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ブログ|補助金・税制ガイド

小規模事業者持続化補助金一般型通常枠第19回の申請ガイド

小規模事業者持続化補助金一般型通常枠第19回について、対象者要件、補助率と上限、特例、対象経費、申請期限と手続きを公募要領にもとづき解説し、必要書類や審査観点も整理します。

補助金フラッシュ 士業編集部公開日: 2026年2月3日更新日: 2026年5月1日
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目次

  • 制度の全体像
  • 支援内容
  • 対象者と要件
  • 対象経費
  • 申請の流れ
  • 審査の観点と計画書の作り方
  • 計画書作成のテンプレ
  • 採択後に必要になる手続と注意点
  • 証拠書類の整理
  • 申請前セルフチェック
  • よくある質問
補助金フラッシュ 事業計画

小規模事業者持続化補助金の一般型通常枠は、販路開拓や業務効率化の取組を支援する補助金です。申請では、地域の商工会または商工会議所の支援を受けながら経営計画と補助事業計画を作成し、電子申請システムで提出します。まずは従業員数などの対象要件と、ウェブサイト関連費の上限など経費ルールを押さえることが申請ミスを減らす近道です。
この記事では、第19回公募の公募要領を根拠に、支援内容、対象者要件、対象経費、申請の流れと注意点をまとめます。1

項目内容
制度名(正式名称)小規模事業者持続化補助金 一般型 通常枠
対象年度/公募回第19回公募
最終更新日2026年2月3日
所管/実施機関/事務局所管 中小企業庁 / 事務局 全国商工会連合会(商工会地区) 日本商工会議所(商工会議所地区)
補助上限額/補助率補助率 2/3(賃金引上げ特例で赤字事業者は3/4) 補助上限 50万円 インボイス特例 50万円上乗せ 賃金引上げ特例 150万円上乗せ 両特例 200万円上乗せ
申請期間(開始/締切)申請受付開始 2026年3月6日 申請受付締切 2026年4月30日17時 事業支援計画書発行受付締切 2026年4月16日
公式一次資料(PDF/Word)のリンク集公募要領 第19回 第5版 2026年1月28日 PDF / 交付規程 2025年4月25日制定 PDF / 商工会地区 申請について 2026年2月 ページ / 商工会議所地区 公式サイト 2026年2月 ページ / 申請ポータル 2026年2月 ページ / 中小企業庁 公募ページ 2025年度 ページ
免責申請可否や経費判断は、当該年度の募集要領・交付要綱等と事務局の案内で最終確認してください。

目次

  • ●制度の全体像
  • どんな補助金か
  • 似た名称の制度との取り違え
  • ●支援内容
  • 補助率と補助上限額
  • インボイス特例の要件と注意点
  • 賃金引上げ特例の要件と注意点
  • 申請スケジュールと事業実施期間
  • 採択と交付決定の違い
  • ●対象者と要件
  • 小規模事業者の従業員数要件
  • 申請できる事業者の形態
  • 法人のみの追加要件
  • 過去の採択歴や他枠との関係
  • 補助対象事業の要件
  • 補助対象外となる事業
  • ●対象経費
  • 対象になる8つの費目
  • ウェブサイト関連費の上限と単独申請不可
  • 見積と相見積のルール
  • 補助対象外になりやすい経費の考え方
  • ●申請の流れ
  • 第19回のスケジュール
  • 商工会地区と商工会議所地区の違い
  • 電子申請システムとGビズID
  • 応募件数と個人番号の取扱い
  • 申請前に必要な書類
  • 特例や加点で追加になる書類
  • ●審査の観点と計画書の作り方
  • 基礎審査で見られること
  • 計画審査で見られること
  • 加点審査のルール
  • ●計画書作成のテンプレ
  • 経営状況分析を短く強く書く
  • 販路開拓の道筋を一文で言えるようにする
  • 経費明細と見積の整合を取る
  • ●採択後に必要になる手続と注意点
  • 見積書提出と交付決定までの流れ
  • 交付決定前の支出と計画変更
  • 実績報告と資産の処分制限
  • 消費税の取扱い
  • ●証拠書類の整理
  • 実績報告で困らないための考え方
  • 発注と支払のタイミングを固定する
  • ●申請前セルフチェック
  • 申請可否と計画の整合を確認する表
  • ●よくある質問
  • 質問と回答
小規模事業者持続化補助金一般型通常枠第19回の申請ガイド

制度の全体像

どんな補助金か

一般型通常枠は、経営計画に基づく販路開拓等の取組や、販路開拓とあわせて行う業務効率化の取組を支援します。ポイントは、経営計画を作って終わりではなく、地域の商工会や商工会議所の支援を受けつつ計画をつくり、実行し、実績報告まで完了するところまでが制度の範囲に入る点です。1

この補助金は全国の小規模事業者向けの制度で、申請は電子申請システムで行います。郵送での申請はできません。1

似た名称の制度との取り違え

小規模事業者持続化補助金は、同じ名称でも枠や類型が複数あります。第19回で案内されている一般型通常枠と、災害支援枠などは別の枠です。公式の公募ページで、自社が該当する枠を確認してから手続きを進めてください。2

また、申請窓口も一つではありません。商工会地区と商工会議所地区で、事務局や事業支援計画書の取り扱いが異なります。所在地によって相談先が変わるため、早めに地域の窓口を確認することが重要です。134

支援内容

補助率と補助上限額

第19回の一般型通常枠は、補助率が2/3で、補助上限額は50万円です。あわせて、インボイス特例と賃金引上げ特例が用意され、要件を満たす場合は上限額を上乗せできます。1

区分補助上限額補助率主なポイント
通常枠50万円2/3基本の上限と補助率
インボイス特例を適用100万円2/3適格請求書発行事業者への転換等で上限を50万円上乗せ
賃金引上げ特例を適用200万円2/3補助事業終了時点で事業場内最低賃金を申請時より50円以上引上げで上限を150万円上乗せ
両特例を適用250万円2/3インボイス特例50万円と賃金引上げ特例150万円を合算
賃金引上げ特例で赤字事業者上記に同じ3/4赤字事業者は追加要件の確認が必要で補助率が3/4

上限額は補助金として受け取れる金額の上限です。補助対象経費の合計額に補助率を掛けた金額が補助金申請額となり、これが上限を超える場合は上限で頭打ちになります。1

たとえば補助対象経費が75万円で補助率2/3の場合、補助金申請額は50万円となり、通常枠の上限内に収まります。一方、補助対象経費が120万円なら補助金申請額は80万円ですが、通常枠では上限50万円までしか申請できません。金額計算は計画の初期段階で行い、自己負担がいくらになるかを把握しておくことが大切です。1

インボイス特例の要件と注意点

インボイス特例は、免税事業者から適格請求書発行事業者に転換する事業者などを対象に、補助上限額を50万円上乗せします。適用の前提として、過去に免税事業者であった期間の要件や創業時期の要件があり、補助事業の終了時点で登録が確認できる必要があります。1

重要なのは、補助事業の終了時点で要件を満たさない場合、補助金が交付されない点です。インボイス特例を見込んで上限を増やす場合は、登録手続の進捗と、事業終了時点までに登録が確認できるかを現実的に確認してください。1

賃金引上げ特例の要件と注意点

賃金引上げ特例は、補助事業の終了時点で事業場内最低賃金が申請時より50円以上であることが条件です。条件を満たす場合、補助上限額が150万円上乗せされます。1

こちらも、終了時点で要件を満たさない場合は補助金が交付されません。賃金の引上げは途中で簡単に取り消せない一方、雇用の変動や就業時間の変更で事業場内最低賃金の算定が変わることがあります。賃金台帳などの提出も必要になるため、制度要件と社内の実務が一致するかを申請前に確認してください。1

赤字事業者が賃金引上げ特例を利用する場合は補助率が3/4になりますが、赤字であることの確認のため追加資料の提出が必要です。どの書類が必要かは公募要領の申請に必要な書類で確認してください。1

申請スケジュールと事業実施期間

第19回の申請受付開始は2026年3月6日、申請受付締切は2026年4月30日17時です。あわせて事業支援計画書の発行受付締切が2026年4月16日に設定されています。申請システム上の入力が終わっても、事業支援計画書が揃わないと申請を完了できないため、実務上は4月16日が一つの山場になります。13

補助事業実施期間は交付決定日から2027年6月30日までで、実績報告書の提出期限は2027年7月10日です。途中で事業が終了した場合は、終了日から30日経過した日と提出期限の早い方までに実績報告を行う必要があります。1

採択発表は2026年7月頃が予定されていますが、予定は変更する場合があります。採択後すぐに支出できるわけではなく、交付決定を受けてから発注や契約、支払が可能になります。スケジュールは公募要領と申請サイトの更新情報を優先してください。13

採択と交付決定の違い

採択は、提出した計画が審査を通過した状態です。一方、交付決定は、採択後に見積書等で経費の妥当性を確認し、補助金の交付が正式に決まった状態を指します。採択後交付決定までに、計上しているすべての経費について見積書等を提出し、事務局の審査を受けます。1

交付決定前に行った発注、契約、支出行為は補助対象外です。例外として展示会等出展費では申請のための支払いが先行するケースがありますが、原則は交付決定日以降が基本だと理解しておくと安全です。1

対象者と要件

小規模事業者の従業員数要件

小規模事業者かどうかは、業種ごとに定められた常時使用する従業員数で判定します。一般型通常枠の従業員数要件は次のとおりです。1

業種常時使用する従業員数
商業サービス業(宿泊業と娯楽業を除く)5人以下
サービス業のうち宿泊業と娯楽業20人以下
製造業その他20人以下

従業員数の数え方は、雇用形態や勤務実態で判断が分かれることがあります。公募要領の定義を確認し、判断に迷う場合は地域の商工会または商工会議所に早めに相談してください。1

申請できる事業者の形態

補助対象となりうる者として、会社や個人事業主のほか、一定要件を満たす特定非営利活動法人が挙げられています。逆に、医師や、株式会社以外の法人の一部、申請時点で開業していない創業予定者など、対象にならない者も公募要領で示されています。代表的な例にとどめているため、自社の形態が該当するかは必ず公募要領の一覧で確認してください。1

法人のみの追加要件

法人が申請する場合、次の追加要件も満たす必要があります。1

要件内容
資本関係の要件資本金または出資金が5億円以上の法人に100%株式を保有されていないこと(直接保有だけでなく、間接保有も含む)
所得の要件確定済み(申告済み)の直近3年分の課税所得の年平均額が15億円を超えていないこと

資本関係は自社だけでなく、親会社やグループ内の持株関係が影響します。法人は、株主構成と資本金、課税所得の情報を整理してから相談に行くと確認が進みます。これは制度要件ではありませんが、窓口でのやり取りが短くなることが多いです。

過去の採択歴や他枠との関係

過去に持続化補助金で採択を受けた事業者でも、申請できる場合があります。ただし、公募要領では、特定の回で採択された事業者が事業効果および賃金引上げ等状況報告書を未提出の場合は対象外とするなど、過去採択歴に関する制限を明確に示しています。1

また、一般型通常枠の卒業枠を活用した事業者や小規模事業者卒業加点を受けて採択された事業者についても、対象外となる取扱いがあります。加えて、創業型に申請している、または採択され事業を実施している場合は一般型通常枠に申請できません。申請前に、過去の採択回と提出済みの報告書を確認してください。1

補助対象事業の要件

補助対象になる事業は、次の要件をすべて満たす必要があります。1

要件内容
取組の内容策定した経営計画に基づいて実施する販路開拓等の取組、または販路開拓等とあわせて行う業務効率化の取組
実施場所日本国内で実施する事業であること
主体性補助事業を実施する者が小規模事業者であること

販路開拓等には、展示会出展や新商品の開発、広告宣伝、ウェブを活用した販売促進などが含まれます。業務効率化は、販路開拓とあわせて行う形で位置づける必要があります。1

補助対象外となる事業

公募要領では、補助対象外となる事業も例示しています。次のような事業は対象外です。1

区分補助対象外となる例
二重受給国が助成するほかの制度と同一または類似の内容の事業
効果が見込めない事業補助事業の終了後1年以内に売上につながる見込みがない事業
公序良俗射幸心をあおるなど公の秩序や善良の風俗を害するおそれがある事業

これなら売上につながると感じる内容でも、根拠の示し方が弱いと審査で不利になることがあります。制度要件ではありませんが、ターゲット顧客と販売方法、売上につながる道筋を文章で説明できるよう準備してください。

対象経費

対象になる8つの費目

第19回の一般型通常枠で計上できる費目は、機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託外注費の8つです。1

費目用途のイメージ注意点の例
機械装置等費販路開拓や業務効率化に必要な設備導入汎用性が高いものは対象外になりやすい
広報費チラシや看板、広告掲載など補助事業期間内に広報が実施されないと対象外になりうる
ウェブサイト関連費サイトやEC、動画、ネット広告など単独申請不可、申請額上限あり
展示会等出展費展示会や商談会の出展申請前支払いの扱いなど例外があるため要件確認が必要
旅費展示会出展等に必要な移動費日当は対象外になりやすい
新商品開発費試作品開発やパッケージ改良など販売目的の量産や通常仕入れは対象外
借料機器や会場のレンタルなど事業との直接関連が必要
委託外注費店舗改装や専門業者への外注目的外の改装や単なる移転は対象外になりうる

上の表は費目のイメージを示したものです。対象外経費の判断は費目ごとに細かい条件があるため、必ず公募要領の補助対象経費全体と、採択後の事務局案内をあわせて確認してください。1

ウェブサイト関連費の上限と単独申請不可

ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額の4分の1(最大50万円)が当該経費の申請額の上限です。また、ウェブサイト関連費だけでの申請はできず、必ずほかの経費と組み合わせる必要があります。1

たとえば補助金申請額を50万円とする場合、ウェブサイト関連費に充てられる補助金申請額の上限は12万5000円です。サイト制作や広告運用を中心にしたい場合でも、販路開拓の取組としてほかの経費とセットで計画を組む必要があります。1

見積と相見積のルール

補助事業における発注先の選定では、発注総額が100万円超(税込)の場合、原則として2者以上から見積を取り、より安価な発注先を選ぶ必要があります。性質上見積取得が難しい場合は理由書の提出で随意契約が認められることがありますが、中古品の購入は金額に関わらず2者以上の見積が必須で、理由書による随意契約での購入は補助対象外です。1

見積の取得は価格の妥当性の確認が目的です。制度要件ではありませんが、見積の取り直しで時間を失うことが多いので、見積依頼の段階で仕様や数量、納期を明確にしておくと後工程がスムーズになります。

補助対象外になりやすい経費の考え方

公募要領では、補助対象外となる経費を複数の区分で示し、区分ごとに例を列挙しています。たとえば、役員報酬等の人件費、通常の事業活動に係る経費、販売や有償レンタルを目的とした生産や調達、換金性が高いもの、現金での支払い(税抜10万円超)などは対象外になりやすい類型に入ります。代表例にとどめているため、計上前に必ず公募要領の一覧で確認してください。1

補助対象経費は補助事業期間中に取組を実施したことに要する費用の支出に限られます。発注や支払いが期間内でも、実際の取組が期間外であれば対象外となる場合があります。成果物が公開できていないウェブサイトや、発行されていない広告媒体などが典型例です。1

申請の流れ

第19回のスケジュール

第19回の主な日程は次のとおりです。予定は変更する場合があるため、申請前に公式ページの更新を確認してください。13

区分日程補足
公募要領公開2026年1月28日公募要領の版数が更新される場合がある
申請受付開始2026年3月6日電子申請システムで受付
事業支援計画書発行受付締切2026年4月16日窓口の混雑を見込んで早めに依頼する
申請受付締切2026年4月30日17時締切時刻を過ぎると申請できない
採択発表予定2026年7月頃予定は変更する場合がある
補助事業実施期間交付決定日から2027年6月30日まで交付決定前の支出は対象外
実績報告書提出期限2027年7月10日途中終了の場合は30日ルールがある

表の後半は採択後の予定も含みます。採択後に見積書等を提出して交付決定を受けてから補助事業を開始する流れを押さえてください。1

商工会地区と商工会議所地区の違い

第19回では、事業支援計画書の発行依頼方法が地区によって異なります。自社の所在地がどちらに該当するかで窓口が変わるため、早めに確認してください。134

区分主な窓口事業支援計画書の扱い申請上のポイント
商工会地区地域の商工会申請システム内で発行依頼し、窓口で面談のうえ発行、発行されるとシステムに反映発行されるまで申請を完了できない
商工会議所地区地域の商工会議所商工会議所で発行を受け、様式4のPDFを申請システムへアップロードアップロードしないと申請を完了できない

なお、本事業は小規模事業者自身が商工会や商工会議所の支援を直接受けながら取り組む事業であり、社外の代理人だけで相談や様式4の発行依頼等を行うことはできません。1

電子申請システムとGビズID

申請は電子申請システムを利用し、申請先URLは申請ポータルとして案内されています。電子申請システムの利用にはGビズIDプライムが必要で、暫定のGビズIDプライムアカウントは使用できません。アカウント取得に日数がかかる場合があるため、早めに準備してください。15

応募件数と個人番号の取扱い

同一事業者から同一受付締切回への応募は1件です。代表者が同じ複数の法人で同一事業に申請することや、同一の個人が個人事業主として、かつ代表を務める法人等で同一事業に申請することはできません。複数応募が判明した場合は、すべて不採択となり、採択後に判明した場合も採択を取り消します。1

提出書類にはマイナンバーの提供は不要です。提出書類に個人番号が記載されている場合は、番号が見えないよう黒塗りして提出してください。1

申請前に必要な書類

第19回で必要となる書類は、公募要領の申請に必要な書類に一覧があります。申請システムに直接入力する様式と、PDF等で提出する書類が混在するため、作業を分けて管理するのが現実的です。1

区分提出物対象提出方法
申請システムに直接入力申請書(様式1) 経営計画兼補助事業計画①(様式2) 補助事業計画②(様式3) 補助金交付申請書(様式5) 宣誓同意書(様式6)法人 個人 NPO申請システムに入力
必須提出書類事業支援計画書(様式4)法人 個人 NPO商工会地区はシステム反映 商工会議所地区はPDFをアップロード
必須提出書類貸借対照表および損益計算書(直近1期分)または売上台帳等法人写しを提出
必須提出書類直近の確定申告書(第一表 第二表 収支内訳書または青色申告決算書など)または開業届と売上台帳等個人写しを提出
必須提出書類現在事項全部証明書または履歴事項全部証明書(提出日から3か月以内の日付のもの)NPOと一部法人原本を提出
必須提出書類貸借対照表および活動計算書(直近1期分)並びに法人税確定申告書(別表一 別表四)などNPO写しを提出

決算期を迎えていない場合など、例外的な提出方法も定められています。自社がどのパターンに当たるかは公募要領の注記を確認してください。1

特例や加点で追加になる書類

インボイス特例や賃金引上げ特例を希望する場合は、追加の宣誓同意や登録通知書等、賃金台帳等が必要になります。加点を選択する場合も、認定書や診断票など提出物が増えます。どれも締切直前に揃えるのが難しい書類が含まれるため、計画段階で必要書類を洗い出してください。1

区分追加的に必要となる代表的な書類注意点
インボイス特例宣誓同意(様式9の画面確認等) 登録通知書またはe-Taxの受信通知登録手続の状況で提出物が変わる
賃金引上げ特例誓約同意(様式7の画面確認等) 直近1か月分の賃金台帳 雇用条件が分かる書類 赤字法人は法人税申告書別表一別表四役員や専従者従業員を除く全従業員分の提出が必要
賃金引上げ加点賃金台帳と雇用条件書類補助事業終了時点で30円以上の引上げが条件
経営力向上計画加点経営力向上計画の認定書基準日までの認定が必要
事業承継加点事業承継診断票(様式10) 代表者の生年月日確認書類 後継者候補の実在確認書類関係性により追加資料が変わる
くるみんえるぼし加点基準適合一般事業主認定通知書別の加点と重複時の扱いがある
小規模事業者卒業加点最新の労働者名簿従業員数の確認資料として扱う
令和6年能登半島地震等に伴う加点罹災証明書等または売上減少の証明書直接被害と間接被害で提出物が異なる

加点は重点政策加点と政策加点からそれぞれ1種類、合計2種類まで選べます。2種類を超えて選ぶと加点審査の対象外となるため、提出物が揃う範囲で絞り込むことが重要です。1

審査の観点と計画書の作り方

基礎審査で見られること

基礎審査では、必要な提出資料がすべて揃っていること、補助対象者や補助対象事業、補助率や補助対象経費の要件と記載内容が合致することなどを満たさない場合、失格となります。まずは対象者要件と対象経費のルールに照らし、提出物を漏れなく揃えることが最優先です。1

計画審査で見られること

計画審査では、経営状況分析の妥当性、経営方針と目標の適切性、補助事業計画の有効性、積算の透明性などの観点で評価し、総合的な評価が高いものから採択します。過去に持続化補助金で採択を受けて事業を実施した事業者は、過去の実施結果を踏まえた計画になっているか、過去の補助事業と明確に異なる新たな事業かといった観点でも評価します。1

計画書づくりでは誰に何をどう売るかと、なぜ今この投資が必要かを筋道立てて書き、経費の内訳が取組に直結していることを示すのが基本です。これは制度要件ではありませんが、計画の読みやすさが審査結果に影響しやすいポイントです。

加点審査のルール

加点審査は政策的観点で行い、重点政策加点と政策加点からそれぞれ1種類ずつ、合計2種類まで選択できます。選択数を誤ると加点審査の対象外になるため、システム上の選択と提出物の整合を確認してください。1

賃金引上げ加点は、補助事業終了時点で事業場内最低賃金を申請時より30円以上引き上げることが条件で、満たさない場合は交付決定後でも補助金が交付されません。賃金引上げ特例を希望した場合は加点が自動的に適用される扱いもあるため、特例と加点の違いを理解したうえで選択してください。1

計画書作成のテンプレ

経営状況分析を短く強く書く

計画審査では、自社の経営状況分析の妥当性が評価対象です。数字や事実関係が曖昧だと説得力が落ちるため、まずは現状の要約を作ってから補助事業の必要性につなげます。1

ここからは制度要件ではありませんが、審査観点に沿って書き漏れを減らすための書き方の型を示します。社内でレビューする際のチェック表として使ってください。

項目書く内容の目安チェックポイント
事業の現状主力商品や主力サービス、売上構成、顧客層数字や期間を入れて具体化できているか
外部環境商圏の変化、競合、制度変更、物価高騰など影響要因自社にとっての影響が説明できているか
強み選ばれている理由、技術、立地、顧客基盤販路開拓の手段と結び付いているか
課題売上の伸び悩み、客層の偏り、認知不足など補助事業で解決できる課題になっているか
目標補助事業終了後1年の売上や顧客数の目標など販路開拓の取組と因果がつながっているか

表の項目は、書きやすい順に並べています。数字が出しにくい場合は、まず顧客がどこで迷っているかや競合とどう違うかなど、事実に基づく説明から固めると書き進めやすくなります。

販路開拓の道筋を一文で言えるようにする

補助対象事業は経営計画に基づく販路開拓等の取組が中心で、業務効率化は販路開拓とあわせて行う取組として位置づけます。1 そのため、販路開拓の道筋が曖昧だと、補助事業の必要性も曖昧になります。

制度要件ではありませんが、次のように誰に何をどう届けるかを一文で表現し、その一文を根拠に各施策と経費を並べると整合が取りやすくなります。

要素埋める内容例の書き方
ターゲット地域内外、年齢層、業種など県外の法人顧客、観光客、近隣の高齢者など
提供価値選ばれる理由、価格以外の価値短納期、専門性、地域性、体験価値など
導線見つける場所、接点、購買までの流れ検索広告→LP→問い合わせ→見積→契約
施策導線の各段階で行う取組展示会出展、動画制作、店頭改装など
KPI施策の成果指標問い合わせ件数、来店数、客単価など

この表の作業は、経費の妥当性の説明にもつながります。施策と費目が一対一で対応しない場合は、なぜその組み合わせになるのかを文章で補足すると誤解が減ります。

経費明細と見積の整合を取る

採択後に見積書等を提出して交付決定を受ける流れがあり、見積金額に複数の項目が含まれる場合は内訳の提示が必要です。1 申請時点から内訳の単位で整理しておくと、採択後に慌てにくくなります。

確認ポイント確認する理由実務上の工夫例
仕様と数量見積の内訳が不明確だと価格の妥当性を示しにくい見積依頼時に仕様書や要件定義を短文で渡す
納品時期補助事業期間外の成果物は対象外になりうる制作物の公開日や納品日を工程表に入れる
相見積の要否発注総額や中古品で要件が変わる金額が増えそうな案件は早めに相見積を取る
支払方法現金支払など対象外類型に触れる可能性がある原則は振込で支払証拠を残す
費目の一貫性費目追加は原則認められない申請時に必要な費目を漏れなく計上する

ここまでの表は制度要件ではありませんが、実際の申請では経費の根拠と計画の筋を同時に示す必要があります。準備の順番を間違えると手戻りが増えるため、計画と見積を往復しながら整合を取ってください。

採択後に必要になる手続と注意点

見積書提出と交付決定までの流れ

採択後、計上しているすべての経費について見積書等を提出し、事務局の審査を経て交付決定となります。第19回では、見積書等の提出期限が2027年5月30日に設定されています。期限までに提出がない場合は採択取消しとなります。1 採択後もやることが多いため、採択発表から交付決定までの動きを想定して社内の担当を決めておくと安心です。1

交付決定前の支出と計画変更

補助対象となる経費の発注、契約、支出行為は交付決定日から可能です。交付決定日前に行われた支出は補助対象外になります。採択通知書だけでは補助事業を始められない点は特に誤解が多いので注意してください。1

交付決定後に経費配分や内容を変更する場合や、事業の中止や廃止などを行う場合は事前の承認が必要です。新しい費目の追加は原則認められず、目的達成に必要不可欠な場合に限って認められることがあります。1

実績報告と資産の処分制限

補助事業終了後は、実績報告書と関係書類等を期日までに提出する必要があります。期限までに提出が確認できない場合は交付決定が取り消されるため、事業の進捗だけでなく証拠書類の整理も同時に進めてください。16

単価50万円(税抜)以上の機械装置等の購入や、外注による自社ウェブサイト作成、店舗改装による不動産の効用増加等は処分制限財産に該当し、補助金支払後も一定期間は目的外使用や譲渡等が制限されます。処分する場合は事務局の承認が必要で、承認を得ずに処分すると交付決定取消や返還命令の対象になりえます。16

消費税の取扱い

課税事業者は、消費税等仕入控除税額を減額して申請する必要があります。消費税の取扱いは申請額に影響するため、会計処理の方針を決めてから経費明細を作成してください。1

証拠書類の整理

実績報告で困らないための考え方

補助事業終了後は、実績報告書と支出内容の分かる関係書類等を期日までに提出する必要があります。期限までに提出が確認できない場合は交付決定が取り消されます。1 さらに、単価50万円(税抜)以上の取得財産は処分制限の対象となり、補助金の支払を受けた後も一定期間の制限が続きます。16

このため、採択後に補助事業を始める段階から、証拠書類を発注、納品、支払、成果物の時系列で揃えることが重要です。ここからは制度要件ではありませんが、実務上よく不足しやすい書類と、整理の型を示します。

フェーズ不足しやすい資料不足すると起きやすいこと
発注前相見積の比較表や選定理由価格妥当性の説明が弱くなる
契約時契約書や発注書、仕様が分かる資料見積の内訳と実施内容の整合が取れない
納品時納品書や検収記録、成果物の公開記録期間内に実施した証明が難しくなる
支払時振込控えや領収書、通帳の該当箇所支払事実の確認に時間がかかる
広報やウェブ掲載媒体の現物、URL、配信レポート成果物の確認ができず対象外になりうる

公募要領では、補助事業期間内に取組が実施されないと対象外となる例として、ウェブサイトが完成していない、公開できていないなどを挙げています。成果物がデジタルの場合は、公開日が分かる画面や配信レポートなど、後から説明できる材料を残してください。1

発注と支払のタイミングを固定する

交付決定前の発注や契約、支出は補助対象外です。1 そのため、社内では交付決定日が確定するまで発注しないというルールを先に決め、例外がある場合は事務局や窓口に確認してから動くのが安全です。

制度要件ではありませんが、社内の運用として次のように担当を分けると漏れが減ります。

役割担当がやること確認のタイミング
計画担当計画書の文章と経費明細の整合を取る申請前と採択後の見積提出前
購買担当見積の取得と発注先選定、契約交付決定後の発注前
経理担当支払と証拠の保管、消費税の取扱い確認支払前と実績報告前
現場担当成果物の確認、写真や公開記録の保存納品時と公開時

この表は運用の例です。小規模事業者では一人で複数役割を兼ねることが多いので、少なくとも発注、支払、成果物保存の3点を誰がやるかだけは決めておくと混乱が減ります。

申請前セルフチェック

申請可否と計画の整合を確認する表

申請準備の最初に確認したいポイントを、作業順にまとめます。制度要件の確認と、実務上の準備を混同しないように整理しています。1

確認する順番チェック項目確認ポイント確認先
1事業者区分小規模事業者の従業員数要件に収まるか公募要領の補助対象者
2法人の追加要件資本関係と課税所得の要件を満たすか公募要領の補助対象者
3過去採択歴様式14の提出状況や卒業枠等の対象外に当たらないか公募要領の補助対象外
4事業内容販路開拓等の取組で、国内実施か公募要領の補助対象事業
5経費8費目に整理できるか、対象外経費が混ざっていないか公募要領の補助対象経費
6ウェブ関連費補助金申請額の4分の1以内で、単独申請になっていないか公募要領のウェブサイト関連費
7スケジュール様式4の発行締切と申請締切に間に合うか申請サイトと公募要領
8交付決定採択後に見積提出が必要で、交付決定前の支出ができないことを理解したか公募要領の申請手続と義務

この表の確認先は公募要領内の章名です。実際にはページ数も確認し、疑問点は窓口に相談してください。1

よくある質問

質問と回答

申請前に問い合わせが多い点を中心にまとめます。個別事情で判断が変わる場合は、公募要領と窓口で確認してください。1

Q1. 個人事業主でも申請できますか
A. 申請できます。業種ごとの従業員数要件を満たし、補助対象事業の要件に合う計画を作る必要があります。提出書類は確定申告書の写しなどが中心になります。1

Q2. 法人の株主に大企業がいますが申請できますか
A. 法人は資本関係の要件があり、資本金または出資金が5億円以上の法人に100%株式を保有されている場合などは対象外になります。持株比率だけでなく間接保有も含むため、株主構成を整理して確認してください。1

Q3. これから創業する予定ですが申請できますか
A. 申請時点で開業していない創業予定者は対象になりません。開業済みであることが前提です。1

Q4. 過去に採択されたことがありますが再申請できますか
A. 再申請できる場合がありますが、過去採択回によっては状況報告書の未提出があると対象外になるなど制限があります。過去の採択回と提出状況を確認したうえで、窓口に相談してください。1

Q5. 申請は郵送できますか
A. 郵送申請はできません。電子申請システムで申請します。1

Q6. 申請にはGビズIDが必要ですか
A. 電子申請システムの利用にはGビズIDプライムが必要で、暫定のGビズIDプライムアカウントは使用できません。取得に日数がかかる場合があるため、早めの準備が重要です。1

Q7. 事業支援計画書はいつまでに用意すればよいですか
A. 第19回では事業支援計画書の発行受付締切が2026年4月16日です。発行に時間を要する場合があるため、締切直前ではなく余裕をもって依頼してください。1

Q8. 社外のコンサルだけで申請を進められますか
A. 社外の代理人のみで商工会や商工会議所への相談や事業支援計画書の発行依頼等を行うことはできません。事業者本人が窓口の支援を直接受ける必要があります。1

Q9. ウェブサイト制作だけで申請できますか
A. ウェブサイト関連費のみでの申請はできません。ほかの経費と組み合わせる必要があり、ウェブサイト関連費自体にも申請額の上限があります。1

Q10. インボイス特例を使うと必ず上限が上がりますか
A. インボイス特例は要件を満たす場合に上限が上がりますが、補助事業の終了時点で登録が確認できない場合は補助金が交付されません。登録手続の状況と事業終了時点までの見通しを確認してください。1

Q11. 賃金引上げ特例と賃金引上げ加点は何が違いますか
A. 賃金引上げ特例は上限額の上乗せがあり、終了時点で50円以上の引上げが条件です。賃金引上げ加点は審査で加点を受ける仕組みで、終了時点で30円以上の引上げが条件です。いずれも条件を満たさない場合は補助金が交付されません。1

Q12. 採択されたらすぐに契約してよいですか
A. 採択後でも交付決定前の発注や契約、支出は補助対象外です。採択後は見積書等の提出と事務局審査を経て交付決定を受けてから開始してください。1

Q13. 相見積はいつも必要ですか
A. 発注総額が100万円超(税込)の場合は2者以上の見積が必要です。中古品の購入は金額に関わらず2者以上の見積が必須で、理由書による随意契約での購入は補助対象外です。1

Q14. 第19回の補助事業実施期間はいつまでですか
A. 交付決定日から2027年6月30日までが補助事業実施期間で、実績報告書提出期限は2027年7月10日です。途中で事業が終了した場合は30日ルールもあります。1

Q15. 同一の締切回に複数応募してもよいですか
A. 同一事業者から同一受付締切回への応募は1件です。代表者が同じ複数の法人で同一事業に申請することや、個人事業主としてと法人代表として同一事業に申請することもできません。複数応募が判明した場合は、すべて不採択となり、採択後に判明した場合も採択が取り消されます。1

出典・参考資料

  1. 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠> 公募要領(第19回 第5版)2026年1月28日公開 PDF ↩

  2. 中小企業庁 小規模事業者持続化補助金 公募ページ 2025年 ページ ↩

  3. 小規模事業者持続化補助金 一般型通常枠 申請について 商工会地区 ページ ↩

  4. 小規模事業者持続化補助金 商工会議所地区 公式サイト ページ ↩

  5. 小規模事業者持続化補助金 申請ポータル 電子申請システム ページ ↩

  6. 小規模事業者持続化補助金 交付規程 2025年4月25日制定 PDF ↩

執筆者:補助金フラッシュ 士業編集部

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執筆者
補助金フラッシュ 士業編集部
公開日: 2026年2月3日
更新日: 2026年5月1日

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