
契約日、検収日、支払日がそれぞれいつかを、応募前から逆算してスケジュールに組み込み、無理のない工程で進めてください。

申請の流れとスケジュール

公募期間と提出先

募集要領の公募期間は、令和7年6月6日から令和7年7月11日13時までで、提出書類は同時刻までの必着です。1
提出先と問い合わせ先は、公益財団法人日本住宅・木材技術センター 研究技術部です。住所、電話、メールアドレスが募集要領に記載されています。1

項目内容
提出先公益財団法人日本住宅・木材技術センター 研究技術部
所在地〒136-0075 東京都江東区新砂3-4-2
電話03-5653-7581
メールgijutsu@howtec.or.jp
応募様式の入手先CLT活用建築物等実証事業 公式サイト
FAQよくある質問

提出先の情報は年度によって変わる可能性があります。実際に提出する前に、募集要領の記載で再確認してください。1

提出方法と提出物の基本

募集要領は、提出方法を原則として郵送またはメール提出としています。郵送の場合は受領連絡がないため、配達記録郵便等の方法で応募者自身が確認できる形を推奨しています。1
郵送で提出する場合は、封筒の表書きで応募書類であることが分かるようにし、配達確認ができる方法で送付します。持参による提出もできますが、締切時刻までの必着が前提です。1
また、提出書類の差し替えは固く断ると記載されています。1 提出直前の差し替えが発生しないよう、内部締切日を設定して最終版を確定させる運用が現実的です。

応募様式は、事務局が案内するホームページからダウンロードして使用します。1
応募書類の具体的な一覧は募集要領の表にまとめられているため、様式番号ごとにチェックを入れながら準備してください。1

応募書類には、提案申請書様式のほか、誓約書など所定の様式が含まれます。提出直前に旧版の様式を使っていることに気づくケースもあるため、ダウンロード元と版を統一してください。78

応募から精算までの全体の流れ

募集要領と交付規程をつなげて読むと、応募から助成金の受領までの全体像は次のようになります。12

段階主な作業関係する一次資料
応募応募様式の作成と提出募集要領、応募様式
選定書類審査、必要に応じてヒアリング募集要領
交付申請採択後に交付申請書を提出し承認通知を受領交付規程
着手承認通知後に対象事業へ着手交付規程
実施実証の実施、協議会の開催、見学会の実施、月次報告募集要領、交付規程、FAQ
完了と報告実績報告と証拠書類の提出、請求交付規程、FAQ
確定と受領助成金額の確定と精算払い、必要に応じて概算払い交付規程、FAQ

この表は手続きの流れを理解するための一覧です。実際に提出する書類名や期限は、採択後の案内も含めて確認してください。12

採択後に必要になる手続き

募集要領は、選定した実証事業の実施に当たり、助成金交付規程に従うことを前提にしています。12
交付規程では、対象事業の実施前に助成金交付申請書を木構造振興株式会社に提出し、承認通知を受領した後に着手する流れです。2

複数年度の取組では、初年度の交付申請前に全体実証計画を提出し、承認通知を受けたうえで進めます。2
また、交付申請書には環境負荷低減のチェックシートを添付する必要があります。29

実施期間中の報告と管理

交付規程では、承認通知書等を受け取った次の月から事業完了の月まで、毎月の遂行状況を翌月5日までに住木センターへ報告することを求めています。2
月次報告があるため、経費の支出と証拠書類の整理を月次で締める運用にしておくと、年度末の負担を減らせます。

委託を行う場合は、あらかじめ届け出が必要です。2
また、計画変更や中止、廃止については承認が必要になる場合があります。予算額の30%以内の増減の変更については承認が不要と交付規程は定めています。2 変更が想定される計画は、早めに事務局へ相談して、手続き面での遅れを避けてください。

実績報告と精算払い

FAQは、補助金の支払いは原則として実証事業終了後に実績報告書を提出し、補助金額の確定後に精算払いになると説明しています。3
交付規程でも、事業終了時に請求書を提出し、実績報告と証拠書類を添付すること、審査のうえ助成金額を確定し交付することを定めています。2

対象事業に係る経理は他の事業と明確に区分し、帳簿と関係書類を整備して保管します。保管期間は、事業が完了した年度の翌年度から起算して5年間です。2
採択後は、専用の勘定科目やプロジェクトコードを作り、証拠書類に番号を振るなど、後で追跡できる形にしておくことが実務上のポイントです。

概算払い

交付規程は、対象事業終了前に必要な経費を受ける場合、承認額の範囲内で概算払いの請求ができることを定めています。請求時には、助成対象経費の支払いを証明する書類を添付します。2
FAQでも、一定の条件のもとで概算払いが可能であり、手続きは採択事業者向けの説明資料で確認するよう案内しています。3

区分支払いタイミング必要になりやすい提出物の考え方
精算払い原則として事業終了後実績報告と証拠書類をそろえて請求する
概算払い事業終了前でも条件により可能支払いを証明する書類を添えて請求する

この表は、支払いの考え方を理解するための要約です。実際の提出物や様式は、採択後の案内で確認してください。23

採択後に注意したい義務とリスク

情報公開と成果の扱い

募集要領では、助成金交付申請が承認された実証事業について、事業名や実施者、概要等をプレス発表し、木構振または住木センターのホームページに掲載するとしています。1
また、事業紹介のために、シンポジウム、パンフレット、ホームページ等に実施内容や報告内容の情報を使用する場合があります。1

情報公開の範囲は、機密情報の扱いと衝突しやすい点です。これは制度要件ではありませんが、応募前の段階で、公開可能な情報と公開できない情報、撮影や掲載の可否を社内で整理しておくと、採択後の調整がスムーズです。

不正や手続き遅延に関する取扱い

交付規程は、法令違反や不正、虚偽報告、手続きの遅延などがあり、正当な理由がなく改善の見込みがないと認める場合、交付申請の承認を取り消し、助成金を支払わない、または返還させることができると定めています。2
また、不正等の内容を公表できる場合がある点にも触れています。2

応募書類の記載内容と、実施段階の実態がずれると、意図せず問題になることがあります。工程変更や支出の変更が発生しそうな場合は、事務局に早めに相談し、必要な手続きがあるかを確認してください。2

財産管理と処分制限

交付規程は、助成金により取得し、または効用が増加した財産は、善良な管理者の注意をもって管理し、助成金交付の目的に従って効率的に運用することを求めています。2
さらに、1件当たりの取得価格または効用の増加価格が50万円以上の機械器具については、耐用年数相当期間において、承認なく譲渡等ができないと定めています。2

測定機器や治具などを購入する計画がある場合は、購入かリースかだけでなく、取得後の管理や処分制限まで含めて検討することが重要です。12

知的財産の扱い

交付規程は、対象事業により得られた知的財産権は実施者に帰属するとしたうえで、出願等の状況を木構振と住木センターへ報告する義務を定めています。2
公共の利益のために必要がある場合には、無償で利用許諾を求める場合がある点にも触れています。2

特許出願やノウハウ管理を想定する場合は、協議会の議題として、成果の帰属や取り扱いを整理しておくと、関係者間の認識違いを減らせます。これは制度要件ではありませんが、実務上は重要になりやすい論点です。

実務上の準備

実証課題のまとめ方

FAQは、CLTの使用は前提だが、実証課題を設定し取組によって成果を上げる必要があると説明しています。3
募集要領でも、普及のための課題点と解決方法を明らかにし、需要につなげることを目的に掲げています。1

応募書類を作る際は、背景、課題、検証方法、比較対象、成果の外部発信までを一つの流れで説明できるかを確認してください。これは制度要件ではありませんが、提案の骨格をまとめるメモとして次の表が使えます。

項目書き出す内容の例
課題普及の障害になっている要因、解くべき論点
実証の方法現場で何を作り、何を測り、何を比較するか
比較対象RC造等の比較条件、前提のそろえ方
成果数値で示す成果、得られる知見、再現条件
波及同様の建物へ展開できる条件、標準化の可能性

この表はテンプレートであり、公式様式の代替ではありません。公式の応募様式と合わせて使ってください。17

主体別に準備する情報と書類

募集要領は、応募者を建築主等と協議会運営者に分けて定義しています。1 実務上は、役割によって集める情報と書類が変わるため、早めに担当を割り当ててください。

主体応募段階で整理しておきたい情報採択後に重要になる運用
建築主等建築物等の計画概要、実証対象範囲、比較対象の前提、見積内訳、資金計画、用地確保の状況交付決定前に契約や支出をしない運用、実証対象部分の出来高と検収の管理
協議会運営者協議会メンバー候補、会議開催計画、議事録と会議報告の作成担当、経理規程や支出承認フロー月次報告の作成、証拠書類の台帳化、概算払い・精算の請求対応

この表は作業分担の目安です。提出すべき公式書類の一覧と様式は、募集要領と応募様式で確認してください。17

準備のタイムライン

公募期間は年度によって変わりますが、募集要領で求めるコスト比較や協議会運営体制の整備には時間がかかります。1 目安として、次の順序で準備すると抜け漏れを減らしやすくなります。

時期の目安主な作業成果物の例
最初実証課題の言語化、実証区分の選定課題と検証方法のメモ、区分の当てはめ
次協議会メンバーの確定、会議計画の作成会議開催計画、議題案、議事録テンプレ
次コスト比較と見積内訳の整理比較条件表、RC等の比較資料、対象範囲の切り分け
提出前契約と支出時期の点検、証憑管理の型作り内部締切、提出前チェック表、証憑台帳

このタイムラインは制度要件ではありません。実際の締切や提出方法は、当該年度の募集要領を基準にしてください。1

RC造などとのコスト比較資料の作り方

募集要領は、提案する建築物とRC造など他工法との工事費や工期を比較し、CLTの利点や課題点を明らかにする資料の作成を求めています。1
また、実証内容が明確で、他構造とのコスト比較が行われることが要件です。1

さらに、事後評価のために、提出したRCとのコスト分析について積算根拠の提出やヒアリングに協力を求める場合があることも示されています。1
このため、比較の前提条件を固定し、根拠資料が追跡できる形で保管しておくことが重要になります。これは制度要件ではありませんが、採択後の確認に対応しやすくなります。

協議会メンバーの組み方

協議会は、課題解決に必要な関係者が集まる場です。1
実務上は、建築主等、協議会運営者に加えて、CLT製造者、構造計画者、施工者、積算担当、発注側の意思決定者など、課題の性質に応じたメンバー構成が必要になります。

協議会の会議開催が義務で、会議報告の提出が必要です。3
議事録の作成者、決裁ルート、資料の保管場所を最初から決めておくと運営が安定します。

見学会など普及のための取組

FAQは、建築実証の場合、建方見学会または完成見学会を実証事業期間中に開催すると説明しています。3
また、募集要領は、事業紹介のためにシンポジウム等で情報を使用する場合がある点に触れています。1

見学会の開催には、安全管理や参加者の募集、撮影許諾、情報公開の範囲整理などの段取りが必要になります。これは制度要件ではありませんが、開催の想定時期を工程表に置き、協議会の議題として事前に合意しておくと実施しやすくなります。3

申請前セルフチェック

最後に、応募前に確認しておきたい事項をセルフチェック表にまとめます。左から順に埋めていくと、要件漏れの発見に役立ちます。

確認項目確認の観点一次資料の根拠
実証区分の選択(1)から(5)のどれに該当するか。組み合わせの有無募集要領
実証課題の明確化普及課題と検証内容が一対一で説明できるか募集要領・FAQ
協議会の運営会議開催の計画と報告書作成の担当が決まっているか募集要領・FAQ
コスト比較資料RC造等との比較条件と根拠が整っているか募集要領
年度内完了令和8年2月20日までに実証内容が完了する工程か募集要領・交付規程
資金計画自己資金や借入等の裏付けがあるか募集要領
用地確保実証用地の確保が見込めるか募集要領
契約と支出時期交付決定前の契約や支出が入っていないか交付規程・FAQ
対象経費の切り分け実証対象部分を見積内訳で説明できるか募集要領
環境負荷低減チェックシートの提出と取組の実施計画があるか交付規程・様式

この表は一次資料の要件を読み解くための補助です。最終的な判断は募集要領の本文と事務局の案内で確認してください。1

証憑チェック

交付規程は、概算払いの請求や、事業終了時の請求に当たり、支払いを証明する書類を添付することを求めています。2
FAQでも、約束手形だけでは支払いを証明できず、領収書の提出が必要になる点に触れています。3

実際の精算では、契約、納品や検収、請求、支払いが一連で追えることが重要になります。これは制度要件ではありませんが、次のような形で証憑を束ねておくと確認が容易です。

場面そろえておきたいもの注意点
発注時見積書、発注書または契約書対象範囲が実証対象と一致しているか
作業完了時納品書、検収書、作業報告書役務の成果物が残る形にする
請求時請求書数量や単価の根拠が追えるか
支払時領収書、振込記録、通帳写し等支払日が期日内か、約束手形のみになっていないか
保管番号付与、台帳、電子保管ルール完了翌年度から5年保管を前提に整理

証憑の整理ができていると、概算払いの検討や、精算時の確認がスムーズになります。採択後に慌てないよう、応募段階から整理の型を作っておくことが有効です。23

次回公募に備えた情報収集

公募情報が出るタイミング

FAQでは、実証事業の公募時期は公募開始後の公表になると説明しています。3
また、次年度の公募の予定は未定だとしています。3

このため、次回公募に備える場合は、公式サイトでの告知を定期的に確認しつつ、実証課題の整理や協議会の候補者選定など、制度の枠外で準備できる部分から進めておくことが現実的です。
公募開始後に初めて日程が出る場合もあるため、社内では意思決定者の予定を押さえやすいように、協議会の候補日や見学会の想定時期をあらかじめ複数案で持っておくと調整が進みます。3
また、応募様式は差し替えや改定があり得るため、ダウンロードしたファイル名に日付を付けて保存し、チーム内で使用する版を統一してください。

確認しておきたい公式ページ

公募開始時の告知や、応募様式の配布、FAQの更新は、主に次のページで行われます。43

確認先見に行く目的
住木センターのお知らせ公募開始の告知、関係書類の配布
CLT活用建築物等実証事業 公式サイト応募様式の入手、採択結果や関連資料の確認
よくある質問併用可否、支出時期、見学会など運用面の確認

どの年度で応募する場合でも、当該年度の募集要領と交付規程を最優先で確認してください。12

よくある質問

Q1. CLTを使っていれば応募できますか
A. CLTの使用は前提ですが、実証事業なので実証課題を設定し、取組によって成果を示す必要があります。3

Q2. 住宅は対象になりますか
A. 建築物の主要用途が一戸建ての住宅は対象外です。一般の戸建住宅は対象外ですが、共同住宅などは対象になります。13

Q3. 協議会とは何ですか
A. 提案する建築物等に向けて、コスト縮減や普及などの課題解決に必要な関係者が集まる場です。会議開催が義務で、会議報告の提出が必要です。13

Q4. 助成率と助成額の上限はいくらですか
A. 助成率は実証事業に該当する工事費等の3/10以内が基本です。条件に該当すると判断された提案では1/2以内の特例があります。助成額の上限は実証事業費と協議会運営費の合算で100,000,000円以内です。13

Q5. 助成率の特例は規模要件を超えていれば必ず対象になりますか
A. 規模はあくまで目安で、特例に該当するかは検討委員会での評価によって判断します。3

Q6. 複数の提案はできますか
A. 提案件数の上限はなく、複数の応募も可能です。3

Q7. 他の補助金と併用できますか
A. 他の補助金との重複はできません。対象範囲が明確に切り分けられている場合のみ併用が可能です。3

Q8. 交付決定前に支出した費用は対象になりますか
A. 交付決定前に発生した費用は補助対象になりません。交付申請の承認通知を受領した後に着手する必要があります。23

Q9. 申請前に契約した工事や委託は対象になりますか
A. 対象外です。実証事業の期間内に発注し、検収と支払いまで行ったものが対象です。3

Q10. 実証事業期間中に竣工する必要がありますか
A. 実証内容が期間中に完了できれば、必ずしも竣工している必要はありません。13

Q11. 工事が遅延しそうな場合、事業の延期はできますか
A. 原則として延期はできません。進捗に影響がある場合は事務局へ相談してください。3

Q12. 見学会は必ず開催しなければいけませんか
A. 建築実証の場合、建方見学会または完成見学会を実証事業期間中に開催します。3

出典・参考資料

  1. 令和7年度 CLT活用建築物等実証事業 募集要領 2025年6月版 PDF ↩

  2. CLTを活用した先駆的な建築物の建設等支援 助成金交付規程 2025年6月版 PDF ↩

  3. よくある質問 CLT活用建築物等実証事業 令和7年度 HTML ↩

  4. 公募案内 令和7年度予算 CLT活用建築物等実証事業の募集について 2025年6月 HTML ↩

  5. 募集概要 令和7年度予算 CLT活用建築物等実証事業 PDF ↩

  6. 複数年度の補助事業のフロー PDF ↩

  7. 提案申請書様式 令和7年度 CLT活用建築物等実証事業 2025年6月 XLSX ↩

  8. 誓約書 令和7年度 CLT活用建築物等実証事業 2025年6月 DOCX ↩

  9. 環境負荷低減チェックシート 令和7年度 CLT活用建築物等実証事業 2025年6月 DOCX ↩

執筆者:補助金フラッシュ 士業編集部

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執筆者
補助金フラッシュ 士業編集部
公開日: 2026年3月4日

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